洗濯機に出るわかめ汚れの正体は？自分でできる対処法＆予防策と業者に相談すべき判断基準

洗濯物を洗濯機から取り出した瞬間、黒いわかめや海苔のような汚れがピロピロと付いていてギョッとした経験はありませんか？

「洗濯槽が汚れているの？」「クリーナーで掃除すれば大丈夫？」

そう考えて対処してみたものの、しばらくするとまた同じわかめよごれが出てくる…という声は少なくはありません。

実はこのわかめよごれ、単なる見た目の問題ではなく、洗濯機内部や排水管に汚れが溜まっているサインであることも。

放置すると臭いや洗濯物の汚れだけでなく、排水詰まりや水漏れといったトラブルにつながる可能性があります。

洗濯機に出る「わかめ汚れ」とは？正体と危険性

洗濯機の中に現れる、黒っぽくぬるっとした「わかめ汚れ」。

その見た目のインパクトから、洗濯機の故障を疑う方もいますが、これは多くの家庭で起こりうる現象です。

わかめ汚れの正体はカビ・洗剤カス・皮脂汚れ

洗濯機から出てくるこのわかめ汚れの正体は、洗濯槽の裏側に蓄積したカビ・洗剤カス・衣類に付着した皮脂汚れが固まったものです。

洗濯槽の内側は一見きれいに見えても、その裏側や底部分、排水へつながる部分は湿気がこもりやすく、汚れが溜まりやすい環境。

そこへ長期間かけて汚れが付着し、洗濯槽の回転や水流の影響で剥がれ落ちると、「わかめ上の汚れ」として目に見える形で現れます。

放置すると洗濯機や排水管に起こるトラブル

わかめ汚れを放置してしまうと、次のような問題が起こりやすくなります。

特に排水経路まで汚れが進行すると、家庭での対処が難しくなるケースもあります。

「なんだか最近洗濯物にわかめのような汚れが付いている気がする」と、気づいた初期段階で原因を理解し、正しく対処することが重要といえるでしょう。

洗濯機のわかめ汚れが発生する主な原因

わかめ汚れの正体がわかったところで、ここでは発生する主な原因について見ていきましょう。

洗剤・柔軟剤の使い過ぎ

意外と多いのが、洗剤や柔軟剤の使い過ぎです。

「多く入れるほど汚れがしっかり落ちるはず」「柔軟剤の香りを強く衣類に染みこませたい」

こうした理由から、柔軟剤や洗剤を多めに入れてしまう方は少なくはありません。

しかし規定量を超えた洗剤はすべてが完全に溶け切るわけではなく、洗濯槽内に残留しやすくなってしまいます。

この洗剤カスがカビの栄養源となり、わかめ汚れの原因を作ってしまうのです。

洗濯槽裏・排水経路の汚れ蓄積

洗濯槽の裏側や底部分、排水ホースの内部は、普段の掃除ではほとんど触れられない場所です。

そこに洗剤カスや皮脂汚れ、糸くずなどが少しずつ蓄積し、わかめのような汚れが形成されていきます。

見えない排水管まで汚れている可能性

わかめ汚れが頻繁に洗濯槽から出てくる場合、洗濯機本体だけでなく床下の排水管まで汚れているケースもあります。

この段階になると、市販の洗濯槽クリーナーだけでは十分な改善が難しくなります。

洗濯機の構造・経年劣化が影響する場合

使用年数が7～10年以上を迎える洗濯機では、

といった理由から、家庭の掃除だけでは限界が出てくることもあります。

次のような傾向があれば洗濯機側が原因の可能性が高いです。

「自分でできる」洗濯機のわかめ汚れの取り方

洗濯機からわかめのような汚れが出てきた場合、まだ症状が軽いうちであれば自分で対処できるケースもあります。

ただし、やみくもに掃除をすると「思ったほど効果が出ない」「すぐにまた再発する」といった結果になりがちです。

ここでは、わかめ汚れをできるだけ確実に取り除くための正しい方法を、注意点を交えながら詳しく解説していきます。

掃除を始める前に確認しておきたいポイント

まず洗濯槽の掃除を始める前に、次の項目を確認してください。

市販の洗濯槽クリーナーを使った基本的な掃除方法

