トイレ詰まりの原因はバリウム？便の流れを妨げる詰まり対策と対処法を徹底解説

トイレが詰まる原因はさまざまですが、その中でも「バリウム」が原因で詰まりを引き起こすケースがあることをご存知でしょうか？

特に健康診断や検査で使用されるバリウムがトイレに流れ、詰まりを引き起こすことがあります。

初めてバリウム検査を受ける方の中には、「検査後にトイレが詰まることがある」と聞いて、不安に感じている方もいるかもしれません。

実は、健康診断などで使われるバリウムが原因でトイレが詰まるケースは珍しくありません。

もし詰まりが起こっても、早めに対処すれば深刻なトラブルを防げますので、安心して検査に臨んでください。

バリウムとは？トイレ詰まりとの関係

バリウムは、医療現場で使用される造影剤の一種で、主に消化器系の検査（胃透視など）で使用されます。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がん・ポリープなどの病気の早期発見につながる大切な検査です。

しかしバリウムは水分を吸収しやすく、固まりやすい性質を持っています。この特性がトイレ詰まりの原因となるのです。

バリウムの素材について

バリウム検査で使われる「バリウム」とは硫酸バリウム（BaSO₄）という白くて重い粉末状の化合物です。

X線検査時に消化管を白く映し出すために、水と混ぜてペースト状にしたものを飲用します。

硫酸バリウムは水にほとんど溶けず、体内でも消化・吸収されることはありません。

そのまま腸を通過し、排便として体外に排出されます。

しかしこのバリウム、重くて密度が高い(水の約4.5倍)うえに固まりやすいという特徴があり、排泄がスムーズに行われないと便と一緒にかたまりになってしまうことがあります。

その結果、トイレに流す際に詰まりの原因となることがあるのです。

バリウム検査は廃止されるって本当？

バリウム後の便はどうなる？見た目・硬さ・詰まりやすさの特徴

バリウム検査を受けたあとの便は、通常のものとはまったく異なる特徴があります。

排泄されるまでの間に便が固まりやすくなり、場合によってはトイレの詰まりの原因になることも。

ここでは、バリウム後の便がどう変化するのかを、見た目・硬さ・詰まりやすさの観点から詳しく見ていきましょう。

色が白っぽいまたは灰色がかっている

バリウムは白色や灰色の物質であるため、健康診断後に排出される便は通常よりも色が薄くなります。

便がいつもと違う色をしている場合、バリウムが含まれている可能性があります。

固まりやすい

バリウムは水分を吸収しやすく、便を固くすることがあります。

そのため、バリウムを含む便は、普段よりも硬く、流れにくくなることがよくあります。

排出後に残留感がある

バリウムは完全に体外に排出されるわけではなく、便に残ることがあります。

その結果、便が流れにくくなり、トイレの排水管を詰まらせる原因になることがあります。

通常の便より臭いがきつい

バリウム自体にはほとんど臭いはありませんが、バリウム検査後の便は通常よりも強い臭いを伴うことがあります。

これは、バリウムが消化管内に残留し、腸内で処理される際に影響を与えるためです。

質感に粘り気がある

バリウムは粘性を持つため、便が通常よりもネバネバした質感になることがあります。

このような便も、排水管に詰まりを引き起こす原因となることがあるので注意が必要です。

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節水型トイレは特に詰まりやすい

最近の住宅や施設では、環境に配慮した節水型トイレが主流になっています。少ない水で効率よく流せるよう設計されている一方で、詰まりやすい傾向があるのも事実です。

特にバリウムが含まれた便は重く固まりやすいため、水の勢いが不十分だと流しきれずに途中でとどまってしまうことがあります。従来型のトイレよりも水量が少ない分、排水管内に詰まりが発生しやすくなるのです。

また、トイレの使用頻度が高い家庭では、わずかなバリウム残留物が少しずつたまり、数日後に突然詰まるケースも少なくありません。

節水型トイレを使用している場合は、バリウム排出後は特に注意が必要です。できるだけ早めに排泄し、1回の排便ごとに2回以上しっかり水を流すなど、詰まりを予防する工夫を取り入れましょう。

