洗濯場の排水つまりが起きた時の対処方法｜予防法も併せて紹介

洗濯場の排水つまりが起きた時に適切な対処をしなければ「状況が悪化したり」「排水が逆流してくる」なんてことにもなりかねません。

事前に詰まりの際の対処法を理解して実行できれば被害を最小限に抑えることも可能でしょう。

本記事では、洗濯場の詰まりが起きた際の正しい対処法について詳しく解説していきます。

また洗濯場の詰まりを予防する方法についても併せて紹介していきます。

洗濯場の排水システム

全自動洗濯機を使用していると、スイッチ1つで簡単に洗濯ができるので便利です。

一方、どのようなシステムで洗濯が行われて排水されるのか、ご存じの方は少ないでしょう。

ここからは、洗濯場の排水システムについて解説します。

排水システムを理解しておくことで、洗濯場でトラブルが起きた際の対処がしやすいです。

また、排水設備の名称についても合わせてご紹介します。

排水システム

洗濯機のスイッチを入れると、蛇口から自動的に給水がはじまります。

一定量の水が洗濯機の中に溜まると、衣類の洗濯が開始される仕組みです。

使用後の水は、排水ホースを通って排水口へ流れていきます。

そして、排水トラップをを経由して下水へと流れていくのが排水システムです。

洗濯機に設置されている排水口は、台所やお風呂と同じシステムです。

排水口から漂う悪臭を排水トラップが防いでいます。

排水設備の名称

洗濯場の排水設備は、台所やお風呂と大体同じものが設置されています。

洗濯機を設置してから、排水口を見ることは少ないので意外に感じるかもしれません。

ここからは、排水設備の名称をご紹介します。

防水パンは、洗濯場ならではの設備であるといえるでしょう。

それぞれの名称や役割について知っておくことで、不具合の際に便利です。

1つずつ詳しく解説しますので、参考にしてください。

防水パン

洗濯場の防水パンとは、簡単に言うと四角いプラスチック製の洗濯機置き場です。

主に、マンションやアパートなどに設置されている設備となっています。

その名のとおり、洗濯機の排水口でつまりが起きた際に水があふれるのを防ぐ設備です。

防水パンが設置されていることによって、床が水浸しになりません。

また、洗濯機の振動音を抑えてくれる役割も持っています。

集合住宅では、洗濯機の音は響きやすく騒音に感じる方もいらっしゃいます。

防水パンの上に洗濯機を設置することによって、少しでも軽減できるでしょう。

排水口

洗濯場の排水口とは、洗濯機から排水された水が通っていく穴です。

台所やお風呂、洗面台、各水回りに設置されている設備になります。

洗濯場の排水口は、洗濯機を設置すると見る機会が少ないです。

台所のように、頻繁に掃除をおこなうご家庭は少ないことが予想されます。

しかし、毎日使用している排水口なので汚れは蓄積されています。

定期的に取り除くことで、排水口のつまりを防ぐことができるでしょう。

排水トラップ

洗濯場の排水トラップとは、下水特有の悪臭が漂うのを防ぐ設備です。

排水口をとおって排水された水は、下に流れていく途中に溝のようなものに溜まります。

この溝を排水トラップと呼び、悪臭を防ぐための蓋のような役割を果たしているのです。

排水口がつまると、排水トラップが正常に機能しなくなってしまいます。

洗濯場の付近から下水のような臭いが漂っていたら、つまりである可能性が高いです。

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洗濯機の排水つまりが起きる原因

毎日使用される洗濯機では、排水つまりが起きることがあります。

つまりが起きて、洗濯機が使えないとなると困ってしまうでしょう。

ここからは、洗濯機の排水つまりが起きる原因を解説します。

原因を知っておくことで、排水つまりの対策をおこなうこともできます。

順番に詳しく解説しますので、参考にしてください。

糸くず

洗濯機の排水つまりが起きる原因として、糸くずが挙げられます。

洗濯場ならではの原因ではないでしょうか。

毎日の使用で、衣類からの糸くずが洗濯機の中に放出されています。

ある程度は、取り除かれますが流れていく糸くずもあります。

蓄積されると、つまりの原因になるので注意が必要です。

衣類を洗濯する前に、目に見える糸くずは取り除いてゴミ箱に捨てるなどの工夫が必要です。

髪の毛

髪の毛も、洗濯機の排水つまりが起きる原因になるので注意が必要です。

洗面台やお風呂でも、排水口の詰まりの原因は髪の毛であることが多いです。