わかめ汚れの対策として、もっとも一般で効果的なのが洗濯機層専用クリーナーを使った洗浄です。

放置時間を既定の通りしっかり守ることで、洗濯機の裏側にこびりついた汚れが剥がれやすくなります。

浮いてきたわかめ汚れを確実に除去するコツ

掃除中に最も重要なのが、浮かび上がってきたわかめ汚れをそのままにしないことです。

汚れを奉仕したまま排水すると、排水ホースや排水管に流れ込み、排水詰まりを引き起こす原因になります。

などを使って、できるだけ丁寧に掬い取りましょう。

掃除後に必ず行いたい仕上げ作業

掃除が終わった後は、次の仕上げを行いましょう。

これにより、剥がれ残った汚れや洗剤成分をしっかり洗い流すことができます。

酵素系と塩素系クリーナーの違いと使い分け

洗濯槽クリーナーには、大きく分けて２種類があります。

酵素系クリーナー

わかめ汚れを出し切るための洗浄に適している

• 汚れをはがして浮かせる
• わかめ汚れが目に見えて出ている場合に適している
• 環境や素材への刺激が塩素系に比べると比較的少ない

塩素系クリーナー

洗濯槽の菌と臭い(カビを分解)を断つのに適している

• カビを分解・除去する
• 強力な臭い除去効果がある
• わかめ汚れを「浮かせる」効果は弱め

両方使った方が良い？おすすめの使い方

できれば「ひとつだけの洗浄剤で済ませたい」という気持ちは自然ですが、汚れが溜まっている洗濯機程段階的な掃除が効果的です。

１日目はまずは酵素系クリーナーで汚れを浮かせる、数日～１週間後には塩素系クリーナーでカビ・臭いを徹底除菌。

この順番で掃除を行うことで、「汚れを取る→菌を残さない」という理想的な状態を作れます。

絶対的にやってはいけないNGな使い方

特に洗浄剤を同時に使用することは、有毒ガスが発生する危険があるため非常に危険です。

重曹・クエン酸で掃除することはできる？

「重曹やクエン酸で代用できないか」そう考える方は少なくはありません。

実際キッチンやお風呂掃除に推奨される方法なので洗濯機にも使えそうに感じますよね。

しかし、結論からお伝えすると洗濯機のわかめ汚れに対して、重曹やクエン酸だけでは十分な効果を発揮できません。

汚れを「剥がす力」が弱い

わかめ汚れは洗濯槽の裏側に何層にも重なってこびりついた汚れです。

重曹やクエン酸は、軽い皮脂汚れ・表面の水垢・軽度の臭いには効果がありますが、固着した洗剤カスやカビの塊をはがす力は弱めです。

そのため、見た目では掃除できたように見えても内部の汚れはほとんど残留したままの状態となります。

カビを根本から分解しきれない

わかめ汚れの中には、目に見えないカビ菌が大量に含まれています。

重曹やクエン酸には多少の抑制効果はありますが、カビを分解・除去するほどの殺菌力はありません。

結果として、

という状態になりやすいのです。

衣類に付いたわかめ汚れの正しい取り方と注意点

衣服についたわかめ汚れは、「もう一度洗えば落ちるだろう」と思いがちですが、何もせずに再度選択するとかえって汚れが広がることもあります。

ここでは、衣類についたわかめ汚れを記事を傷めにくく効率よく落とす方法についてご紹介したします。

まずやってはいけないNG行動3選

わかめ汚れが付着した衣類に対して次の行動は避けてください。

基本の落とし方(軽度の場合)

比較的付着量が少ない場合は次の手順で対処します。

汚れが広範囲・繊維に絡んでいる場合

黒い汚れが細かく絡みついている場合は、先に物理的に落とすのがポイントです。

その後酵素系漂白剤で付け置きを行いましょう。

素材別の注意点

衣類の素材によっては漂白剤や漬け置きが向かない場合もあります。

ウール・シルク

水洗い不可のため、専門クリーニングへの依頼を推奨

デリケート素材

短時間・低温で対応する

白物

必要に応じて塩素系漂白剤の使用を検討(※色落ち・変色に注意)

