洗面台でお湯を使えるようにしたい方へ｜最適な施工方法と小型電気温水器の導入をわかりやすく解説

「洗面台でもお湯が使えたら便利なのに…」

そんな思いから、後付けでお湯を使う方法を探している方は多くいます。
実は、現在の住宅でも“洗面台だけ水しか出ない”というケースは珍しくありません。

給湯器の配管が洗面室まで来ていない場合、最も手軽なのが 小型電気温水器を洗面台の下に設置する方法 です。

洗面台にお湯が出ない理由は「給湯設備がない」から

洗面台でお湯を使えないケースの多くは、単純に洗面台まで給湯設備（お湯の配管）が届いていないことが原因です。
特に築年数の古い住宅や、設備を必要最小限に抑えた賃貸物件では、洗面台が「水のみ」で設計されていることが珍しくありません。

洗面台周りにはスペース的・構造的な制約があり、建築時に無理なく配管を伸ばせる間取りでなければ、意図的に“水のみ”とされることがあります。
その結果、洗面台では夏場はまだしも、冬場の手洗いや洗顔がつらいという悩みにつながります。

古い住宅・賃貸で“水のみ”の洗面台は珍しくない

昭和～平成初期に建てられた住宅や、水回り設備を簡素化している賃貸アパートでは、洗面台は水（冷水）だけ出る仕様が一般的でした。

理由は主に以下の通りです。

そのため、いま住んでいる物件にお湯が来ていないからといって、特別珍しいことではありません。
後からお湯を追加したい場合、配管延長か小型電気温水器の導入が現実的な解決策になります。

既存給湯器の配管が洗面室まで来ていない

もうひとつの大きな理由は、給湯器から洗面所までの距離や構造的な問題で、配管がそもそも伸ばされていないことです。

洗面台でお湯を使うメリット

洗面台でお湯を使えることは、日々の暮らしの快適さを大きくアップさせます。

冷たい水だけでは感じる不便さやストレスを減らし、衛生面や家事効率の向上にもつながるからです。

ここでは具体的にどんなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

冬でも快適に手洗いや顔洗いができる

寒い季節になると、洗面台の冷たい水で手や顔を洗うのはつらいものです。

お湯が出る洗面台なら、手や顔を冷えから守り、快適に使えます。

特に子どもや高齢者にとっては、大きな負担軽減になります。

また、お湯で手を洗うことで、血行が促進されるなど健康面でも良い効果が期待できます。

毛穴の汚れや皮脂をしっかり落とせるため、洗顔効果が高まる

洗顔時にぬるま湯（38℃前後）を使うと、毛穴が程よく開き、皮脂や汚れを浮かせやすくなります。
その結果、洗顔料の泡立ちも良くなり、肌の汚れをしっかり落とせるので、肌の透明感や健康的なツヤを保ちやすくなります。
また、洗顔後に冷水で毛穴を引き締めるステップも取り入れやすくなり、スキンケアの効果もアップします。

石鹸の泡立ちや洗浄力アップで衛生的

温かいお湯は石鹸や洗剤の泡立ちを良くし、汚れや油分を効果的に溶かします。
そのため、冷水で洗うよりもより衛生的に手や顔を洗うことができ、清潔感を保つことができます。
特に食後や外出先から帰った時など、しっかり洗いたいタイミングで効果を発揮します。

掃除や軽い洗濯が効率的になる

洗面台はちょっとした汚れ物の洗浄や掃除、衣類の部分洗いにも使うことがあります。
お湯が使えると、油汚れや皮脂汚れが落ちやすくなり、掃除や手洗いの効率が格段に上がります。
特に油汚れがついた食器や調理器具の予洗いにも活躍し、家事の時短につながります。

洗面台でお湯を使えるようにするための方法は2つ

洗面台でお湯を使えるようにしたい場合、選択肢は大きく分けて2つだけです。

① 給湯器から配管を延長する方法

既存の給湯器から、洗面台まで新しく給湯配管を伸ばす方法です。
建物全体の給湯システムに組み込むため、お湯の温度や供給量が安定するというメリットがあります。

メリット	デメリット
お湯の量・温度が安定し、湯切れしない キッチンや浴室と同じ給湯システムを使える大容量のお湯を使いたい人に向く	壁や床の開口が必要になるケースが多い 配管距離が長いと施工費が高額になりやすい 工期も長く、賃貸ではほぼ不可能 戸建てでも間取りによっては施工自体が出来ない

