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水道引き込み工事は、敷地内に水道管が引き込まれていない場合に必要な工事です。
新築の戸建てを建てる際に必要な作業ですが、手続き方法や手順・費用について知らない方も多いでしょう。
本記事では、水道引き込み工事の事前準備や手続きの流れ、費用について解説します。水道引き込み工事の際によくあるトラブルについてもあわせて紹介するため、参考にしてみてください。
水道引き込み工事は、道路の水道本管から自宅へ給水管を引き、水道を使えるようにするための工事です。
新しく家を建てる時には欠かせない作業であり、事前準備も必要なため、くわしく解説していきます。
工事は以下の流れで作業します。
まずは自宅の前面の道路を掘削し、水道本管から給水管を敷設します。それから自宅内の各水まわりへと引き、水道メーターやタップ(蛇口)を取り付けます。
最後に道路を復旧すれば工事は完了です。
これらの作業を行うことで、建物内に水道が供給される仕組みが整います。
工事が決定したら、まずは事前準備が必要です。
道路に埋まっている水道本管は自治体の管轄のため、まずは申請をして許可を得なければなりません。
以下の順番で手続きを進めましょう。
そもそもですが、自宅の前面道路に水道本管が埋まっているかどうかをまずは確認します。
もし、すでに自宅の敷地まで給水管が引き込まれていればラッキーです。以前住んでいた人が敷設していたケースがこれに当てはまります。
その場合は工事が不要になり、費用も浮かせられます。
次に、工事を依頼する業者を選定しましょう。
工事業者の選び方については、このあとの項でくわしく解説しています。
業者が決まったら、水道申込書に必要事項を記載し水道局へ提出しましょう。
書類は基本的に業者が準備・作成してくれるため、自分がやることは署名捺印だけです。
ほとんどは以下の5種類を提出します。
提出作業は業者が代行してくれる場合もあれば、直接自分が行う場合もあります。
あらかじめ業者に確認してから行いましょう。
工事の流れは以下のとおりです。
まず、敷地に隣接した前面道路において、水道管を敷設するための掘削作業を行います。
大がかりな工事で音も大きくなるため、時間帯や声がけなど配慮しましょう。交通量が多い道路の場合は、警備員を配置することもあります。
前面道路の掘削作業の完了後は、水道本管を建物内の配管に接続する作業が必要です。
各水まわりへと引き込み、水道メーターやタップ(蛇口)を取り付けます。
水道本管を接続したら、前面道路を元通りに復旧していきます。
もともとアスファルト道路だった場合は、改めてアスファルト舗装を行わなければなりません。
土の道路は埋め戻し、転圧作業をすれば完了です。
工事を行う際、まずは以下の作業が発生します。
これらの作業に1〜2週間は見ておきましょう。
さらに給水装置工事申込書を提出し、納付書が発行されるまでは、自治体によって異なりますが約10日〜2週間かかります。
工事許可が出てから、道路占用許可・使用許可申請手続きを行います。
市道の場合で2週間、県道の場合で1ヶ月、国道の場合は2ヶ月近くかかることもあり、申請だけでも意外と時間がかかることがわかりますね。
自宅に隣接している道路の種類をあらかじめ確認しておき、余裕を持って行動するよう心がけましょう。
作業完了までにかかる時間は作業内容によって変わりますが、おおよそ2日〜1週間です。
水道本管と接続する工事は、通常1日あれば終わります。さらに前面道路の掘削に1日、復旧に2〜3日かかると計算しましょう。
前面道路がアスファルト舗装だった場合、復旧作業で改めてアスファルト舗装する必要があるため、乾かすのに時間がかかります。
土の道路の場合は、掘削・接続工事と合わせて3日もあれば完了できるでしょう。
水道の引き込みは大がかりな工事であり、大切なライフラインに影響します。
そのため、安心して任せられる業者に依頼したいですよね。
以下のポイントに気をつけながら、依頼する業者を決定しましょう。
その名のとおり、水道局に認定を受けた工事店を水道局指定工事店といいます。
そもそも水道局指定工事店でなければ工事の許可は下りないため、注意しましょう。
水道局や自治体のホームページに水道局指定工事店の一覧が載っているため、確認してみてください。
水道業者の中には悪質な業者も存在し、何度も屋号を変えては詐欺まがいの行為を繰り返していることがあります。
悪質業者に引っかからないためには、業者のホームページやチラシに所在地や代表者名が載っているかどうかを確認しましょう。
工事が完了しても、水漏れなど思わぬトラブルが起きることがないとは言えません。
その際のアフターサポートやメンテナンスが充実している業者なら、安心して依頼できます。
業者に作業を依頼すると、出張費や見積もり費など、作業費用以外のところで思わぬ料金がかかってしまうことがあります。