掃除しても改善しない場合の原因と水道修理業者へ相談すべき判断基準

栓タウK総クリーナーを使って手順通りに掃除したにもかかわらず、わかめ汚れが何度も出てくる場合があります。

「もっと頻繁に掃除が必要なの？」「別の洗剤を使えば改善するかも？」

そう考えてしまいがちですが、この段階ではすでに家庭でできる対処の範囲を超えている可能性があります。

ここでは、

• なぜ自分で掃除しても改善しないのか
• どんな状態なら水道修理業者に相談すべきなのか

について、順を追って解説していきます。

掃除をしてもわかめ汚れが出る原因

１回の洗浄では取り切れないほど汚れが蓄積している

長期間メンテナンスをしていなかった洗濯機の場合、洗濯機の裏側には何年分もの汚れが相になって重なっていることがあります。

この状態では酵素系クリーナーで一部は剥がれるものの、奥に残った汚れが次回以降に出てくるという現象が起こりがちです。

つまり、「掃除後に出てくるわかめ汚れ」＝残っていた汚れが遅れて出てきている状態といえるでしょう。

洗濯槽の奥・排水ホース・排水管に原因があることも

過程でできる掃除はどうしても洗濯槽の表面付近までが限界です。

しかし実際には、

といった目に見えない部分にも汚れは溜まります。

特に次のような症状がある場合は、排水経路まで汚れが進行している可能性があります。

この状態では、洗濯槽だけを掃除しても根本的な解決にはなりません。

水道修理業者に相談した方が良い具体的なサイン

次のような状況に当てはまる場合は、水道修理業者への相談を検討するタイミングといえます。

これらは排水管内部の汚れや詰まりの前兆が起きている可能性が非常に高いです。

専門の水道修理業者であれば、家庭では難しい次のような対応が可能です。

洗濯槽表面の汚れだけでなく、汚れの原因そのものを根本から取り除くことができます。

水道修理業者に依頼した場合の費用相場｜目安

洗濯機の排水口・排水管の清掃費用は汚れの原因や作業範囲、選ぶ業者によって大きく異なります。

ここでは一般的なケースに基づいて、おおよその費用相場をご紹介いたします。

軽度の詰まり・排水口周りの清掃

約4,000円～10,000円前後

洗濯機下の排水トラップや排水口に汚れが溜まっている場合はこの範囲で対応できることが多く、比較的短時間で作業が完了します。

「最近わかめ汚れが出始めた」「排水の流れが少し悪い気がする」といった軽度な症状に多いケースです。

排水トラップ分解・ポンプ作業など

約7,000～20,000円前後

排水トラップの分解作業や、専用凡夫を使った詰まり除去が必要な場合はこの価格帯が目安となります。

洗濯機のわかめ汚れが何度も再発する、排水時に音やにおいが出る場合はここまでの作業が必要になることがあります。

排水管内部まで洗浄する場合(高圧洗浄など)

