お風呂場が臭い原因と対策｜効果的な異臭の予防法も解説

「お風呂場が臭い」「掃除をしてもにおいが取れない」などお風呂場の異臭トラブルで悩まれた方も多いでしょう。

お風呂場が臭い原因としては「排水回りが原因の場合」「排水口以外の原因の場合」というふうに大きく分けて2種類の要因が考えられます。

対処法がそれぞれ違うので注意が必要です。

風呂場の排水口で臭い異臭がする原因

風呂場の排水口が臭いとき、一番に考えられるのは排水口まわりに問題があるケースです。

臭いの種類	考えられる原因
下水臭	排水トラップ 排水口の汚れ
酸っぱい臭い	皮脂汚れの蓄積
カビ臭	換気不足によって発生したカビ

次の4つの要因について、くわしく見ていきましょう。

排水口のヘアキャッチャーが汚れている

排水口のヘアキャッチャーが汚れていることが、風呂場の臭いの一因です。

主に髪の毛などを流さないよう、排水口にヘアキャッチャーを付けている方も多いでしょう。

ヘアキャッチャーにたまった髪の毛や石鹸カス、皮脂汚れなどが溜まると雑菌が繁殖し、臭いの原因となります。

排水トラップが汚れている

次に考えられるのが、排水トラップの汚れです。

排水口の下には、排水トラップと呼ばれる装置が取り付けられています。

ここには封水と呼ばれる水がたまっていて、下水から上がってくる悪臭や害虫を防ぐ役割を果たしています。常に水がたまっている場所のため汚れやすく、ゴミも滞留しやすい場所です。