② 小型電気温水器を洗面台下に設置する方法（最も現実的）

もっとも一般的で、後付けの中では圧倒的に採用率が高い方法が、洗面台の下に小型電気温水器を置いて、お湯を作る方式です。

本体はコンパクトで、6〜12Lのタンク式が洗面台利用にちょうど良く、
給湯配管を新設しなくても、電源と給水の接続だけでお湯が使えるようになるのが最大の魅力。

メリット

小型電気温水器は給水さえ確保できれば、洗面台の近くにコンセントがあれば設置可能です。

設置が比較的簡単・スピーディー

給湯管の新設を伴わずに設置できる場合が多く、工期が短い。

ランニングコストの節約につながることも

電気温水器は燃焼系給湯器に比べて安全で、場所を選ばず設置可能。

給湯管の新設が難しい場合の選択肢になる

狭いスペースや賃貸物件でも対応可能な場合が多い。

デメリット

電気代が高くなる可能性がある

電気温水器は電気を大量に使うため、使用頻度によっては光熱費が上がる。

貯湯容量に限界があり、使い切るとお湯が足りなくなることも

一度に使えるお湯の量に制限があり、連続使用には不向き。

設置場所の確保が必要

本体の設置スペースを確保しなければならず、場所によっては設置が困難。

お湯が出るようにするために水栓の交換は必要？

洗面台の水栓には大きく分けて以下のタイプがあります。

単水栓（お湯と水が別々の蛇口）

お湯と水が別々に出るタイプで、給湯管やお湯の配管がされていない場合、単水栓だけではお湯を出せません。

お湯の配管工事と合わせて混合栓（水とお湯を一つの蛇口で調整できるタイプ）への交換が必要です。

混合栓（お湯と水が一つの蛇口で混ざるタイプ）

すでに混合栓であっても、お湯の配管がされていなければお湯は出ません。

逆に言えば、お湯の配管があれば既存の混合栓を使い続けることも可能です。

温水専用水栓や高機能水栓

温度調節機能付きや節湯機能付きの最新型は、快適さや節約効果がアップしますが、交換しなくても基本的なお湯の利用は可能です。

便利で衛生的なタッチレス水栓も検討しよう

洗面台で温かいお湯が使えるようになると、手洗いの快適さが大幅にアップしますが、さらに衛生面や使い勝手を向上させたいなら「タッチレス水栓」の導入もおすすめです。

タッチレス水栓は、手をかざすだけで水やお湯が出るため、蛇口に触れずに使えて清潔を保ちやすいのが特徴です。

お湯が使える混合水栓と組み合わせることで、冬場の冷たさ対策と衛生面の両方を同時に叶えられます。

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小型電気温水器を設置する前に確認したいチェックポイント

小型電気温水器はコンパクトで設置が簡単とはいえ、事前にいくつかのポイントを確認しておかないと、後からトラブルや追加費用が発生することがあります。

ここでは設置前に必ずチェックしておきたい重要事項をご紹介します。

設置スペースの確認

まずは洗面台の下や近くに、小型電気温水器を置く十分なスペースがあるかを確認しましょう。
高さ・幅・奥行きが機器のサイズに合っているか、また将来的なメンテナンスや点検がスムーズにできるかも大切です。
収納棚がある場合は一部撤去が必要になることもあるため、事前の寸法計測は必須です。

電源（コンセント・専用回路）の有無

小型電気温水器は電気で加熱するため、設置場所の近くにコンセントがあるか、あるいは専用の電気回路が引けるかを確認しましょう。
一般的な家庭用コンセント（100V）で対応可能な機種もありますが、大容量モデルや安全性を考慮すると、専用の漏電遮断器付き回路を設けるのが望ましいです。
電気工事が必要な場合は、専門業者に相談し見積もりを取ることをおすすめします。

給水栓の種類と分岐可能かどうか

給水は既存の水道配管から分岐させるのが一般的です。
しかし、給水栓のタイプによっては分岐が難しい場合もあるため、洗面台下の配管の状況をチェックしましょう。
分岐が可能であれば問題ありませんが、配管が特殊だったり、古い設備の場合は追加部品や工事が必要になることがあります。

