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水道業者になりたいと考える方にとって年収は気になる所ですよね。
「水道業者ってどんな働き方があるの?」「年収ってどれくらい?」「収入を上げる方法は?」など疑問が浮かぶはずです。
本記事では「水道業者の働き方や働き方別のメリット・デメリット」「働き方別の年収」について紹介します。また水道業者の年収を上げる方法についても併せて紹介します。
業界のことをあまり知らない人は、上記のような疑問をもつことでしょう。
厚生労働省で発表された「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、水道業を含む産業別賃金では「電気・ガス・熱供給・水道業」が最も高い賃金となっています。
水道業界の賃金は、最も低い「宿泊業・飲食サービス業」の2,574,000円に比べ35.9%も高いこととなります!
経験や資格取得を重ねていくことで、年収も期待できるのではないでしょうか。
参考:(5) 産業別にみた賃金
では、いったい水道業者が行う主な仕事とはどんな内容なのかを次にまとめました。
テレビCMなどで「すぐに駆けつけます」などと謳われているCMを見かけますが、その修繕内容は以下の通りです。
上記の内容は、日常で発生しやすい修繕です。普段からパッキンなどの消耗品を自分で交換したり、排水詰まりが起きないように薬剤を定期的に使うことで防ぐこともできます。
ただし、家族構成や年齢により自身で行うことが難しい場合もあります。
これらは主に宅内の緊急性のある作業ですが、この他にも以下の作業があります。
これらの修理や設置・交換作業もあります。
もちろん、上記のほかにも床下や壁の中の配管修理や設置など多くの作業内容があります。
また、以下の作業もあります。
水道業者として様々な仕事がありますが、業者によっては在職する職員の所持資格や経験により、得意・不得意分野があります。
水道業者としての働き方には、以下の3つがあります。
それぞれの特徴を解説します。
企業に属する正社員としての働き方があります。新卒で正社員になる他に以下の就職方法があります。
経験を積み転職する場合、前職での経験や取得資格の数に対しても評価されて、収入も上がる可能性が高くなります。
正社員として経験を積むと、業務委託や1人親方や個人事業主として独立する方法もあります。
所属している企業が受注に力を入れている場合、協力会社として業務委託を受注することもあります。受注が少ない時期に、協力店の業務委託や、得意分野のみ業務委託するという方法もあります。
副業を認めている企業に所属している場合は、個人として業務委託を受注することも可能です。
インターネットで「水道業者業務委託」と検索すると表記されますので、参考までに検索してはいかがでしょうか?
「一人親方として独立し、個人事業主になる!」という方法もあります。
これまでの経験に加え、営業力やコミュニケーション力があれば可能性も広がります。
ただし一人親方の場合、以下の注意点があります。
上記に加え、スケジュール管理など自己管理も重要です。
ただし、「一人親方」と「個人事業主」は似ているようで、大きな違いもあります。
一人親方は、以下の通り業種が限られています。
参考:一人親方等の特別加入
一人親方と違い個人事業主は、業種を限定していません。
独立開業とは、もともと企業に属している場合に独立して新たに開業することです。
業務委託や一人親方などの個人事業主との違いは、以下の通りです。
これ以外にも手続きがありますが煩雑なため、マネーフォワードやfreeeなどのクラウド会計ソフトを使うことで、法人設立の方法から会計までサポートしてくれます。
開業したばかりの時は、わからないことも多く、どこへ相談すればいいのか判断できないこともあります。手軽に利用ができるという点も人気の理由の一つでしょう。
個人事業主の開業支援サービス「マネーフォワード クラウド開業届」
会社設立の基礎知識 | 経営者から担当者にまで役立つバックオフィス基礎知識 | クラウド会計ソフト freee
このように考えている方もいると思います。そんな疑問を解決するために、それぞれ解説していきます。
どの業種も正社員であるメリットとして共通しているのは、次の点ではないでしょうか?
正社員として会社に守られている安心感がとても大事ですね!