そのため雑菌やカビが繁殖しやすく、異臭につながりやすいといえます。

また、排水トラップに破損や詰まりが起きているとうまく機能せず、普段よりも雑菌が繁殖しやすい環境になっている可能性もあるでしょう。

排水管の汚れや詰まりがある

排水トラップは排水管と繋がっており、汚水を下水道へと運びます。

この排水管に汚れや詰まりがある場合も、悪臭の原因となります。

排水口にヘアキャッチャーをつけていても、細かい髪の毛や石鹸カス、皮脂汚れ、衣類カスなどはどうしても流れていってしまうもの。

また、シャンプー類の詰め替えパックの切れ端やアクセサリーなど、固形物を誤って流してしまうこともあるかもしれません。

これらが原因で汚れや詰まりが起き、湿気や水が停滞して雑菌の繁殖が進んでしまい、臭いを発生させます。

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封水切れで下水の臭いが上がってきている

排水トラップ内の封水切れ、つまり水が蒸発してしまうと、下水の臭いが上がってくることがあります。

ドブ臭いような臭いがしていたら、封水切れの可能性が高いでしょう。

長期間風呂場を使用しない、または入浴を短時間のシャワーのみで済ませてばかりいると、排水口から流れる水の量が少なくなり封水切れを起こしやすいです。

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風呂場の排水口が原因ではない異臭トラブル

風呂場の臭いの原因は、排水口以外にも考えられます。

以下3つのトラブルについて、詳しく見ていきましょう。

換気扇のメンテナンス不足でカビ臭いにおいがする

風呂場には、浴室乾燥機などの換気扇が付いています。

風呂場の換気が不十分な場合、湿気がこもりカビが繁殖し、それが異臭の主な要因となります。

排水口まわりや床・壁を掃除してもカビ臭さがとれない場合は、換気扇を確認してみましょう。

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風呂釜や追い炊きの配管が汚れている

風呂釜や追い炊きの配管が汚れていることも考えられます。

風呂釜や追い炊きの配管は湯垢やカルキがたまり、雑菌が繁殖しやすい場所のひとつです。

追い焚きを行うと、皮脂汚れやアカを含んだお湯を配管から吸い込むことになるため、悪臭が発生しやすくなります。

入浴剤などを頻繁に使用する場合や、何日も続けて同じお湯を使っている場合などは、ますます汚れがたまりやすい環境です。

フィルターを外して内部まで掃除する機会はなかなかないため、汚れに気づかないことも多いでしょう。

また、普段シャワーで済ませて浴槽を使っていない場合、気づいたら汚れがたまっていることも考えられます。

床や壁の汚れや雑菌が原因で異臭がする

風呂場の床や壁の汚れが原因のこともあります。

風呂場の掃除を定期的に行わないと、水アカやカビが発生しやすく、雑菌が繁殖してしまいます。

特に扉などのパッキン部分は水アカやカビがつきやすく、赤や黒ずみが見えた場合は注意が必要です。

また、意外に汚れているのが風呂おけや椅子、シャンプーなどのボトル類です。

ぬめりや水アカ、カビがつきやすいため、こちらも確認してみてください。

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自分でできる風呂場の臭いにおいの除去方法

それでは、自分でできる風呂場の臭いにおいの除去方法について見ていきましょう。

排水口が臭う場合と、排水口以外の要因で臭う場合のそれぞれで解説します。

排水口で臭い異臭がする場合

排水口で臭い異臭がする場合は、以下の4ヶ所の掃除を行いましょう。

ヘアキャッチャーを掃除する手順

排水口のヘアキャッチャーは、定期的に交換することが重要です。

100円均一やホームセンター、ドラッグストアで安価に手に入ります。できれば毎日入浴後に新品と取り替える習慣をつけましょう。

掃除手順は次のとおりです。

交換の際は、排水口の目皿もスポンジで軽くこすり洗いします。

髪の毛が絡みやすいため、排水管へ流してしまわないよう注意してください。

排水トラップを掃除する手順

中央部分にお椀型のパーツがかぽっとはまっているタイプの排水トラップを、ワントラップと呼びます。

ワントラップであればパーツごとに分解できるため、分解してからそれぞれのパーツの掃除を行いましょう。

掃除手順は次のとおりです。

ワントラップ以外にも、パーツが取り外せないタイプのドラムトラップや管トラップと呼ばれるタイプもあります。

この場合は内部まで掃除することは難しいため、まわりをブラシでこするようにしましょう。

汚れがひどい場合は浸け置き洗いも有効です。

排水管を掃除する手順

排水トラップを外すと、その下につながる排水管の掃除も可能です。