洗濯場の排水口にも同じことがいえます。

髪の毛は、気づかないうちにたくさん落ちて衣類にも付着しているのです。

一本は細いので問題なさそうに思えますが、大量に溜まるとつまりの原因になります。

糸くずと同様に、衣類から目に見えるものは取り除いてから洗濯機に入れるようにしましょう。

洗剤カス

洗濯機で必ず使用する洗剤のカスも、排水つまりの原因になります。

洗剤は全て溶けて流されていくように思いますが、洗剤カスが排水口に蓄積されるのです。

髪の毛同様に、お風呂や洗面台、台所でもつまりの原因として洗剤カスが挙げられます。

排水口を掃除する際に、白い塊を見たことがあるかもしれません。

これが洗剤カスと呼ばれているもので、蓄積されるとつまりの原因になります。

洗剤を入れすぎないようにするなどの対策をおこないましょう。

異物などの固形物

誤って洗濯機に落とした、異物などの固形物も排水つまりの原因になります。

お子さんがいらっしゃる家庭であれば、排水ホースをとおるくらいのおもちゃがあります。

もしくは、ポケットに入れっぱなしにしていたアクセサリーなどもあるでしょう。

洗濯機に異物を入れて、一緒に排出される可能性があります。

取り除くのが難しくなるとつまりの原因になるので、注意が必要です。

洗濯機のスイッチを押す前に、ポケットの中を確認するなどの対策が必要になります。

排水ホースや排水トラップの凍結

排水ホースや排水トラップの凍結が原因で、排水つまりが起きてしまいます。

寒い季節に、気温が0℃を下回ると排水ホースや排水トラップが凍結します。

洗濯機の排水ホースや排水トラップの凍結には気づかないことがあるかもしれません。

そのまま洗濯機を使用すると、つまりの原因になります。

時間を置いて、凍結が解消するのを待ってから洗濯機を使用するようにしましょう。

床の傾斜による問題

洗濯機が設置されている床の傾斜による問題でも、排水つまりが起きます。

あまり無いかもしれませんが、床に傾斜がついていると洗濯機が水平に置けません。

傾いた洗濯機は、正常な排水が行われない可能性があります。

床の傾斜を簡単に治すのは、むずかしいかもしれませんが洗濯機を水平に保てるような工夫を施しましょう。

排水ホースの長さがあっていない

排水ホースの長さがあっていない場合に、排水つまりが起きます。

短すぎると、単純に届きませんが、長すぎてもだめです。

排水ホースを設置した際に、途中で折れてしまいます。

折れた部分に、糸くずや髪の毛が蓄積されていくとホースの内部でつまりが起きます。

洗濯機の排水ホースは、適切な長さのものを設置しましょう。

ドラム式洗濯機はつまりやすいって本当？

ドラム式洗濯機はつまりやすいといわれていますが、本当なのでしょうか？

実際にドラム式洗濯機は、縦型の洗濯機に比べて排水つまりが起きやすい傾向にあります。

最新のものは、節水効果が高く、最低限の水量で洗濯できます。

水量が少ないと、つまりの原因である糸くずや髪の毛が流れないのでつまりやすいです。

ドラム式の洗濯機は、乾燥機つきなので便利で、使い勝手がいいです。

しかし、つまりやすいという落とし穴があることに気づいている人は少ないでしょう。

排水フィルターをこまめに掃除するなどの工夫が大切です。

洗濯場の排水つまりで起きる症状や被害

排水つまりが起きると、どのような症状や被害が出るのか気になる方も多いでしょう。

ここからは、排水つまりで起きる症状や被害を詳しく解説します。

主な排水つまりの症状は、上記2つです。

不具合が起きた際にすぐ対処できるように、参考にしてください。

洗濯機で排水エラーが出る

排水つまりが起きると、洗濯機で排水エラーが出ます。

洗濯機にもよりますが、エラー音が鳴ってストップするので注意が必要です。

数字が表示される画面に、エラーコードなどが表示されます。

取扱説明書を確認して、エラーの際の表示を前もって確認しておくといいでしょう。

最初は正常に動いていたのに、脱水になるとエラーが起きることがあります。

排水口のつまりが原因で出ているエラーの可能性が高いです。

排水が逆流してくる

排水つまりが起きると、排水が逆流してくることがあります。

気づかないうちに排水口から水が溢れて、驚いてしまうでしょう。

防水パンが設置されていれば、ある程度の逆流には対応できます。

防水パンが無い場合は、床が水浸しになってダメージを受ける可能性があります。

早急に拭き取るなどの、対処をするようにしましょう。

つまりが起きていて、逆流しそうなときは洗濯機から聞こえる音が違います。