正社員として雇用されているため、安定的に以下の給与体系となります。
給与に関しては、「産業別にみた賃金」からも伺えるように、他の業種よりも上回っています。
職場には、「給水装置工事主任技術者」などの国家資格や「水道技術管理者」などの資格を取得している先輩達がいます。
そのため、先輩の下で技術を間近にみながら経験を積むことができます。
5年から10年、技術習得に励むことで、将来の独立も夢ではありません。
一見安定した正社員ですが、どのようなデメリットがあるのでしょうか?
「思っていたより年収の伸びが遅い!」
「仕事が早く終わっても勤務時間を守らないといけない!」
水道業者の正社員は、内勤と違い「技術職」のため、他の業種よりもデメリットと感じる可能性が高いのかも知れません。
一人親方や個人事業主になると、400万から1,000万と言われている年収。
比べてしまうと、年収の伸びが遅く感じる可能性があります。
他の業種に比べて「電気・ガス・熱供給・水道業」は年収が高くなっています。
ただし、私達の生活に密着している業種ですが、以下のようなデメリットもあります。
このような環境も「年収と作業内容が見合わない」デメリットと感じてしまう点だと言えるでしょう。
水道業者の通常勤務時間は、8時から17時又は8時30分から17時30分で設定されています。
体力も消耗し、事故に合わないように集中力も保たなければいけません。
そのため、昼休憩以外に午前と午後で小休憩を取る業者が多く、作業現場では、作業員は、直行直帰の場合が多いです。
ただし正社員は、会社と労働契約を結んでいるため、勤務時間を遵守しなければいけません。
独立して個人事業主や経営者になると、メリット・デメリットもよく理解した上での判断が必要です。
次の項目で詳しく解説していきましょう!
「正社員から独立するメリットはあるの?」
「独立するってステータスを感じるけど実際はどうなの?」
「倒産の不安は感じないの?」
個人事業主や経営者になることに対して、上記のような不安を感じてはいませんか?
事業でなくとも、不安はつきものです。こんな不安を軽減できるメリットをお伝えします。
個人事業主や経営者になってからの平均年収は、400万から700万程度と言われています。
案件を多く受注できれば、1,000万以上も夢ではありません!
ただし、誰でも目指せる訳ではありません。
国土交通省での「建設業の一人親方問題に関する検討会」の中でも適正な一人親方についての(案)が表記されています。
上記以外にも望ましい条件はありますが、多くの年収を望むのであればそれに見合う経験・技術・責任感は必須条件と言えるでしょう。
参考:建設業の一人親方問題に関する検討会 中間取りまとめ(参考資料)P16
メリットとして、休日や勤務時間を自由に設定して働くことができます。
企業に雇用されていないため、閑散期や繁忙期により、自由自在です。
しかし、業務受注先との時間調整も必要なため、100%自由でない、ということは心得ておくことが必要です!
受注案件が増えてきた場合、従業員を雇用することで業績も上がり、組織を拡大することも可能です。
組織の拡大に必要なのは、以下の通りです。
小規模ならではの柔軟な体制で、組織を拡大していきましょう。
経営していく上で、メリットばかりではなく以下のようなデメリットもあることを忘れてはいけません。
上記は、どの業種の個人事業主と経営者にも共通することです。
経営について学ぶことはたくさんありますが、特に以下が重要です。
これまで培った技術に加えて、開業後は経営者として維持していかなければいけません。そのためには、常にブラッシュアップしていかないと継続していくことは難しいといえます。
集客コストの負担として、ホームページ作成やチラシなどでの広告宣伝などがあります。
チラシをフリーペーパーに入れたり、広告欄に載せたりなど、毎回コストの負担となります。
一般的にホームページを作成したり、広告を依頼したりするには、以下の費用がかかります。
参考:新聞広告の種類(広告サイズ)
上記のほかにポスティングもあり、印刷+ポスティングで1,000部で7,900円からというテレビ広告している「ラクスル」のように外部発注も可能です。
参考:ポスティングチラシ(印刷+配布・投函代行) | ネット印刷のラクスル
とはいえ、集客コストの負担があることは事業をしていく上で必須と言えます!
