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洗濯機の防水パンの交換は自分でできる?交換方法と費用を紹介

洗濯機を設置している防水パンは、長期間使用することで劣化し、水漏れの原因になることがあります。

ドラム式の洗濯機を設置する場合に、防水パンのサイズが小さくて設置できないケースも。

そのような防水パンでお悩みの方へ向けて、防水パンの「交換方法」「選び方」「交換に掛かる費用」を紹介します。

防水パンの機能や必要性についても解説しますので、参考にしてみてください。

この記事を読んで欲しい人

  • 洗濯機の防水パンの役割や仕組みについて知りたい
  • 洗濯機の防水パンを交換するタイミングについて知りたい
  • 自分で洗濯機の防水パンを交換する方法について知りたい
  • 洗濯機の防水パンを自分で交換する際の注意点について知りたい
  • 業者に依頼した場合の洗濯機の防水パン交換の費用について知りたい
目次

洗濯機の防水パンは必要?なんで設置されているの?

洗濯機の防水パンは必要?なんで設置されているの?

洗濯機の受け皿として設置されている、四角いプラスチック製の板が「防水パン」です。

「洗濯パン」「防水フロアー」などとも呼ばれます。

賃貸住宅でははじめから据え付けになっていることが多いので、見たことがある人も多いでしょう。

防水パンはどんな仕組みでどんなメリットがあるのか。

なぜ防水パンは必要なのかについてまとめました。

防水パンの仕組み

防水パンはその名のとおり、「防水」が目的で使われます。

具体的には洗濯時の水を排出するために、洗濯機の排水ホースと床の排水口をつなぐ役割を果たしています。

もし洗濯機の故障や排水ホースの劣化、詰まりが起きると水がうまく排出されず外に漏れ出てしまいます。

そんなとき防水パンで水を受けることで、被害を最小限に抑えられるのです。

仕組みとしては排水口に接続された排水トラップによって水がたまり、水がたまり過ぎた場合はパン内の水位センサーが作動します。

その後、自動的にポンプが作動して排水するようになっています。

そのため、排水トラップに詰まりが生じた場合でもパン内の水が溢れ出る心配はなく、安心して使用できます。

防水パンがあることのメリット

防水パンがあることのメリットは次のとおりです。

  • 水漏れの心配がなくなる
  • 水だれが防げる
  • 排水トラップが付いている
  • 洗濯機の高さを上げられる
  • 振動や騒音を抑えられる

水漏れの心配がなくなる

もっとも大きなメリットは、洗濯機からの水漏れの心配がなくなることです。

万が一洗濯機からの逆流や水漏れが起きても、防水パンがあれば受け皿になってくれるため、ある程度の被害は防げるでしょう。

もし賃貸住宅やマンションに住んでいた場合、水漏れが起きると階下や隣にも浸水が及ぶ恐れがあります。

一戸建ての場合でも浸水によって床や壁が傷み、別途修理代がかかってしまうケースもあるかもしれません。

防水パンがあることで、このような二次被害も防げます。

水だれが防げる

冬など洗濯機に結露がつくと、その水がたれて床が濡れてしまうことがあります。

またお風呂の残り湯を洗濯に使うときにホースからたれたり、つけ置きしていた洗濯物を移す際に水がたれたりすることもあるでしょう。

なにかと水だれは起きやすいので、そこに防水パンがあるだけで安心感が違いますよ。

排水トラップが付いている

防水パンには排水トラップが接続されています。

排水トラップは下水道からの悪臭や害虫を防止する役割があり、家の中の清潔を保つのに役立ちます。

洗濯機の高さを上げられる

自分の身長と洗濯機の高さがあっていないと、操作しづらかったり腰に負担がかかったりすることも。

防水パンを設置することで洗濯機の高さを上げられるため、洗濯機の操作がしやすくなり身体への負担が抑えられます。

振動や騒音を抑えられる

防水パンがあると、洗濯機の振動の軽減や騒音防止に便利です。

洗濯機は動作時に振動が起きるため、振動が床に伝わると音がうるさかったり、場合によっては階下に響いたりします。

さらに振動が激しいと洗濯機本体や周辺の家具が傷ついたり、壊れたりすることも考えられます。

防水パンを設置することで洗濯機の振動や騒音が抑えられ、家族や近所の人が快適に暮らせる可能性が高まるでしょう。

防水パンは必要?

