水道管の引き直しって何？費用相場や具体的な作業内容を紹介

水道管の引き直しの作業内容や費用相場についてご存じの方は少ないでしょう。

簡単にいうと水道管を交換する際に、既存の水道管の流れとは別に水道管を引き直すという作業です。

家の全ての水道管の交換が必要な際は、水道管の引き直し作業の方が費用が安く済むケースが多いです。

本記事では、「水道管の引き直し作業の内容や手順」「費用相場や作業時間」について詳しく解説していきます。

また安心して依頼できる水道業者の選び方についても併せて紹介します。

水道管の引き直しとはどういう作業なの？

水道管の引き直し作業とは、どういう作業なのか疑問に思う方も多いでしょう。

ここからは、水道管の引き直し工事について詳しく解説します。

また、水道管引き直し作業をおこなう際のメリット・デメリットも合わせてご紹介します。

劣化している水道管を見て、業者から引き直しを提案される場合があるでしょう。

適切な判断ができるように、水道管の引き直し作業について知っておくといいです。

1つずつ詳しく解説しますので、参考にしてください。

水道管の引き直し工事とは

水道管の引き直し工事とは、耐用年数を迎えた水道管の引き直しをおこなう工事のことです。

経年劣化した水道管は破損しやすく、水漏れにつながるので大変危険です。

新しい水道管を引き直すことで、解消できます。

水道管の引き直し工事には、2点の特徴があるので詳しく解説します。

水道管の引き直し作業を行う際に、不明点が多く不安に思う方も多いのではないでしょうか。

寿命を迎えた水道管は破損する前に引き直した方がいいです。

水道管の交換工事との違いなどを、事前に把握しておきましょう。

水道管の交換工事とは違う

水道管の引き直し工事は、交換工事と同じだと思われがちですが違います。

古い水道管はそのままにして、新しく水道管を引くので「引き直し」と呼びます。

水道管を新しく交換しようとすると、おおがかりな工事が必要になるでしょう。

壁や床を切っておこなうので、修復にも費用や時間を必要とします。

一方、引き直し工事であれば作業時間や費用を抑えられます。

また、古い水道管の撤去も最低限にすることが多いのでおおがかりな工事は必要ありません。

既存の水道管のルートを無視し新しく引き直す

水道管の引き直し工事は、既存の水道管のルートを無視し新しく引き直します。

既存の水道管をそのままにして新しい水道管を設置するので、「引き直し」と呼びます。

無視して問題はないのか？疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

プロである水道業者は、水道管の引き直し工事に慣れています。

確実に、新しい水道管を設置してもらえるので安心して任せましょう。

また、あまり経験をしない工事であることから疑問がある場合は遠慮なく質問してください。

水道管の引き直し工事をするメリット

業者に水道管の引き直し工事を勧められたとしても、具体的なメリットを知ってから決めたい方が多いでしょう。

ここからは、水道管の引き直し工事に関するメリットを5つご紹介します。

本当に必要な工事なのか、疑問に思うかもしれません。

1つずつ詳しく解説しますので、参考にしてください。

既存の水道管を全交換するより安価な場合が多い

既存の水道管を全交換するより安価な場合が多いです。

引き直し工事の費用相場は、35万円〜55万円です。

一方、全交換工事の費用相場は、100万円程度かかる場合があります。

あきらかに、引き直し工事を行うほうが費用を抑えられます。

大きな予算を準備せずに、水道管を新しいものにできるのでおすすめです。

水道管が老朽化している場合は、引き直し工事を検討してみましょう。

漏水箇所を特定する必要が無い為、漏水調査費が不要

漏水箇所を特定する必要が無い為、漏水調査が不要です。

水道メーターで漏水を確認できても、漏水箇所の特定に手間がかかる場合があります。

地中の水道管を調査するためには、費用も大きくなることが多いです。

引き直し工事をおこなうことで、漏水の修理をおこなう必要がありません。

新しい水道管を引き直すので、漏水の心配がなくなります。

年数が経っている場合は、漏水調査をおこなうよりも引き直しを検討しましょう。

床や壁を外す必要がない為、内装を傷つけない

引き直し工事は床や壁を外す必要がない為、内装を傷つけません。

水道管を全て交換する場合は、床や壁を外して作業をおこなう必要があります。

一方、引き直し工事は新しい水道管を引き直すので床や壁を外す必要はありません。

内装を傷つけたくない方におすすめできます。

また、費用も抑えられることも合わせて、メリットといえるでしょう。

おおがかりな工事をしたくない方には、水道管の引き直しがおすすめです。