約30,000円～100,000円前後

排水管の深部で詰まりが発生していたり、部品交換や調査作業が必要な場合は、費用が高くなりがちです。

ただし、このレベルまで進行する前に対処できれば費用を抑えることができるとも言えます。

比較サイトを活用して水道修理業者を見つけよう

水道修理業者の比較サイトを活用することで。

といったメリットがあります。

初めての依頼で、「どこに相談すればいいかわからない」「業者選びに失敗したくない」という方におすすめです。

洗濯機のわかめ汚れを防ぐためにできる予防策

洗濯機のわかめ汚れは、一度きれいにしても使い方次第で再発することがあります。

しかし、日常のちょっとした工夫で汚れの蓄積スピードを抑えることは可能です。

ここでは、今日から無理なく続けられる予防策を中心にご紹介したします。

洗濯槽クリーナーを使って定期的に洗浄する

最も効果的なのが、洗濯槽クリーナーによる定期メンテナンスです。

洗濯機の使用頻度が高い家庭

1～2か月に1回

洗濯機の使用頻度が少ない家庭

2～3か月に1回

個の頻度で洗濯槽クリーナーを使って掃除することで、汚れの蓄積を抑えやすくなります。

主に酵素系クリーナーを使用しつつ、半年に1回は塩素系クリーナーを使用するのが最も効果的といえるでしょう。

洗剤・柔軟剤を入れすぎない

洗剤や柔軟剤の過剰使用は洗濯槽裏に溶け残りとして蓄積しやすくなります。

「多めに入れた方がきれいになる」という印象を持たれがちですが、実際には逆効果になることも少なくはありません。

洗剤・柔軟剤の使用は、洗濯物の量と水量に合った適正量を守ることが重要です。

洗濯後はフタを開けて乾燥させる

洗濯後にフタを閉めたままにしていると、洗濯槽内部が高湿度になり、カビが繁殖しやすい環境になります。

洗濯が終わったらフタを開ける、可能であれば洗剤投入口も開けておくようにし、内部をしっかり乾燥させましょう。

お風呂の残り湯を使う場合の注意点

節水目的のためにお風呂の残り湯を洗濯に再利用している方も多いのではないでしょうか？

しかし、お風呂の残り湯には髪の毛や皮脂汚れが含まれているため、洗濯槽汚れの原因になりやすい側面もあります。

お風呂の残り湯を再利用する際は、洗い工程のみで使用する、すすぎは必ず水道水を使うといった工夫をすると汚れの蓄積を抑えやすくなります。

月1回は排水口周りを確認する

洗濯機下の排水口トラップもわかめ汚れの原因になりやすい場所です。

月に1回程度で大丈夫なので、ゴミや髪の毛が溜まっていないか、ヌメリやにおいが出ていないかを確認して軽く掃除するだけでも効果があります。

おすすめの洗濯槽クリーナー｜わかめ汚れ対策に選ぶならこれ

ここでは、洗濯槽のわかめ汚れ対策として安心して使いやすい洗濯槽クリーナーの選び方とおすすめのタイプをご紹介したします。

定番＆コスパ重視｜軽度のわかめ汚れにおすすめ

シャボン玉石鹸洗濯槽クリーナー(酵素系)

とにかく手軽・コスパ重視で始めたい方に

石鹸メーカーとして知名度の高いシャボン玉石鹸の洗濯槽クリーナーは、酵素系タイプの定番商品です。

洗濯槽の裏側に溜まったよごれが浮き出てくる様子が目に見えやすいため、「ちゃんと掃除できている」と実感を得やすいのも特徴。

商品レビューの口コミにも、「価格が安くコスパが良い」「以前から気になっていた黒い汚れがしっかり落ちた」と好評でした。
しかしながら縦型洗濯機のみにしか対応していない点に注意が必要です。
ドラム式洗濯機を使われている方は、購入前に確認しておきましょう。

エステー　洗浄力洗濯槽クリーナー(酵素系)

幅広い洗濯機の種類にも対応

エステー洗浄力洗濯槽クリーナーは、ドラム式洗濯機・ななめドラム式・乾燥機の付き全自動にも使用可能です。

さらにステンレス層・プラスチック層どちらも安心して使用することができます。

メーカー純正｜安心の塩素系洗濯槽クリーナー

ニオイ・黒カビが気になる／Panasonic製品を使用している方におすすめ

Panasonic製洗濯機向けに作られた、メーカー純正の洗濯槽クリーナーです。

塩素系タイプのため、除菌力に優れています。

日立 洗濯槽クリーナー SK-1500（塩素系）

長年掃除していない洗濯機・しつこい汚れ対策に

洗濯機メーカー純正の中でも、洗浄力の高さで定評がある塩素系クリーナーです。

今回紹介した洗濯槽クリーナーの中では最も値を張りますが、半年に1度の使用でもきれいな洗濯槽環境を保つことができます。

「今までは安いクリーナーを使用していたけれどやっぱりメーカー製は汚れ落ちが違う」「衣類にカスや汚れが付きにくくなった」など、こちらも満足度の高い声が数多く見受けられました。

洗濯機のわかめ汚れについてよくある質問≪Q＆A≫

まとめ

洗濯機に出てくるわかめ汚れは、洗濯槽や排水管内部に蓄積されていくと排水詰まりや水漏れなどのトラブルを引き起こす要因いなります。

「最近なんだか汚れが浮いてくるな…」と感じたら、まずは洗濯槽クリーナーを使用して正しい掃除から行ってみましょう。

しかし、掃除をしても「汚れが何度も浮いて出てくる」「排水の流れが悪くなった」「臭いが気になる」といった症状が同時に併発しているのであれば一度専門の水道修理業者に相談してみるのも1つの手です。