防水パンの大きな役割は、洗濯機からの水漏れを防ぐことにあります。

最近は技術の進歩により、洗濯機を使っていて水漏れすることは減ってきました。

とはいえ、近年では建築基準法で洗濯機の設置場所に対する基準が定められるようになってきており、防水パンの設置が義務付けられる例もあります。

防水パンは必ずしも必要ではない

一方で、洗濯機すべてに防水パンを設置する必要はありません。

床が耐水性のあるフローリングで覆われていたり、壁が防水処理されていたりすれば、水漏れによるダメージの影響は最小限に抑えられるからです。

洗濯機がベランダなどの戸外にある場合も、水が流れ出ても問題がなければ防水パンは必要ないでしょう。

また戸建ての1階や家の角に洗濯機があるなど、振動や騒音の心配がない場合も設置の必要はありません。

自宅の状況に応じて、防水パンが必要かどうかを見極めてみてください。

洗濯機の防水パンの交換を考えるべきタイミング

洗濯機の防水パンの交換を考えるべきタイミング

洗濯機は長く使い続けることが多いため、はじめから防水パンが据え付けられていた場合、改めて防水パンの交換を考える人は少ないですよね。

洗濯機の防水パンの交換を考えるべきタイミングは、次のとおりです。

  • 防水パン自体の劣化や破損
  • 洗濯機を新しくするとき
  • 防水パンのサイズが洗濯機と合わない

防水パン自体の劣化や破損

防水パンは強化プラスチック製で、洗濯機の重さや振動に耐えられるように作られています。

とはいえ時間の経過とともに劣化は進んでいるため、前触れなく破損する可能性があります。

ひび割れや穴があると水漏れのリスクも高まるため、早めの交換がおすすめです。

洗濯機を新しくするとき

洗濯機を新しく購入する際も、防水パンの交換を検討しましょう。

とくにドラム式洗濯機のような大型の洗濯機に買い換える場合は、それまで使用していた防水パンのサイズと合わなくなる可能性が高いです。

またドラム式洗濯機の場合は重量があり移動が困難なため、始めからある程度高さのある防水パンを使用する必要があります。

防水パンのサイズが洗濯機と合わない

現在使っている防水パンと、洗濯機のサイズが合っていない場合も交換を検討しましょう。

防水パンが小さすぎると水漏れを受け止めきれず、大きすぎると洗濯機の安定性が損なわれたり設置場所を圧迫したりする可能性があります。

洗濯機同様、防水パンにもいくつかサイズがあるため、洗濯機に合ったサイズの防水パンへの交換が望ましいでしょう。

防水パンのサイズの種類と測り方

防水パンのサイズの種類と測り方

適切な防水パンのサイズを選ぶためには、まず洗濯機の寸法を正確に測定し、それに合ったサイズの防水パンを選ぶことが重要です。

とくに「洗濯機を新しくしたが防水パンはそのまま」という人が多く、設置段階になってサイズが合わないというケースが多くみられます。

洗濯機と防水パンのサイズは必ずセットで考えるようにしましょう。

洗濯機の取扱説明書やメーカーの公式サイトを見ると、推奨される防水パンのサイズが記載されているため参考にしてみてください。

一般的に販売されている防水パンの規格

防水パンは、一般的に以下の規格(外寸)で販売されています。

• 64cm×64cm

• 74cm×64cm

• 80cm×64cm

マンションやアパートに多いのが 正方形の64cm×64cmサイズで、もっとも一般的なサイズといえます。

一方で、大型やドラム式洗濯機の場合は 74cm×64cm〜80cm×64cmサイズのものが多くなります。

これらの中から、洗濯機にもっとも合ったサイズを選ぶようにしましょう。

防水パンのサイズの正しい測り方

正しいサイズの防水パンを選ぶためには、まず洗濯機のサイズを測る必要があります。

防水パンは高さもあるため、乗せたときの洗濯機の高さも考慮してください。

サイズを測る流れは次のとおりです。

  1. 洗濯機の設置場所に十分なスペースがあることを確認する
  2. 洗濯機の幅、奥行き、高さを測って記録する(取扱説明書を見ても可)
  3. 洗濯機の幅、奥行き、高さ、厚さを考慮して防水パンのサイズを決める