異変を感じたら、すぐに排水口の確認をしてみてください。

自分で洗濯場の排水つまりを除去する手順

洗濯場で排水つまりが起きた際に、自分で除去する方法はないかと思う方もいるでしょう。

ここからは、自分で洗濯場の排水つまりを除去する手順を解説します。

おおまかな流れは上記のとおりです。

それぞれのこまかい手順を合わせて解説しますので、参考にしてください。

最初につまりが起きている場所を特定する

まず最初に、つまりが起きている場所を特定しましょう。

つまりを除去するためには、どこで起きているのか特定する必要があります。

どれも簡単におこなえる作業なので、つまり除去の前におこないましょう。

順番に詳しく解説しますので、つまりの場所を特定する際の参考にしてください。

排水口の状態を確認する

まず最初に、排水口の状態を確認しましょう。

できるなら、排水されているときの状態を確認してください。

いつもと違う、空気を含んだような音をたてながら流れているとつまりが起きています。

洗濯機を動かさないと確認できない場合は、2人以上でおこなうようにしましょう。

動かす際に、中に水がこぼれないように注意してください。

排水ホースを取り外す

つまりが起きている場所を特定するために、排水ホースを取り外してみましょう。

排水ホースはネジを外すことで、簡単に取り外せます。

排水口側か、洗濯機側に目詰まりが起きていないか見てみましょう。

目詰まりを確認できたら、排水つまりの場所である可能性が高いです。

誤って水を流してしまうと、水浸しになるので注意が必要です。

排水ホースを取り外す前に、止水栓を閉めるなどの対策をおこないましょう。

耐水テストを試してみる

つまりが起きている場所を特定するために、耐水テストを試してみるのも1つの手です。

ホースを外した状態で、洗濯機を脱水モードでスタートさせるだけでおこなえます。

排水ホースから流れてくる水に問題がなければ、排水口側がつまりの原因です。

もしくは、排水ホースからの水の流れが悪ければホース側に原因があります。

どちらかに絞れるので、耐水テストはおすすめです。

つまりが起きている場所を特定するために、試してみてください。

つまりを除去する手順

つまりが起きている場所が特定できたら、実際に除去していきます。

ここからは、具体的につまりを除去する手順をご紹介します。

手が汚れるのを防ぐために、ゴム手袋を着用して行いましょう。

順番に詳しく解説しますので、試してみてください。

排水口の各部品を取り外す

排水つまりを除去するために、排水口の各部品を取り外してください。

それぞれの部品に異物や汚れがあると、つまりの原因になっています。

一つ一つを洗浄するために取り外してください。

ホースを取り外すと、台所などの排水口と同じ作りになっています。

普段から台所掃除を行っている人にとっては簡単な作業でしょう。

排水口の各部品を掃除する

取り外しに成功したら、排水口の各部品を掃除しましょう。

筒状になっている部品は、使い古した歯ブラシなどで水洗いをします。

汚れがこびりついて、とれないときは中性洗剤を使用しましょう。

洗濯場の排水口は基本的に、お風呂などの排水口と同じ作りになっています。

台所やお風呂の排水口を掃除する要領で、作業を進めましょう

市販薬剤を排水口に流し込む

各部品の掃除を終えたら、市販薬剤を排水口に流し込みます。

洗濯場の排水口の中の蓄積された汚れは、簡単には落ちません。

市販薬剤を流し込むことによって、落ちにくい汚れもきれいにできるでしょう。

使用方法は、洗剤の種類によって少し違いますが、大体同じです。

どろっとしている洗剤を排水口に既定の量流します。

説明書き通りの一定時間を放置してしっかり洗い流しましょう。

簡単な作業ですが、しっかり汚れが落ちるので試してみてください。

排水口・排水管を洗浄するのに役立つ市販薬剤

市販薬剤を買おうにも、たくさん種類があってどれを選ぶべきか迷う方もいるでしょう。

ここからは、排水口・排水管を洗浄するのに役立つ市販薬剤をご紹介します。

それぞれの特徴について詳しく解説します。

市販薬剤を購入する際の参考にしてください。

重曹とクエン酸

排水口や排水管をきれいにするのには、重曹とクエン酸がおすすめです。

重曹とは、弱アルカリ性の市販薬剤です。

皮脂などの油汚れを中和して、落としやすくしてくれる働きがあります。

クエン酸とは、酸性の市販薬剤です。

洗剤カスなどの汚れを落とせるので、洗濯機の排水口の洗浄に向いています。