業者選びの時点で、出張費や見積もり費が無料のところから選ぶようにしましょう。
運営年数が長く作業実績があるかどうかも、信頼性を判断するひとつの目安です。
実績が豊富であればそれだけ経験があり、工事にも信頼がおけます。
業者のホームページやSNSで、実際に工事を行った人の口コミを調べてみましょう。
工事を行う際に気になるのは、やはり費用のことですよね。
工事そのものにかかる費用のほか、こまごました手数料もかかってくるため必ずチェックしておきましょう。
工事にかかる費用は、材料費と作業費を合わせておおよそ30万円〜50万円です。
幅が大きいのは、地域・業者・給水管を敷設する距離によって費用が大きく変動するためです。
水道本管からの距離が20mある場合、水道管を1m引き込む作業に1万5千円かかるとすると、約30万円かかると計算できます。
水道本管が道路の反対側にある場合、掘削作業を行う距離が長くなるため50〜60万円かかることもあります。
また、県道や国道など車の行き来が激しい場合は、工事の際に警備員を配置しなければなりません。
その場合はさらに費用が上乗せされることを頭に入れておいてください。
引き込み工事作業以外にも、以下の費用が発生します。
一般的に、次の手数料が必要です。
それぞれ、おおむね5,000円から10,000円前後かかります。
このほか、状況によっては水道管の延長費用がかかることも想定しておきましょう。
給水申込納付金は、新規に水道を引き込む際に自治体へ支払う費用です。
地域によって水道加入金という名称だったり、支払う必要がなかったりします。
給水申込納付金は、水道管の口径によって異なります。
口径 | 費用の相場 |
---|---|
13mm | 10万円〜 |
20mm | 15万円〜 |
25mm | 30万円~ |
一般的には20mmの家が多いですが、大家族で水の使用量が多ければ25mmを利用する場合もあります。
口径によって水圧が変わるため、口径は蛇口の数や家族の人数によって決めましょう。
工事の費用は、様々な要因によって変動します。見積金額があまりに高額だと、不安に感じてしまうかもしれません。
以下の要因に当てはまっていれば、工事費用がかさむ恐れがあります。
前項で解説した費用相場と照らし合わせながら、適正価格かどうか判断しましょう。
給水管を敷設する長ければ長いほど、コストがかかります。それだけ使用する材料費が増え、手間や期間も長くかかってしまうためです。
1mあたり1万5千円の工事費がかかる場合、距離が10m伸びるだけで10万5千円も費用が上乗せされてしまいます。
とくに田舎で敷地の広い場所に家を建てる場合、距離が長くなることが多く注意が必要です。
家が幹線道路や県道沿いにある場合も、追加費用がかかることが多いでしょう。
交通量が多い道路ほど、耐久性を高めるためにアスファルト舗装が厚く作られています。
すると掘削作業や、作業後の再舗装に時間がかかるため、通常よりも費用が高くなる傾向があります。
口径が小さいとそれだけ水圧や水量が少なく、不便を感じやすくなります。
口径を広げる工事を行うと、追加費用がかかるため注意してください。
新たに家を建てる場合でも、以前誰かが住んでいた土地なら、すでに引き込みが済んでいても珍しくありません。
そのようなときはどうするべきか、注意点とともに見ていきましょう。
すでに敷地内まで水道管を引き込んであれば、新たな工事は不要です。
工事にかかる費用を抑えられるうえ、新しい家の給水管との接続だけですぐに水道を使えます。
とはいえ、以下に当てはまる場合は注意が必要です。
素材にもよりますが、水道管の耐用年数は15〜30年ほどです。
経年劣化によって水漏れや破損のリスクが高くなるため、20年を経過した水道管であれば新たに交換を検討しましょう。
水道管には主に鋼管と樹脂管があります。
鋼管の耐用年数は約15〜20年、樹脂管の耐用年数は約20〜30年とされています。
使用が長くなるほど鋼管には錆びや詰まり、樹脂管には繋ぎ目からの水漏れや詰まりが発生しやすくなります。
現在の水道管は、塩ビ管などの樹脂管が主に使われています。
しかし、以前までは鉄管や鉛管の水道管がよく使われていました。
これらの素材は錆びやすく、古くなるほど水に錆びが混入したり、水道管にヒビや破損を起こしたりする恐れがあります。
さらに鉛管は健康にも悪影響を与える可能性があり、現在の水道設備の基準も満たせないため、新たに水道管を敷設するのがおすすめです。
水道引き込み工事は大がかりな作業なので、それだけ費用もかかってしまいます。
ここでは、少しでも費用を抑えるためのテクニックをご紹介します。
工事を依頼する業者を選ぶときは、かならず2〜3社から見積もりをとる「相見積もり」を行ってください。
比較検討することによって相場が把握できるだけでなく、業者の対応や信頼性も同時にチェックできるため、業者選びで失敗するリスクも減らせます。