洗濯機の寸法には多少の誤差があるため、少し大きめのサイズを選ぶと安心ですね。

ただし設置場所が寸法ギリギリの場合、防水パンが入らない!とならないよう確認しましょう。

ドラム式洗濯機の防水パンは特殊|サイズや設置場所について

ドラム式洗濯機の防水パンは特殊|サイズや設置場所について

ドラム式洗濯機の防水パンはやや特殊で、タテ型洗濯機とは異なるサイズの防水パンが必要な場合があります。

また、設置場所にも注意が必要です。

ドラム式洗濯機に合う防水パンの規格

ドラム式洗濯機はタテ型洗濯機と比べてサイズが大きくなるため、通常の防水パンでは収まりきらないケースがあります。

引越し時や洗濯機の買い替え時は、これまでの防水パンとサイズが合うかどうか必ず確認してください。

ドラム式洗濯機の一般的な寸法は、防水パンのサイズが64cm×64cm(内寸59cm×59cm)です。

ただし大型になるとこのサイズには収まらない場合もあり、ドラム式洗濯機専用の大型防水パンが販売されていることもあります。

古いマンションなどの据え付けタイプでは、タテ型洗濯機用の小さめの防水パンが設置されていることが多いので注意しましょう。

設置時に最低限必要なスペース

防水パンを設置する際は、壁とぴったりくっつけず1cm以上は隙間をあけてください。

振動音の原因になるほか、のちのち排水ホースが通せなくなる可能性もあります。

また、洗濯機と防水パンの間にも少なくとも1cm以上の隙間が必要です。

これは洗濯機から排出される水を、排水口までスムーズに流すためです。

さらに、ドラム式洗濯機の場合は扉を開くための奥行きも必要になります。

実際に使うときのイメージをしながら、防水パンと洗濯機の置き方を考えてみてくださいね。

蛇口と干渉しないか

設置時には、据え付けの蛇口と干渉しないように注意が必要です。

蛇口の高さが低すぎた場合、洗濯機とぶつかってしまうケースがあります。

蛇口と洗濯機の間は10㎝は必要

ドラム式洗濯機は大型のため、水の供給や排水のために適切なスペースが必要です。

そのため、蛇口と洗濯機の間には最低でも10cm以上の間隔をあけてください。

これにより、洗濯機の水の供給ホースや排水ホースの接続がスムーズに行えます。

蛇口の高さが足りない場合の対策

あまりにも蛇口が洗濯機に近い場合は蛇口を取り替えるか、蛇口延長パイプを使用するなどの対策が必要です。

蛇口の取り替えは大掛かりな工事になってしまうため、どちらかといえば蛇口延長パイプの利用が現実的でしょう。

防水パンは自分で交換できる【交換方法や費用】

防水パンは自分で交換できる【交換方法や費用】

防水パンが劣化したり破損したりした場合、交換が必要です。

洗濯機の設置作業がひととおりできる人であれば、交換作業も比較的簡単といえます。

ここでは、防水パンの交換作業を自分で行う場合の方法や費用について見ていきましょう。

防水パンの購入方法と販売価格

防水パンは、ホームセンターやインターネットのショップ、または洗濯機販売店などで購入できます。

価格は種類やサイズ、材質によって異なるものの、一般的には5,000円〜20,000円程度です。

防水パンには、排水口との接続部分である排水トラップや排水エルボがついたものもあれば、簡易的なただの板の状態で売っているものもあります。

通常は排水トラップ・排水エルボもセットで必要になるため、誤って購入しないようにしてください。

自分で交換する際の費用相場

自分で交換を行う場合にかかるのは材料費と、必要な場合は古い防水パンの処分費用となります。

もし工具が足りない場合はその分も考慮しましょう。

防水パンの購入約5,000〜20,000円
排水トラップ・排水エルボの購入約2,000〜3,000円
用意する工具レンチ、ドライバーなど(自前で用意可能)
作業時間約30分〜1時間程度
作業人数1人〜2人
設置費用なし

交換作業に必要な工具

防水パンの交換作業に必要な工具は、おもに次のものがあります。

  • 電動ドリル
  • ビット
  • ドライバー
  • ペンチ
  • カッター

自分で交換する際の手順

防水パンの交換手順は次のとおりです。

  1. 止水栓を閉めて水を止める
  2. 洗濯機を移動する
  3. 排水エルボ・防水パンを取りはずす
  4. きれいに掃除する
  5. 新しい防水パンを設置し、排水エルボをつける
  6. 洗濯機を元の場所に戻し、水道と排水エルボをつなぐ
  7. 止水栓を開けて水漏れがないか確認する

手順そのものは簡単ですが、取り外しや設置時に重い洗濯機の移動作業があります。

そのため、1人でやるよりも家族がいるタイミングで交換を行うのがおすすめです。

取り外した防水パンの処分については、自治体の指定にしたがってください。

自分で交換する際の注意点

ドラム式洗濯機の防水パンには規格があり、サイズや設置場所にも注意が必要です。

自分で交換する場合は必要な工具を用意し、慎重に作業を行いましょう。

取り付けが甘いと水漏れの原因になるため、設置後は必ず一度水を流して確認してみてください。

また新しい防水パンのサイズによって蛇口に当たったり、排水口の位置が合わなくなったりする場合は、無理せず業者に依頼するのがおすすめです。

交換費用を抑えるコツ

防水パンは必ずしも必要なものではないため、できる限り交換費用は抑えたいですよね。

次に当てはまる場合は、交換費用を抑えられる可能性があります。

賃貸住宅の場合は大家さんや管理会社に相談する

賃貸住宅に住んでいる場合は、大家さんや管理会社に相談してみるのもひとつの方法です。

防水パンははじめから備え付けのことが多いため、劣化や破損による交換であれば修理費を負担のうえ対応してくれる可能性があります。

防水パンの位置やサイズが変わらないようにする

防水パンの交換で費用がかさむケースは、蛇口の高さや排水口の位置を変更する場合です。

これを防ぐためには、今まで使っていた防水パンや洗濯機のサイズを変えないことが理想です。

洗濯機の防水パンの排水エルボってなに?