全ての水道管が新しくなるので老朽化の不安がなくなる

引き直し工事は全ての水道管が新しくなるので、老朽化の不安がなくなります。

交換と同様に、老朽化していた水道管を新しいものにできます。

耐用年数を迎えて使用している水道管に不安を覚える方も多いでしょう。

古い水道管はいつ破損して、水漏れが起きてしまうかもわかりません。

新しい水道管を設置することで、老朽化の心配がなくなります。

耐用年数は長いので、一度引き直せば安心できるでしょう。

老朽化に不安を覚えている方に、引き直し工事はおすすめできます。

蛇口の位置変更や新設を一緒にできる

水道管の引き直し工事をおこなうことで、蛇口の位置変更や新設を一緒にできます。

「蛇口の位置が使いにくい」や「ここに蛇口があれば便利」など不満がある方が多いでしょう。

何度も建て直せるわけではないので、不満が出ても変更はむずかしいです。

水道管の引き直し工事を行うことで、蛇口の位置変更や新設が行なえます。

より住みやすい家にアップデートを行える点はメリットといえるでしょう

水道管の老朽化を機会に、蛇口の位置などを考え直してもいいかもしれません。

水道管の引き直し工事をするデメリット

何事にもメリットがあれば、デメリットもあります。

ここからは、水道管の引き直し工事をおこなうデメリットを2つご紹介します。

水道修理業者に勧められて、引き直し工事を行おうか迷っている方はデメリットを理解してから決めましょう。

順番に解説しますので、参考にしてください。

一部修理よりも費用は高くなる

水道管の引き直し工事は一部修理をおこなうよりも、費用が高くなります。

引き直し工事は、水道管を新しく設置するので費用がかかります。

漏水箇所を特定して、一部修理した方が安く済む場合が多いです。

しかし、老朽化している場合は引き直しのほうがいい場合もあります。

どちらを選べばいいのか、わからないときは水道修理業者に相談しましょう。

外壁に配管するので見栄えが悪くなる

新しい水道管を外壁に配管するので見栄えが悪くなります。

地中にすでに設置されている水道管を撤去せずに、新しいものを引き直す工事です。

設置箇所は、外壁になるので外観を損なう場合があります。

自宅の見栄えが悪くなることに抵抗がある人には向いていません。

どのような設置箇所になるのか、事前に聞いてみてもいいでしょう。

水道管の引き直しをおこなうタイミングや推奨されるケースとは

水道管の引き直しは、どのタイミングでおこなうべきか迷われる方も多いでしょう。

ここからは、タイミングや推奨されるケースについて解説します。

主なケースは、上記5つです。

順番に解説しますので参考にしてください。

水道管の耐用年数を超過している

水道管の耐用年数を超過している場合は、引き直しのタイミングといえるでしょう。

水道管には、寿命があるので永遠に使えるものではありません。

毎日の使用で、劣化していくことは仕方がないです。

上記について詳しく解説します。

水道管を長く使用していて、引き直しすべきか悩んだ方は参考にしてください。

水道管の寿命について

水道管の寿命は、一般的に30〜40年といわれています。

種類や素材、設置されている環境によっては短くなる場合もあります。

新築で住みはじめた住宅であれば、水道管の使用年数がわかりやすいです。

しかし、中古物件や賃貸の場合は水道管の使用年数が不明な場合が多いでしょう。

管理会社に問い合わせて、確認しておくといいです。

50年以上使用している水道管は特に危険

50年以上使用している水道管は特に危険です。

耐用年数を10年以上過ぎていることになるので、漏水が起きやすい状態になります。

地震が起きた際に、水道管が破損しやすくなっています。

水道管の引き直しや交換をおこなう必要があります。

引き直しを行いたい場合は、水道修理業者に相談してみるといいでしょう。

水道水に違和感や異変を感じる

水道水に違和感や異変を感じる場合は、引き直しのタイミングといえるでしょう。

毎日使用していると、水道水の異変に気づくことがあります。

蛇口から出る水から変なにおいがしたり、味がおかしいなどの異変が起きます。

また、変色している水が出てくる場合もあるので注意が必要です。

水道管に不具合が起きている可能性が高いです。

水道修理業者に相談することで、引き直しを推奨されるでしょう。

過去数年で何度も漏水トラブルが起きている

過去数年で何度も漏水トラブルが起きている場合は、水道管の引き直しを提案されます。

漏水トラブルを修理しても、別の箇所から再発することがあります。

水道管の引き直しを検討するタイミングといえるでしょう。

何度も修理をしていると、費用が大きくなってしまいます。