賃貸物件の場合の許可確認

賃貸住宅での設置を検討している場合は、必ず大家さんや管理会社に設置の許可を得ることが必要です。
特に電気工事や給水配管の分岐が伴うため、勝手な施工はトラブルの元になります。
許可が下りない場合は、ポータブルタイプの温水器や蛇口一体型の電気温水器など、改造が不要な製品を検討しましょう。

小型電気温水器の設置手順と工事内容

小型電気温水器はコンパクトながら、安全かつ確実にお湯を供給するために、専門的な工事が必要です。

ここでは設置の流れと主な工事内容をわかりやすく解説します。

設置の流れ

洗面台でお湯を使うならこれ！ゆプラスと湯ぽっとキットのおすすめポイント

洗面台にお湯を導入する際に人気の電気温水器「ゆプラス」（LIXIL）と「湯ぽっとキット」（TOTO）。

それぞれの特徴を活かしたおすすめポイントを紹介します。あなたの生活スタイルや設置環境に合った選び方の参考にしてください。

ゆプラス（LIXIL）のおすすめポイント

多彩な容量ラインアップ

　3L〜25Lと幅広く選べるので、一人暮らしからファミリーまで用途に合わせて最適なサイズが見つかります。

壁掛け・据置きどちらも対応

設置スペースに柔軟に対応でき、壁掛けタイプなら省スペース設置も可能。

細かい温度調節機能

　「ちょう℃いいダイヤル」で好みの温度に調整できるため、子どもや高齢者でも安全に使えます。

省エネ・衛生機能が充実

　保温タイマーや自動給排水機能を備え、電気代を節約しながら清潔に使い続けられます。

湯ぽっとキット（TOTO）のおすすめポイント

コンパクトで後付けに最適

　6L〜12Lの小型タンクで、既存の洗面台に後から設置しやすい設計です。

高温のお湯がしっかり出る

　約60℃まで加熱できるので、冬場でも温かく快適に使えます。

安全設計がしっかり

　減圧弁や逃し弁が内蔵されているため、安心してお湯を貯めて使えます。

設置工事が比較的シンプル

給湯配管がなくても設置可能で、工事の負担や費用を抑えやすいのが魅力です。

洗面台にお湯を導入する費用相場と水道修理業者の選び方

洗面台にお湯を導入するには、蛇口交換だけでなく給湯設備の設置や配管工事が必要となり、専門知識が欠かせません。

特に、給湯器の設置や給湯管の配管はDIYでは難しいです。ミスがあると水漏れや火災、事故のリスクも伴います。

そのため、以下の理由から水道修理業者への相談・依頼が安心・確実です。

設置にかかる一般的な費用相場

洗面台でお湯を使えるようにするための費用は、設置する設備や工事内容によって大きく変わります。

項目	費用相場（目安）	備考
蛇口（混合栓）交換費用	約1万円〜3万円	蛇口本体＋工賃
給湯管新設・配管工事費用	約3万円〜10万円	配管の長さや設置環境によって変動
電気温水器設置費用	約10万円〜30万円	電気でお湯を作るタイプ
ガス給湯器設置費用	約15万円〜40万円	ガス配管・換気設備が必要
瞬間湯沸かし器（電気・ガス）	約5万円〜20万円	コンパクトタイプ。設置場所によって価格差あり

水道修理業者への相談をおすすめする理由

お湯を使えるようにするための工事は、配管工事や給湯器設置など専門技術が必要で、DIYでは対応しきれない場合がほとんどです。

水道修理業者に相談・依頼することで得られる安心ポイントは以下の通りです。

また、古い洗面台を使用している場合は、洗面台を交換することで「お湯の利用環境を整える」「見た目や使いやすさを向上させる」「将来的なトラブルを防ぐ」というメリットが得られます。

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実際に導入した人の声・体験談

洗面台でお湯が使えるようになると、日々の身支度や手洗いのストレスが大きく減ります。

特に、給湯器が遠かったり冬場の冷たい水に悩んでいたりすると、その変化はより実感しやすいものです。ここでは、実際に“小型電気温水器を導入した方のリアルな声”をもとに、どのように暮らしが変わったのかをご紹介します。