洗濯機の防水パンの排水エルボってなに?

洗濯機の防水パンの交換時には、「排水エルボ」が欠かせません。

ここで種類や注意点について簡単に解説しますね。

排水エルボとは

排水エルボは、洗濯機の排水ホースと排水口を接続する部品の一種です。

排水口には「排水トラップ」という器具が取り付けられていて、これとホースをつなぐ役割を持ちます。

洗濯機の排水ホースと配水管を直接つないだ場合と比べ、排水エルボを使うことで水漏れを防ぐ効果があります。

排水エルボはホームセンターで500円程度〜購入可能です。

防水パンの交換時に一緒に新しくしてもいいでしょう。

排水エルボの種類について

排水エルボは、大きく分けて次の3種類があります。

  • 白いプラスチック製
  • 透明なプラスチック製
  • 黒いゴム製

白いプラスチック製のエルボがもっとも一般的で、ほとんどの人が見たことがあるタイプです。

透明なプラスチック製のエルボも、白ほどの普及率ではありませんが家庭でよく使われます。

黒いゴム製はかなり古いタイプで、据え付けタイプは劣化の恐れがあるため注意が必要です。

取付時の注意点

排水エルボの取り付け時は、洗濯機の排水ホースを正しく接続することが重要です。

排水エルボと排水管の接続部分にシール材を使用し、しっかりと密着させましょう。

ここの取り付けが甘いと洗濯機の故障や水漏れなどのトラブルを引き起こす原因になるため、注意してください。

防水パンの交換は水道業者に依頼した方が良い理由

防水パンの交換は水道業者に依頼した方が良い理由

防水パンの交換は自分でも不可能ではありませんが、水道業者に依頼するのがおすすめです。

防水パンの交換には水道工事の知識、工具の使用など一定の技術が必要で、さらに重い洗濯機を移動する作業も加わります。

また蛇口の高さや排水口の位置の変更が必要になった場合、素人では対応が難しくなるでしょう。

もし素人が取り付け作業を行って不適切な設置をしてしまうと、洗濯機が破損したり、防水機能が十分でなくなったり、床や壁に水漏れが起こったりするなど、トラブルが発生する可能性もあります。

すると修理費用がかかるだけでなく、家の中が水浸しになるなどの二次被害も出るかもしれません。

また適切な防水パンのサイズや必要な工具などを考えるのが手間だ、業者に頼んで綺麗に確実にやってもらいたいという人もいますよね。

自分で交換するよりも費用はかかってしまいますが、安全かつ確実に防水パンの交換を行うなら水道業者に依頼するようにしましょう。

業者に防水パンの交換を依頼した場合の費用相場

業者に防水パンの交換を依頼した場合の費用相場

業者に防水パンの交換を依頼した場合の費用相場は次のとおりです。

作業内容費用相場
防水パンの購入5,000円〜20,000円
防水パンの取り外しと設置10,000円〜30,000円
廃棄物処理費用0円〜5,000円
その他の部材・消耗品代0円〜5,000円

見積もりは無料でできる場合が多いですが、追加で料金が発生しないよう、はじめによく確認しておきましょう。

可能であれば複数の業者に見積もりを依頼し、比較してみるのがおすすめです。

また、業者によっては「防水パン本体代金+工事費+廃棄物処理+保証」がすべてコミコミのセット料金を用意していることもあります。

セット料金だった場合は22,000円〜55,000円程度が相場です。

まとめ

まとめ

本記事では、洗濯機の防水パンの交換方法や費用について解説しました。

普段はとくに意識しませんが、じつは防水パンは水漏れや悪臭・虫の侵入などを防いでくれる優秀な存在です。

洗濯機を買い換えるとき、サイズが合わないとき、劣化や破損が起きたときには交換が必要になります。

使用する洗濯機のサイズ・高さ・設置場所や蛇口との距離によって、適切な防水パンのサイズは異なります。

トラブルなく長く使い続けるために、事前準備とサイズ測定をしっかり行いましょう。

どうしても心配な場合は水道業者に依頼するのもひとつの方法です。

防水パンの交換で、今よりもっと快適な暮らしを実現してみてくださいね。

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