耐用年数を超えて使用している場合は、何度も繰り返す可能性が高いです。

水道管の交換や引き直しを相談してみましょう。

漏水調査をしても漏水箇所がわからない

漏水が起きていることを確認できても、漏水箇所がわからない場合があります。

水道管に漏水が起きているときは、漏水箇所を調査する必要があるでしょう。

しかし、地中に埋もれていると、漏水箇所がわからない場合があります。

修理ができないので、漏水が続いてしまいます。

耐用年数を超えている水道管の場合は、引き直しを検討しましょう。

不明点が多い場合は、水道修理業者に相談するといいです。

漏水箇所の修理が困難な場合

漏水箇所がわかったとしても、漏水箇所の修理が困難な場合があります。

地中深くに漏水箇所があると、特定に手間や時間がかかります。

漏水の修理ができないと、水道代が上がり続けるなどのデメリットがあります。

長い目で見ると、水道管の引き直しをおこなった方がいいでしょう。

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老朽化・不具合がある水道管を放置するリスク

老朽化・不具合がある水道管を放置するとリスクを伴います。

見えない水道管に不具合が起きていても気づかない方が多いでしょう。

放置すると、取り返しのつかないことになってしまいます。

主なリスクは、上記5つです。

1つずつ詳しく解説しますので、参考にしてください。

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蛇口から錆などの異物が出てくる

蛇口から錆などの異物が出てくる場合があります。

水道管の材質が鉄でできている場合に起こることです。

赤い水がしばらく続く場合は、錆である可能性が高いです。

体に害があるので、使用してはいけません。

水道管が老朽化している証拠なので、早急な対処が必要です。

水道管の引き直し工事を検討しましょう。

水漏れにより水道料金が高額になる

水道管が老朽化していると、水漏れにより水道料金が高額になる場合があります。

少しの衝撃を受けただけでも水道管が破損して、水漏れが起きます。

プラスチックを想像すると、古いものは割れやすくなっていることが多いです。

さまざまな箇所で水漏れが起きる可能性があるので注意が必要です。

水を出しっぱなしにしているのと同じなので、水道料金が高額になります。

老朽化している水道管は、水漏れなどの不具合が起きる前に交換を検討しましょう。

ピンホールという小さな穴があく

水道管が老朽化すると、ピンホールという小さな穴があきます。

あまり聞き慣れない言葉ではありますが、銅でできた水道管で起こります。

鉄のように錆びるわけではありませんが、経年劣化した銅に穴があく現象です。

穴があいているので、水漏れが起きます。

ピンホールをふさいでも、また新たな穴があいてしまうので注意が必要です。

寿命を迎えた銅の水道管は早急に引き直しを検討しましょう。

家の基礎部分や地盤にも影響が出る

水道管が老朽化すると、家の基礎部分や地盤にも影響が出ます。

老朽化した水道管に不具合が起きると、水漏れが起きてしまうことがあります。

水漏れを放置すると、家の基礎部分が腐食するので注意が必要です。

最悪の場合、地盤に影響が出ることもあるでしょう。

耐用年数を超えて使用している水道管は、早急に新しくする必要があります。

引き直し工事などの相談を、水道修理業者にしてみるといいでしょう。

腐食がひどいと部分的な修理・交換ができない

老朽化した水道管の腐食がひどいと、部分的な修理や交換はできません。

一般的な水道管であれば、水漏れの修理を部分的におこなうことができます。

しかし、腐食がひどい水道管は脆くなっているので漏水箇所を探すのも一苦労です。

修理を行うために、触れると簡単に崩れてしまうこともあります。

普段目にしない水道管は、腐食がひどくなるまで放置することが頻繁にあります。

おおがかりな工事が必要になる前に、引き直し工事を依頼してみてみましょう。

引き直し工事の作業手順と費用相場

水道管の老朽化による不具合が原因で、引き直し工事を提案されることがあります。

どのような作業手順で、時間はどれくらいかかるのか疑問点も多いでしょう。

また、費用についても気になる方が多いはずです。

あまりにも高額になると、引き直し工事をすぐに決断できない可能性があります。

ここからは、引き直し工事の作業手順と費用相場をそれぞれに分けて解説します。

作業手順と費用について詳しく解説しますので、参考にしてください。

引き直し工事の作業手順

水道管の引き直し工事と言っても、どのような作業なのか疑問に思うでしょう。

引き直し工事の作業手順をご紹介します。

引き直し工事のざっくりとした流れは、上記のとおりになります。