先ほど説明したとおり、引き込みの距離に伴って工事費用も上がります。そのため、可能なかぎり距離を短くできれば、費用節約につながるといえるでしょう。
敷地に隣接した道路の水道本管の位置を調べ、なるべく近くに住宅を建てるのが理想的です。
家が角にある場合、一方が幹線道路や県道なら、もう一方から引き込むことでも費用を抑えられます。
土地を購入する時点で、近隣の水道の埋没管図と住宅の位置を把握しておくようにしましょう。
以前使われていた物件や土地を購入するのも、有効な方法です。新たに水道管を引き込む必要がないため、費用をまるっと浮かせられます。
しかし、水道管の耐用年数や材質、口径の大きさをチェックし、今後も使い続けられるかどうかを必ず確認してください。
水道引き込み工事には、さまざまなトラブル事例があります。
よくある事例を理解しておき、工事の際のトラブルを未然に防ぎましょう。
水道管は原則、前面の道路の水道本管から敷地内へ直接引き込まれています。しかし、前面道路が私道だと、隣の敷地を水道管が通過していることがあります。
基本的に水道管は他人の土地を通過できないことになっているため、「敷地内の水道管を使わないでほしい」と言われたり、将来その土地を売るときに撤去を求められたりするかもしれません。
既存の水道管を使用するときは、隣の敷地の所有者とトラブルにならないよう注意が必要です。
もし敷地内の通過を認めてもらえない場合は、自分で新たに水道を引き込むのが安心でしょう。
先ほどの例のように、前面道路が私道の場合、引き込み費用を近所の人たちで出し合っているケースがあります。
そのため、私設管を利用できるのか、その場合は費用負担があるのかを確認しておかなければなりません。
許可がもらえない場合は、自分で改めて水道を引き込むことになります。
既存の水道管の口径が小さければ、それだけ水圧も弱くなります。古い家では13mmの口径が使われていることもあり、現在主流の20mmや25mmの口径に慣れていると、不便を感じるかもしれません。
とくに家族や蛇口の数が多いほど、水道の使用量は増え、水圧は弱くなってしまいます。
口径をあとから大きいサイズに変える際にも、工事費は高額になるため注意が必要です。
水道管の引き込み済みの土地を購入するときは、あらかじめ口径を確認しておくようにしてください。
申請には通常でも2週間〜長ければ2ヶ月ほどかかりますが、不備があれば再提出が必要になり、ますます時間がかかってしまいます。
工期の変更や遅延などの影響も出るため、できれば避けたい事態です。
基本的に書類は業者に用意してもらえますが、疑問点はよく確認しておき、不備のないよう注意しましょう。
家を建てるときやリフォームの際は、水道引き込み料金以外にも土地代・設計費・引越し代など多くのお金がかかります。
しかし、住宅の建築会社と水道の引込み工事の会社を別で契約していると、その分の予算の組み込み忘れが発生しやすくなります。
見積もりを出してもらった時点で、予算に水道引き込み工事分が含まれているかを忘れずに確認しましょう。
DIYが得意な人なら、引き込み工事を自力でできないか?と考えるかもしれません。
しかし、水道引き込み工事は基本的に業者に依頼するのがおすすめです。
理由は次のとおりです。
水道管の工事は、引き込みのルートや水の流れに関する専門的な知識が必要です。
専門の道具や人数も必要で、これらがないととんでもない手間や時間がかかってしまいます。
水道管は高圧の水が通っているため、適切な工具や技術がないと、重傷を負う危険性があります。
とくに、深い地中に埋まっている水道管の修理には専門的な道具や手順が欠かせず、素人が行うのは危険です。
大がかりな水道工事を行うには、基本的に給水装置主任技術者の国家資格が必要です。
また、工事を行う前にも申請・許可を得る必要があります。
水道業者には資格保有者が在籍しており、申請も行ってくれるため安心して利用できます。
知識がないままDIYで工事を行うと、後々水漏れや破損が起きないとは言えません。
業者に依頼していれば、適切な保証やアフターサポートがついているため、万が一のときにも安心して利用できます。
DIYできる作業は、給水装置の設置や撤去に関わらない範囲に限定されます。
例えば、以下のような軽微な作業です。
無資格の人間が給水装置に関わる水道工事を行うと、罰則や罰金が課せられるため注意しましょう。
本記事では、水道引き込み工事の準備や流れ、費用相場について解説しました。
申請から書類提出〜施工までいくつかのステップがあるため、計画的に行うことが大切です。申請から工事完了まで2週間〜長くて2ヶ月ほどかかり、費用相場は30〜50万円が相場です。
手数料や敷設する距離など、さまざまな要因で費用が高額になることがあるため、当てはまるケースがないか確認しておきましょう。
安全かつスムーズな工事を確保するためには有資格者に依頼することが大切です。
信頼性のある業者を選び、工事内容をよく理解した上で工事を進めるようにしましょう。