給湯器が遠くても小型電気温水器で解決できた例

「洗面台でお湯を使いたかったのですが、給湯器が離れていて毎回お湯が来るまで待つのがストレスでした。
水道業者さんに小型電気温水器をすすめられて設置したところ、蛇口をひねってすぐ温かいお湯が出るように。
朝の支度が本当にラクになりました。」

給湯器が遠いご家庭は、配管を延長しても結局“お湯待ち時間”が改善しにくいケースがあります。

小型電気温水器なら、洗面台のすぐ下でお湯をつくるため、こうした悩みを一気に解消できます。給湯距離が長い住まいには非常に相性の良い選択肢です。

冬の冷たさ解消で家族の手洗い習慣が変わった声

「冬の時期の手洗いが冷たくて、家族全員が『つらい』と言っていました。特に子どもは嫌がってなかなか洗面所に来てくれなくて…。
思い切ってお湯が使えるように工事したところ、温かいお湯がすぐ出るので、子どもが自分から手洗いするようになりました。お願いして大正解でした。」

“冷たくて手を出したくない”という子どもの声はよく聞かれます。

お湯が使えるようになると、手洗いの頻度が増え、衛生面の改善にもつながります。

冬場の冷水ストレスは想像以上に大きいため、家族の反応が大きく変わるのも納得です。

導入後のランニング管理と電気代の目安

小型電気温水器を設置して洗面台でお湯を使えるようになった後も、安心して快適に使い続けるためには、日々のランニング管理と電気代の把握が欠かせません。

ここでは、導入後のメンテナンスのポイントと、気になる電気代の目安について解説します。

ランニング管理のポイント

漏水チェック

設置後は配管の接続部や本体周辺に水漏れがないか定期的に確認しましょう。

特に冬季は水が凍結しやすく、ひび割れや漏水のリスクが高まります。

タンク内部のスケール除去

水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル分がタンク内に蓄積し、スケール（白い結晶）ができることがあります。

これが加熱効率を下げ、故障の原因になるため、年に1回程度の内部洗浄が推奨されます。

メンテナンスサービスを業者に依頼するか、取り扱い説明書に従ってセルフケアを行いましょう。

給水ホース・パッキンの交換

給水ホースや接続部のパッキンは経年劣化します。漏水予防のために定期交換が必要です。

メーカー推奨の交換時期を確認し、交換を怠らないようにしましょう。

凍結対策

寒冷地では冬季の凍結防止対策が重要です。温水器本体や配管の保温材の追加や、停電時の凍結防止策を業者に相談すると安心です。

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電気代の目安と節約ポイント

小型電気温水器は電気を使って水を加熱するため、使用頻度や温度設定によって電気代が変動します。

一般的な目安としては以下の通りです。

使用頻度：1日数回の手洗いや顔洗い程度

月あたり約300〜800円程度の電気代がかかることが多いです。

温度設定を高めにして頻繁に使用する場合

月1,000円以上かかることもあります。

節約のコツ

温度設定を適切に調整する

必要以上に高温に設定すると電気代が増えます。

40〜45度程度が洗面台での使用には十分な温度です。

使わないときは電源をオフにする

長期間家を空ける場合は電源を切ることで無駄な消費を抑えられます。

省エネ機能付きモデルの選択

最近の小型電気温水器には省エネモードや保温効率の高いモデルもあります。購入時に機能を比較検討するとよいでしょう。

洗面台でお湯を使いたい｜よくある質問

まとめ

洗面台でお湯を使えるようにすることで、冬場の手洗いや顔洗いが格段に快適になるだけでなく、石鹸の泡立ちや洗浄力も向上し、日々の衛生管理がよりしやすくなります。

さらに、掃除や軽い洗濯など、さまざまなシーンでの利便性も高まるため、快適な暮らしに欠かせない設備と言えるでしょう。

お湯を使える環境を整えるためには、蛇口の交換や給湯管の新設、給湯器の設置といった工事が必要ですが、これらは専門的な知識や技術が求められる作業です。安全かつ確実に工事を進めるためには、資格を持った信頼できる水道修理業者への相談・依頼を強くおすすめします。

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まずは気軽に相談し、あなたの洗面台にぴったりのお湯利用環境を実現しましょう。