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トイレにバリウムが詰まったときにやってはいけないこと

トイレにバリウムが詰まってしまうと、慌てて対処したくなりますが、間違った方法での対応は詰まりを悪化させる原因になります。ここでは、バリウム詰まりの際に避けるべき行動を具体的にご紹介します。

正しい対処のためにも、まずはやってはいけないことをしっかり理解しておきましょう。

何度も水を流さない

詰まりを無理に押し流そうとして何度もレバーを回すと、バリウムがさらに奥に押し込まれ、詰まりが悪化します。

これにより排水管の途中で固まってしまい、修理が難しくなることがあります。

強力な薬剤（パイプクリーナー）を大量に使用しない

バリウムは化学的に安定しているため、薬剤が効きにくい上に、薬剤の使用で配管や便器を傷めるリスクがあります。

特に大量に使うのは避けましょう。

バリウム詰まりには薬剤はほぼ効果がなく、むしろ便器や配管を傷める危険があるため、使用は控えるべきです。

無理に便器内を掻き出そうとしない

割り箸などで無理に押したり掻き出そうとすると、便器を傷つけたり、詰まりを悪化させる可能性があります。

専門の道具を使うか、業者に相談するのが安全です。

自分でできる！バリウム詰まりの応急処置 〜3つの方法〜

バリウム検査後の排便によってトイレが詰まってしまった場合、慌てて水を流してしまうのは逆効果です。特にバリウムは水に溶けないため、時間が経つほどに硬化し、排水管内で固まりやすくなります。

詰まりを発見したら、まずは以下のことを確認しましょう。

• 便器の水位が異常に高くなっていないか
• 他の排水（洗面台・お風呂など）に影響が出ていないか
• 便や異物が目視で確認できるかどうか

目視できる範囲にバリウム便や異物がある場合は、自分で対処できる可能性があります。

トイレが詰まってしまった場合、まずは慌てずに冷静に対応することが大切です。

バリウムが原因で詰まった場合、無理に水を流したり、強く押し込んだりすると、詰まりが悪化してしまうことがあります。

以下の初期対応方法を試して、問題を早期に解決しましょう。

ラバーカップを使った対処法

もし目視で確認できないほど深刻な詰まりがある場合は、ラバーカップ（すっぽん）を使って詰まりを解消します。

ラバーカップをトイレの排水口にしっかりと密着させ、何度か強く押し引きすることで、詰まりを解消することができます。

力を入れて操作することが重要ですが、無理に力を加えすぎないように気をつけましょう。

ゴム手袋や割り箸を使って取り除く

次に、トイレの便器内を目視で確認してみましょう。もしバリウムが目に見える場合は、手袋を着用して慎重に取り除くことができます。手で取り除ける範囲であれば、トイレの詰まりを自分で解消することも可能です。

ただし、無理に手を使って取り除くのは避け、詰まりがひどくなる前に次の方法に進みましょう。

便器にぬるま湯を注ぐ対処法

固まったバリウムを柔らかくするには、**ぬるま湯（40～50℃程度）**を使うのが効果的です。

• バケツにぬるま湯を用意し、ゆっくり便器に注ぎます。
• 15〜30分ほど放置して、バリウム便がふやけた後にラバーカップなどで再度対応してみてください。

※熱湯は便器を傷めたり割れる可能性があるので絶対に使用しないでください。

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トイレが詰まった場合に｜修理業者に依頼すべきタイミングと選び方