水道工事は、建設事業に伴う案件が収益のほとんどを占めています。
個人宅のリフォームや修繕案件もありますが、建設件数が少ない時期もありますので、年収にはバラツキがあります。
降雪地帯では、冬季の工事件数も減少傾向にあり、交通経路の渋滞による影響もみられます。
水道業者の働き方により年収の違いがでてきます。
正社員でも、60歳を機に他業種に比べ多い年収が半分まで下がる傾向にあります。
一人親方や個人事業主・経営者となると案件の数だけ年収も右肩上がりに上がっていく傾向にあります。
厚生労働省から発表されている「産業別賃金」を参考にすると、業種的に、他業種よりもダントツで年収が高い結果になっています。
例として、経験値も資格保持数も多い40代では以下の通りです。
正社員の場合、仕事にかかる経費は会社負担のためほとんどありません。
一人親方や個人事業主の年収は、独立した会社との紹介案件なども影響しますが、400万から1,000万円と言われていますが、平均で600万くらいとされています。
ただし、個人事業主の年収の計算方法は以下の通りです。
売上-(売上原価+経費)=年収
個人事業主だと、受注できる案件にも限りがあります。1,000万以上の年収を目指すには、法人化することをおすすめします。
個人事業主から法人化して経営者になった場合の年収は、個人事業主と同じく案件数により変動があります。
ただし、これまでの人脈や業界での繋がりを上手に活用することで、上限はなくなるでしょう。
また法人化することにより、個人事業主と比較しても経費として申請できる項目も増えます。
個人事業主との一番の違いは、役員報酬=経費として認められていることです。
水道業者の年収は、資格を取得することでも上げることができます。
また資格取得することにより、自治体の指定業者に申請可能となります。
水道工事は、許可なしに行うことはできません。給水設備の「新設・改造・撤去」に関する工事は、自治体の許可が必要となります。
自治体の指定業者になるには、「経験年数」と「国家資格」を取得していなければなりません。それは工事に関することの他、「水道行政」「公衆衛生」に関しても精通していなければいけないためです。
「資格により、年収にどのくらいの影響がでるのか?」
「資格の内容が知りたい!」
このような疑問を解消するために、水道業者にとって必要な資格を解説していきます。
「給水装置工事主任技術者」資格は、国家資格です。
この資格の特徴は、以下の通りです。
「排水設備工事責任技術者」資格は、「公的な資格」です。
特徴は以下の通りです。
参考:受験資格 次のいずれかに該当する方 (1) 学歴要件を満たす方 ① 学校教育法(昭和22年法
尚、以下に該当する方は受験できませんのでご注意ください!
「水道技術管理者」の資格は、水道法により水道事業者に、水道の管理について技術上の業務を担当させるために必ず一人設置しなければならないと定められている資格です。
受講資格は、以下の通りです。
実務要件は、以下の通りです。
「管工事施工管理技士」の資格は、建設業法により「特定建設業の営業所」専任の技術者資格です。
国土交通省が管轄しており、国家資格です。配置する場所により以下の等級が必要です。
特定建設業の許可を受ける際に必要不可欠な資格です。
特定建設業とは、発注者から直接請負った1件の工事代金が、4,500万円以上になる場合や建築工事一式の場合は、7,000万以上となる下請契約を締結する場合に特定建設業の許可が必要です。
一般建設業の許可を受ける際に必要不可欠な資格です。
一般建設業とは、下請契約の締結の工事代金が、4,500万円未満になる場合や建築工事一式の場合は、7,000万円未満などの制限があります。
ただし、下請負人として工事を施工する場合は上記の制限はありません。
ここまで、水業業者の将来性や取得すると独立の可能性が高いことについて解説してきました。
読者の皆さんはどのように感じたでしょうか?
このようにたくさんの利点がある水道事業。
将来性が高く独立しやすいと言えるでしょう。
「水道業者は年収が高いの?」
「水道業者の年収を上げる方法が知りたい!」
「個人事業主と経営者はどちらがお得なの?」
上記のような疑問を持たれて、当記事を見て頂き少しでも不安が解消することができていれば幸いです。
水道事業は、私達が生きていく上で、ライフラインとして決して切り離すことができないものです。
日本の人口は減少傾向にありますが、配管には寿命があり、今後交換や修繕が無くなることは無いでしょう。
だからこそ、資格や経験・信頼度を活かし収入アップも夢ではありません!