柄の長いブラシなどを使って、こすり洗いを行いましょう。手が届かない部分には、パイプクリーナーを使用します。

掃除手順は次のとおりです。

使用する場合は、必ず風呂場の換気を行いましょう。

排水管の詰まりを除去する手順

排水管が詰まっている場合は、以下の方法を試してみてください。

ラバーカップの使い方は次のとおりです。

カップを排水口に密着させて真空状態を作り、押したり引いたりを繰り返すことで圧力をかけ、詰まりを取り除きましょう。

ワイヤーブラシの使い方は次のとおりです。

力を入れすぎると排水管を傷つける恐れがあるため注意してください。

詰まりの原因物が髪の毛や皮脂汚れの場合は、パイプクリーナーも有効です。排水管の掃除手順と同様に使用しましょう。

これらの方法で解消できない場合や、固形物を流してしまった場合は、自力で対処することは困難です。

この場合は水道業者に依頼し、確実に詰まりを取り除くようにしましょう。

排水口以外の原因で異臭がする場合

続いて、排水口以外の原因で異臭がする場合の臭いの除去方法を解説します。

換気扇を掃除する手順

風呂場の換気扇を掃除する手順は次のとおりです。

風呂場の換気扇には油汚れはつきませんが、水アカやカビで黒くなりやすい状態です。

基本的には水で落とせますが、必要に応じて洗剤や漂白剤を使用しましょう。

汚れがひどい場合は浸け置き洗いが有効です。

パーツを取り外す際は、場所や順番をよく確認しておきましょう。

掃除後につけ直せないとなると、業者を呼ぶことになってしまいます。

風呂釜や追い炊き配管を掃除する手順

風呂釜や追い炊きの配管を掃除する手順は次のとおりです。

浸け置きする際、風呂おけや椅子も浸けておくと同時に汚れを落とせます。

やや手間のかかる方法のため、時間に余裕がある時に行いましょう。

床や壁を掃除する手順

風呂場の床や壁の掃除は、汚れの原因物によって使用する洗剤を変えます。

軽い汚れには、普段湯船掃除に使う中性洗剤でかまいません。スプレーしたあとブラシでこすり洗いを行います。

石鹸カスや赤い水アカはアルカリ性の汚れのため、クエン酸が有効です。クエン酸スプレーが100円均一などでも手に入ります。

汚れ部分にスプレーしたあと、キッチンペーパーやラップを貼って漬け置きすると汚れが落ちやすいです。

頑固な汚れには、研磨成分の入ったクレンザーを使用します。ゴム手袋をつけ、クレンザーを使ってスポンジでこすり洗いを行いましょう。

黒くなってしまったカビには、塩素系漂白剤がおすすめです。

スプレーしたら指定の時間放置し、キッチンペーパーやラップで漬け置きします。必ず換気しながら行いましょう。

薬品や洗剤を使い風呂場の掃除をする際の注意点

掃除時に薬品や洗剤を使用する際には、注意が必要です。

まずは、使用する洗剤の成分や効能を確認してください。

例えば、塩素系漂白剤と酸性洗剤を同時に使用すると、人体に有害なガスが発生するため危険です。

掃除時は必ず換気を行い、ゴム手袋やマスクを着用しましょう。

また、床や壁の素材によっては適さない成分の洗剤もあります。

ラベルの表示をよく読み、自宅の風呂場に適合するか確認してください。

指定された浸け置き時間を超えないことも重要です。

長く浸けすぎると素材を傷めてしまう恐れもあるため、指定時間は必ず守りましょう。

賃貸物件の場合は大家さんや管理会社に相談しよう

賃貸物件の風呂場に異臭がある場合は、大家さんや管理会社に連絡しましょう。

風呂場の設備に問題があったり、排水管の修理が必要になったりすることも考えられます。

また、修理箇所や賃貸契約の内容によっては、大家さんや管理会社で費用を負担してもらえる可能性もあるでしょう。

明らかに下水臭がする、換気扇が壊れているなど、対処が大がかりになりそうな場合はまず相談してみるのがおすすめです。

掃除をしても臭いにおいが取れない時はどうするの？

自分で掃除を行っても、臭いにおいが取れないということもあるでしょう。

その場合は、一度水道業者に相談してみましょう。臭いの原因が排水管や配管、風呂場の設備にあるかもしれません。

もし破損や故障が起きていた場合、自力では対処できないこともあります。

また、長期間異臭がする状態が続くと、健康に害を及ぼす可能性もあることから、早めの相談がおすすめです。

業者に風呂場の臭いにおいの除去を依頼した際の費用

続いて、業者に風呂場の臭いにおいの除去を依頼した際の費用について見ていきましょう。

相場の一覧は以下のとおりです。

作業内容	費用
排水口まわりの清掃	3,000円〜10,000円
高圧洗浄	20,000円～40,000円
排水詰まりの除去	10,000円〜30,000円
室内のクリーニング	10,000円〜15,000円
換気扇の交換	20,000円～40,000円