比較的安い費用で手に入る薬剤なので、こまめな掃除に使えます。

パイプユニッシュ

排水口や排水管の汚れといえばパイプユニッシュが有名ではないでしょうか。

パイプユニッシュにもいくつか種類があり、キッチン用や非塩素系などが存在します。

また、パウダータイプのものも販売されているので使い勝手がいいです。

洗濯場の排水口だけではなく、その他の排水口を掃除するためにも使用できます。

ピーピースルーF

ピーピースルーFは、聞き慣れない方が多いのではないでしょうか。

現場の声から開発された、プロ仕様の市販薬剤です。

強力な4つの成分で、頑固な汚れも落としてしまいます。

発泡、発熱、アルカリ、酸素が組み合わさって悪臭を防ぐ効果があります。

パイプユニッシュではなかなか落ちない場合に試してみるといいでしょう。

水道業者に洗濯場の排水つまり除去を依頼した際の費用

水道業者に依頼する際に、費用がどのくらいかかるのか気になる方もいるでしょう。

水道業者に洗濯場の排水つまり除去を依頼した際の費用は、7,000円〜10,000円です。

自分で排水つまりを解消しようとしても、失敗したり、自信がない方もいます。

水道業者に依頼することで、つまりを除去して洗濯機を正常に使用できるようにしてくれます。

確実につまりを解消するためにも、水道業者への依頼を検討しましょう。

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【簡単にできる】洗濯場の排水つまりを予防する方法

洗濯場で排水つまりが起きるのを予防できないかと、考える方もいるでしょう。

ここからは、簡単にできる洗濯場の排水つまりを予防する方法をご紹介します。

どれも簡単におこなえる予防方法です。

排水つまりの予防を考える方は、試してみてください。

お風呂の残り湯を使って洗濯しない

お風呂の残り湯を使って洗濯すると、つまりの原因になることがあります。

残り湯には、ゴミなどが浮いていて、全て取り除くことはできません。

洗濯に使用すると、そのまま排水されてつまりの原因になります。

節水のために行なっている方もいらっしゃいますが、できればやめておきましょう。

排水ホースを交換する

排水ホースを交換してみることで、洗濯機の排水つまりを予防できます。

長く使用していると、外側にもほこりがついていたりします。

ホースの中にもつまりの原因になる汚れが蓄積されているでしょう。

思いきって排水ホースを交換してみましょう。

新しいホースに交換することで、つまり予防になります。

何年に一回か交換するなどのルールを決めておくと、排水つまりが起きにくいです。

糸くずフィルターのゴミをこまめに捨てる

洗濯機の中の糸くずフィルターのゴミをこまめに捨てましょう。

糸くずフィルターを放置すると、ゴミのかたまりのようなものができます。

放置してしまうと、ゴミをためることができなくなり排水ホースを通って流れていくでしょう。

ほこりなどのゴミは、つまりの原因になります。

洗濯機の使用ごとにこまめに捨てることで、つまりを防げます。

定期的に洗濯槽を専用の薬剤で洗浄する

定期的に洗濯槽を専用の薬剤で洗浄することで、排水つまりを予防できます。

洗濯槽の専用薬剤を使用したことがある方も多いのではないでしょうか。

黒いカビのような、ひらひらとした汚れが浮かんできます。

つまりの原因になることは、一目瞭然です。

蓄積させないためには、定期的に洗濯槽の洗浄をおこなうことが大切です。

ストックを購入して、頻度を決めて使用するといいでしょう。

定期的に排水管を薬剤で洗浄する

定期的に排水管を薬剤で洗浄すると、排水つまりを予防できます。

排水管をパイプユニッシュなどの薬剤で洗浄することで、汚れの蓄積を防げます。

薬剤を注入して、放置した後に水でしっかり洗い流すだけなので簡単です。

時間もかからないことから、忙しい方にもおすすめできます。

洗濯場の排水つまりが起きないように、試してみてください。

まとめ

この記事では、洗濯機の排水つまりについてご紹介しました。

全自動洗濯機を使用していると、排水システムについて理解するのはむずかしいです。

それでも排水口は、台所やお風呂などと同じつくりになっているので安心できます。

洗濯機の排水つまりが起きる原因は、糸くずや髪の毛などの蓄積です。

毎日の使用で汚れてしまうのは仕方がないことです。

こまめに掃除するなどして、できるだけ排水つまりが起こらないようにすることも大切です。

長年使用している洗濯場の排水つまりを解消したい場合は、水道業者に相談しましょう。