トリートメントの詰まり対策！排水溝を簡単に掃除・予防する方法

「ヘアケアの仕上げに欠かせないトリートメント。でも、使った後に排水溝の水の流れが悪くなった経験はありませんか？」

髪の毛が詰まるだけならまだしも、トリートメントに含まれる油分やシリコン成分が排水溝にこびりつき、知らず知らずのうちに排水口の詰まりを引き起こしてしまうことも少なくありません。

特に美容室では毎日大量のトリートメントを使うため、排水溝のトラブルは深刻な悩みの一つです。

家庭でも、何度か排水溝の水が流れにくくなった経験がある方は多いでしょう。詰まりが進行すると悪臭や水漏れの原因になり、放置すれば修理費用が高額になることも…。

トリートメントが排水溝をつまらせる3つの原因

お風呂上がりに排水溝の流れが悪くなって困った経験はありませんか？

実は、髪を美しく保つためのトリートメントが、排水溝つまりの大きな原因になっているんです。

ここでは、トリートメントがなぜ排水溝をつまらせてしまうのか、その仕組みを分かりやすく解説していきます。

髪の毛とトリートメントの油分が絡まる仕組み

トリートメントを使った後、排水溝に髪の毛と一緒に流れ込むのは水だけではありません。

多くのトリートメント製品には、髪の毛をしっとりさせるための油分やシリコン、保湿成分などが含まれています。

これらの成分は水に溶けにくく、排水溝の中で髪の毛や汚れに絡みついて固まりやすい性質があります。

髪の毛自体も排水溝の詰まりの大きな原因ですが、トリートメントの油分が加わることで髪の毛同士や排水溝の壁にこびりつきやすくなり、通常の詰まりよりも頑固になるケースが多いのです。

このため、トリートメント使用後は特に排水溝のメンテナンスが重要となります。

クレンジングオイルも詰まりの原因に

クレンジングオイルの油分は排水溝内で髪の毛や汚れと絡み、詰まりや悪臭の原因になることがあります。

クレンジングオイルは、メイクをしっかり落とすために界面活性剤や油分が多く含まれています。これらの成分は水に溶けにくく、排水溝の内壁や髪の毛に付着しやすいため、次のようなトラブルを引き起こします。

• 油分が冷えて固まる
  　洗面台で使用されることの多いクレンジングオイルは、温水で流しても配管の奥で冷えると固まりやすくなり、排水不良の原因に。
• 髪の毛やホコリと混ざりやすい
  　油分が髪の毛や細かいゴミと混ざると、粘着性の高いヌメリとなり、排水管内にこびりつきます。
• 長期間蓄積すると悪臭の原因にも
  　見た目ではわかりにくいですが、クレンジングオイルの残留成分が腐敗し、嫌な臭いが発生することもあります。

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排水溝の構造と詰まりやすいポイント

排水溝は、髪の毛やゴミが自然に流れていかないように溝や網目状の構造が備わっています。

これは一見すると便利ですが、髪の毛とトリートメントの油分が絡み合うと、これらの部分にどんどん付着していきやすくなります。

また、排水溝の奥にはパイプが続いていますが、曲がり角や狭い部分に汚れが溜まりやすく、トリートメント成分が固まると水の流れを妨げる「ヌメリ」や「固形化した汚れ」が発生しやすくなります。

これが進行すると、排水溝全体の流れが悪くなり、詰まりが起こるのです。て排水管の通り道を狭くしてしまうのです。

特に、曲がり角や継ぎ目の部分に蓄積しやすく、そこから徐々につまりが始まります。

水温と流量がつまりに与える影響

意外と知られていないのが、水温と水の流れる量がつまりに大きく関係していることです。ぬるま湯でトリートメントを流すと、油分が完全に流れきらずに排水管に残ってしまいます。

例えば、バターを溶かすときを想像してみてください。熱いお湯なら簡単に溶けますが、ぬるま湯だと固まったまま残ってしまいますよね。

トリートメントの油分も同じで、ぬるま湯では十分に流れきらないことが多いのです。

また、節水のために水量を絞っていると、トリートメントを押し流す力が弱くなります。

理想的には、45度以上のお湯を使い、しっかりとした水量で2分以上流し続けることが大切です。ただし、熱すぎるお湯は髪や頭皮にダメージを与えるので、トリートメント後だけ温度を上げるのがおすすめです。