風呂場の排水口まわりの清掃費用

排水口まわりの掃除だけであればごく簡単な作業のため、3,000円〜10,000円程度が相場です。

掃除には排水口や排水トラップの清掃、ヘアキャッチャーの取り外しやクリーニング、消臭剤の使用などが含まれます。

風呂場の高圧洗浄費用

高圧洗浄を行った場合は、20,000円〜40,000円程度が目安です。

プロに頼めば、自力で行うよりもピカピカの仕上がりが見込めるものの、費用はやや高額になります。

高圧洗浄は床や壁の汚れやカビ、水アカの除去に効果があります。

風呂場の排水詰まりの除去費用

排水詰まりの除去費用の目安は10,000円〜30,000円程度です。

詰まりの程度や使用する道具によっても費用は変動します。

ワイヤーブラシやトーラーで対処できる場合は比較的安価ですが、高圧洗浄を行う場合は20,000円〜30,000円ほどかかります。

風呂場室内のクリーニング費用

風呂場室内のクリーニング費用は、10,000円〜15,000円程度が目安です。

床・壁・天井・浴槽の頑固な汚れ、カビなどをまとめて掃除してもらえるため、忙しくて手がまわらないという場合は試してみてもいいでしょう。

風呂場の換気扇を交換する費用

風呂場の換気扇を交換する場合、20,000円〜40,000円程度が目安です。

換気扇のタイプやかかる時間によって費用は変動します。

また、作業代金にくわえ、新しい換気扇の費用もかかります。合計では50,000円〜60,000円程度を見ておくといいでしょう。

簡単にできる風呂場の臭いにおいを予防する方法

風呂場の臭いにおいを予防するためには、普段から自分でできる方法を知っておくことが重要です。

ここでは、簡単にできる予防方法について見ていきましょう。

ヘアキャッチャーのゴミを毎日取り除く

風呂場のヘアキャッチャーにたまった髪の毛や石鹸カスは、日常的な掃除で簡単に取り除けます。

基本的には毎日ゴミを取り除き、新しいものと交換を行いましょう。

また、週に一度は目皿や排水トラップの掃除をして、きれいな状態を保つようにします。

換気を徹底する

風呂場の湿気はカビや雑菌を繁殖させやすく、異臭の原因のひとつです。

換気を行い、床・壁・天井・換気扇の湿気を取り除くことが大切です。

入浴後は換気扇をつけ、可能なら窓を開けるなど風通しをよくしておきましょう。

また、吸水スポンジやスクイージーで水気を拭き取るのも効果的です。

封水切れを予防する

排水トラップの封水切れも悪臭の原因のひとつになります。

長期間家を空けたり、短時間のシャワーで済ませていたりする場合は、封水切れを起こしていないかを点検しましょう。

コップ1杯程度の水を流せば、すぐに封水はためられます。

定期的に市販薬剤で排水管を洗浄する

手が届きにくい排水管は、定期的に市販薬剤で掃除を行いましょう。

排水管内部の汚れや臭いを軽減できるだけでなく、定期的に行うことでカビや雑菌の繁殖の予防効果も期待できます。

週に一度を目安に、パイプクリーナーで掃除するのがおすすめです。

床や壁を定期的に専用洗剤で掃除する

床や壁は、定期的に専用洗剤で掃除しましょう。

風呂場の床や壁は、カビや水アカがつきやすい部分です。

日頃の水気の拭き取りやヘアキャッチャーの処理に加え、週に一度は浴室全体の掃除を行いましょう。

定期的に行うことで、赤い水アカや黒いカビへの進行を予防できます。

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数年に一度、高圧洗浄を業者に依頼する

数年に一度、風呂場の高圧洗浄を業者に依頼するのもいいでしょう。

自分では取り切れない床や壁、浴槽などの汚れやカビをきれいに取り除けます。

一度頼めば数年は簡単な掃除のみできれいな状態を保てると考えれば、コスパも悪くありません。

お風呂場の臭いに関してよくあるQ＆A

異臭は詰まりが原因のこともあるので早期に対処しよう

この記事では、風呂場が臭い原因や対策、予防方法について解説しました。

風呂場の異臭の原因はさまざまで、主に排水口まわりとその他の原因に分かれます。排水口まわりを掃除しても悪臭がとれないようなら、換気扇や浴槽内の配管汚れがないかを点検してみましょう。

基本的に、風呂場の臭いは日頃の掃除で予防できます。ヘアキャッチャーを必ず使い、手が届く範囲の掃除は確実に行ってください。

数年に一度は水道業者に依頼して高圧洗浄を行うと、きれいな状態を長く保てます。