かかる時間は、一週間程度と考えておくといいでしょう。

基本的に住宅の外観に沿って、水道管を設置する場合が多いです。

屋内の水道管は、壁に沿って設置します。

古い水道管は基本的にそのままなので、おおがかりな工事になることはありません。

壁や床を傷つけることもないので、安心できるでしょう。

引き直し工事の費用相場

水道管の引き直し工事の費用相場は、35万円〜55万円です。

大きな金額ではありますが、水道管を全て交換するよりは安いです。

また、水道修理業者によって費用が異なります。

3社以上に見積もりを依頼するなどして、適正な価格で依頼する工夫が大切です。

事前に費用相場を把握して、予算を立てておくといいでしょう。

水道管の引き直し工事の費用を抑える方法

水道管を全て交換する訳ではありませんが、安く工事をおこないたい方が多いはずです。

水道管の引き直し工事の費用を抑える方法があります。

以下の2つのポイントを抑えることで、費用を抑えられるでしょう。

引き直し工事は、業者によってかかる費用が異なります。

より安い価格で工事を行う業者に依頼することで、費用を抑えられます。

相見積もりをとって、価格を比較することが大切です。

また、水回り一式のリフォームを同時に行うことで安くできます。

水道管が劣化しているということは、キッチンなどの水回りも劣化しています。

同時にリフォームを依頼すると、割引などを受けられる可能性が高いです。

相見積もりをとる際に、リフォームについて伝えてみるといいでしょう。

安心して依頼できる水道修理業者の選び方

水道管の老朽化に伴い、引き直し工事を検討してもどの業者を選べばいいのか悩まれる方もいるでしょう。

ここからは、安心して依頼できる水道修理業者の選び方をご紹介します。

簡単な工事ではないので、依頼の際は確実にいい業者を選びたいものです。

1つずつ詳しく解説しますので、参考にしてください。

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水道局指定工事店を選ぶ

水道局指定工事店の業者を選ぶようにしましょう。

水道局指定工事店とは、適切な水道工事をおこなうことができる業者のことです。

全国一律の基準をクリアしているので、安心感があります。

国家資格を所有しているスタッフが在籍している点も基準の1つです。

指定は、各地方自治体の水道局が認定しています。

ホームページに載っている場合が多いので、事前に確認してみましょう。

運営年数が長く、実績が豊富な業者を選ぶ

運営年数が長く、実績が豊富な業者を選ぶようにしましょう。

商売を長く続けるのは、むずかしいです。

水道修理業者の運営年数が長いということは、依頼が途絶えていないということです。

実績が豊富で、確実な工事が行える業者といえるでしょう。

ホームページに具体的な実績が掲載されていないか確認してみましょう。

また、いつから創業しているのかも合わせて見てみてください。

アフターサポートが充実しているか確認

アフターサポートが充実している業者を選ぶようにしましょう。

引き直し工事が終了した後に不具合が起きた場合は、施工不良である可能性が高いです。

不具合に対して、対処してもらうためにもアフターサポートの有無を確認しましょう。

修理を依頼しなければならなくなったら、二重に費用が発生します。

引き直し工事は高額になるので、できれば避けたいです。

水回りが使用できないとなると、余計に困ります。

依頼する前に、ホームページを見て確認するようにしましょう。

相見積もりをとり、費用や対応を比較する

相見積もりをとり、費用や対応を比較することで、いい業者に依頼できます。

同じ工事内容でも、業者によって費用が異なります。

相見積もりをとり、かかる費用を比較することでぼったくりの心配がありません。

また、スタッフの対応も業者によって異なります。

作業に来ている間、対応が雑なスタッフだと気分が悪いです。

費用面、対応面、共に納得のできる水道修理業者に依頼するためにも相見積もりをとりましょう。

まとめ

この記事では、水道管の引き直し工事について解説しました。

水道管の引き直し工事とは、既存の水道管を残したまま新しい水道管を設置する工事です。

全交換よりも費用や手間がかからないという特徴があります。

主に住宅の外観や屋内の壁に沿って水道管を設置するので、傷がつきにくいです。

水道管の寿命は、30〜40年と言われています。

寿命を超えて使用している水道管は、破損しやすく大変危険な状態です。

水漏れの修理を依頼した際に、引き直しを提案されることがあるでしょう。

老朽化した水道管を放置するのは、リスクが伴います。

修理依頼をすることが増えたと感じたら、引き直し工事を検討してみましょう。