バリウムによるトイレ詰まりは、時間が経つほど固まって状態が悪化する可能性があります。

応急処置をしても改善しない場合は、無理に対処を続けるよりも、早めにプロに依頼することが大切です。

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詰まりがひどくなる前に修理業者を依頼するべきタイミング

以下のような状況になった場合は、業者への依頼を検討するタイミングです。

• ラバーカップやぬるま湯など、複数の対処法を試しても改善が見られない
• トイレの水位が下がらず、使用できない状態が続いている
• 排水音が異常に鈍く、「ゴボゴボ」という音がする
• 他の排水口（お風呂・洗面所など）でも流れにくさを感じる
• トイレを無理に流して、逆流や水漏れが起こった

特にバリウム詰まりは、排水管の奥で固まってしまうと自力での除去が困難です。詰まりがひどくなる前に、専門業者の手を借りましょう。

修理業者選びのポイント

信頼できる業者を選ぶには、料金が明確で、事前に見積もりを出してくれるかどうかが大切です。問い合わせ時に「バリウムによる詰まりなんですが…」と相談してみましょう。

また、口コミや評判のチェックも欠かせません。対応の早さや、作業後のアフターサポートの有無も重要なポイントです。

自治体のホームページや水道局の「指定工事店リスト」に掲載されている業者も、安全性が高くおすすめです。

ぼったくりやトラブルを防ぐためにも、複数業者の比較や、電話相談での印象チェックも忘れずに行いましょう。

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トイレのバリウム詰まりを予防するための対策

トイレのバリウム詰まりは、予防することも可能です。特に健康診断後にバリウムを含んだ便を流す際には、注意が必要です。

以下の予防策を実践することで、詰まりを未然に防ぐことができます。

トイレに流さない(使い捨てトイレを使用する)

健康診断後の便にバリウムが含まれている場合、できるだけトイレに流さず、別の方法で処理することが推奨されます。

例えば、使い捨ての袋に便を入れて処理したり、指定された方法で廃棄することで、トイレへの流出を防ぐことができます。

こうした対策を行うことで、バリウムによる詰まりを防げます。

便器にあらかじめトイレットペーパーを敷く

便器にバリウムを含んだ排泄物がこびりつかないようにするためには、あらかじめトイレットペーパーを敷いておくのも効果的です。

トイレットペーパーを敷くことで排泄物をしっかり付着させることができるので、詰まりを防ぐことができます。

ただし、水にほぐれやすいトイレットペーパーも大量に使用するとトイレ詰まりの原因となります。

この対処法を行うときには、トイレを複数回に分けて流すようにして詰まりを防ぎましょう。

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定期的なトイレメンテナンスで予防する

トイレの詰まりを未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが大切です。

トイレを定期的に清掃し、配管を点検することで、詰まりが発生しにくくなります。

また、特に賃貸住宅に住んでいる場合は、定期的に業者に点検してもらうことをおすすめします。

水分を多めに補給する

バリウム検査後は、バリウムをスムーズに排出するために水分を多めに摂ることが重要です。

バリウムは水に溶けない性質があるため、腸内に長くとどまると固まりやすくなり、体外へ出にくくなってしまいます。検査後は、なるべく早めの排出を心がけることが大切です。

十分な水分補給をすることで、腸内が潤い、便が柔らかくなり、便秘や詰まりを予防できます。

目安としては、1日2リットル以上の水分摂取を心がけ、温かい飲み物を摂ると腸の動きが促進されます。

アルコールやカフェインの摂取は控えめにしましょう。

トイレのバリウム詰まりに関してよくあるQ＆A

まとめ

バリウム検査は、体の状態を詳しく調べるために重要な検査ですが、検査後の排泄管理を怠ると、トイレの詰まりという思わぬトラブルにつながることがあります。

特に節水型トイレや集合住宅では、バリウムが固まってしまい排水管に詰まりやすくなるため、早めの排便と十分な水分補給が非常に大切です。

自宅のトイレに流す場合は、トイレットペーパーを敷く・ぬるま湯で柔らかくするといった対策を取りましょう。

万が一詰まってしまった場合でも、慌てず、適切な応急処置を行うことで対応できるケースがほとんどです。

それでも解消しない場合は、無理に流そうとせず、早めに専門の業者へ相談することが安心への近道です。