今すぐできる排水溝つまり解消法5選

トリートメントが原因の排水溝つまりは、実は家にあるものですぐに解消できることが多いんです。

ここでは、特別な道具や薬剤を買いに行かなくても、今すぐ試せる5つの解消法をご紹介します。

どれも簡単な方法なので、順番に試してみてくださいね。

重曹とクエン酸で溶かす方法

重曹とクエン酸を使った方法は、環境にも優しく安全性が高いので、最初に試していただきたい方法です。この2つを組み合わせると発泡作用が起きて、トリートメントの油分や髪の毛を浮かせて流しやすくしてくれます。

まず、排水口のフタやヘアキャッチャーを外して、重曹を大さじ3杯ほど排水口に振りかけます。その上からクエン酸を大さじ2杯かけると、シュワシュワと泡が出てきます。この状態で30分ほど放置してから、60℃くらいのお湯を2リットルほど流してください。

材料	分量	役割
重曹	大さじ3杯	汚れを浮かせる
クエン酸	大さじ2杯	発泡作用を起こす
お湯（60℃）	2リットル	汚れを流す

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ラバーカップで物理的に除去する手順

ラバーカップ（スッポン）は、トイレだけでなく排水溝のつまり解消にも効果的です。空気の圧力を利用して、奥につまった汚れを引き出すことができます。

• まず、排水口にラバーカップをしっかり密着させます。水を少し溜めておくと密着度が上がります。
• ゆっくり押して、勢いよく引く動作を10回ほど繰り返してください。
• 最後にお湯を流して、つまりが解消されたか確認します。

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市販のパイプクリーナーの効果的な使い方

ドラッグストアで購入できるパイプクリーナーは、正しく使えば高い効果を発揮します。パイプユニッシュやパイプハイターなどが代表的な商品です。

• 使用する際は、必ず換気をしながら作業してください。
• 規定量（通常はボトルの半分程度）を排水口に流し込み、30分から1時間放置します。その後、大量の水で流します。

注意点として、他の洗剤と混ぜると有毒ガスが発生する危険があるので、単独で使用することが大切です。

注意事項	理由
換気を十分に行う	薬剤の臭いが強いため
他の洗剤と混ぜない	有毒ガス発生の危険
放置時間を守る	効果を最大化するため

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ワイヤーブラシで奥のつまりを取る方法

排水管の奥深くにつまりがある場合は、ワイヤーブラシが効果的です。ホームセンターで1,000円程度から購入できます。

• ワイヤーブラシを排水口に差し込み、回転させながらゆっくり奥に進めていきます。
• 抵抗を感じたら、そこがつまりの箇所です。前後に動かしながら回転させることで、トリートメントと髪の毛の塊を崩すことができます。
• 作業後は必ず大量の水を流して、崩れた汚れを完全に流し切ってください。

これらの方法を順番に試していただければ、ほとんどのトリートメントによるつまりは解消できるはずです。もし改善されない場合は、排水管の奥深くに問題がある可能性があるので、無理をせずに専門業者への相談をおすすめします。

水道業者に依頼すべきケースと費用の目安

家庭でできる掃除を試しても水の流れが改善しない場合、無理に自力で対処しようとすると、かえって排水管を傷める原因になります。

次のような症状が見られたら、早めに水道業者への相談を検討しましょう。

水道業者に依頼すべき症状・タイミング

何をしても水が流れない

パイプクリーナーやお湯・重曹などを試してもまったく改善しない場合、詰まりが配管の奥まで進行している可能性があります。

排水口から逆流や泡立ちが起きる

排水管内に空気や汚れが溜まって逆流する現象は、かなり詰まりが深刻化しているサインです。

悪臭が強く、掃除しても消えない

トリートメント成分や髪の毛が腐敗し、臭いの原因になっている場合、表面を掃除するだけでは改善しません。排水管内部の洗浄が必要です。

築年数が10年以上経過している

古い住宅では配管の劣化や汚れの蓄積による詰まりが起きやすく、定期的なプロの点検・洗浄がおすすめです。

業者依頼時の作業内容と費用の目安

依頼する業者や詰まりの程度によって費用は変動しますが、おおよその目安は以下の通りです。

作業内容	費用目安（税込）	備考
排水口周辺の軽度な詰まり除去	5,000円〜10,000円	所要時間30分〜1時間程度
排水管内の高圧洗浄	10,000円〜25,000円	配管の奥まで詰まっている場合
カメラ調査による原因特定	8,000円〜15,000円	配管の損傷や異物混入が疑われるケース
出張費・点検費用	0円〜3,000円程度	地域や業者によって異なる

トリートメントによる排水溝つまりを予防する日常ケア

トリートメントを使った後の排水溝つまりは、毎日のちょっとした工夫で防ぐことができます。

ここでは、誰でも簡単に実践できる予防方法をご紹介します。

トリートメント使用時の注意ポイント

トリートメントによる排水溝の詰まりを防ぐために、まずは使用時のポイントを押さえましょう。

適量を守る

　トリートメントは使い過ぎると余分な成分が排水溝に流れ込みやすくなります。髪の状態に合わせて適量を使い、過剰な使用は避けましょう。

すすぎをしっかり行う

トリートメントを塗布した後は、髪だけでなく頭皮や周辺の排水口に付着したトリートメントを十分にすすぎ落とすことが大切です。成分の残留を減らすことで詰まり予防につながります。

流す水の温度にも注意

　熱すぎるお湯は髪や排水管を傷めるだけでなく、トリートメント成分を固めることもあるため、適温（40℃前後）で流すのがおすすめです。

使用後の正しい流し方

トリートメントを流す際は、ぬるま湯を30秒以上流し続けることが大切です。

熱すぎるお湯は配管を傷める可能性があるため、38〜40度程度のお湯がおすすめです。

トリートメントを洗い流した直後は、排水溝に向けてシャワーの水圧を強めにして流します。

これにより、油分が固まる前に排水管の奥まで流すことができます。最後に、コップ1杯程度の食器用洗剤を薄めたお湯を流すと、残った油分を分解してくれます。

週1回の簡単メンテナンス方法

週に1回、5分程度でできる簡単なお手入れを習慣にしましょう。重曹大さじ2杯を排水溝に振りかけ、その上からお酢を100ml注ぐだけで、汚れを分解できます。

メンテナンス頻度	使用するもの	所要時間
週1回	重曹・お酢	5分
月1回	パイプユニッシュ	30分
3ヶ月に1回	熱湯	10分

泡が落ち着いたら、たっぷりのぬるま湯で流します。このお手入れを続けることで、つまりの原因となる汚れの蓄積を防げます。

髪の毛の除去

排水口の髪の毛やゴミは、毎回シャンプーやトリートメントの後に取り除く習慣をつけると効果的です。排水口用のブラシやピンセットを使うと簡単に除去できます。

重曹とクエン酸での掃除

週に1回程度、重曹（大さじ2〜3杯）を排水口に振りかけ、続いてクエン酸（同量）を加えます。泡が発生して汚れを浮かせるので、15分ほど置いた後に熱めのお湯で流しましょう。これによりヌメリや軽い詰まりを防げます。

排水口のふたやネットの掃除

排水口のふたやネットも汚れが溜まりやすいので、定期的に取り外して洗剤で洗浄しましょう。

ヘアキャッチャーの選び方と掃除頻度

ヘアキャッチャーは、目の細かさが1〜2mm程度のステンレス製がおすすめです。プラスチック製より耐久性があり、髪の毛をしっかりキャッチしてくれます。

掃除の頻度は、髪を洗うたびに髪の毛を取り除き、週に2回は歯ブラシで細かい汚れを落とすのが理想的です。

ヘアキャッチャーに髪の毛がたまったまま放置すると、そこにトリートメントの油分が絡まり、かえってつまりの原因になってしまいます。

また、100円ショップで売っている使い捨てタイプの排水溝ネットを併用すると、掃除の手間を大幅に減らすことができます。

ネットは週に1〜2回交換するだけで、排水溝を清潔に保てます。

トリートメントによる排水溝つまりについてよくある質問≪Q＆A≫

まとめ

トリートメントやクレンジングオイルなど、日常的に使うヘアケア・スキンケア製品の油分は、思っている以上に排水溝に蓄積しやすく、髪の毛や汚れと絡んで詰まりを引き起こす原因になります。

しかし、今回ご紹介したように――

• 使用量を守る
• 排水口の掃除を習慣化する
• 重曹や専用クリーナーで定期的にメンテナンスする
• フィルターなどの便利グッズを活用する

といったちょっとした工夫と予防策で、排水溝トラブルは大きく減らすことができます。

それでも流れが悪くなったり、悪臭がしたりといった症状が続く場合は、無理をせず早めに専門の水道業者へ相談するのが安心です。

毎日使う場所だからこそ、清潔で快適な状態を保ちたいもの。
この記事が、排水溝の詰まりに悩むあなたのヒントになれば幸いです。