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トイレタンクが故障したら交換を検討しますよね。しかし、トイレの種類によってはタンクのみの交換ができないことがあります。
また、場合によっては本体一式の交換が必要になるケースもあるため、注意が必要です。
本記事では、トイレタンクのみの交換ができるケースとできないケースについて解説します。また、自分でタンクを交換する手順や、業者に依頼した場合の費用についてもあわせてご覧ください。
トイレタンクが割れて水漏れが起きたり、経年劣化で汚れやカビがひどかったりする場合、トイレタンクの交換を考えるかもしれません。
トイレタンクは一見丈夫そうに見えますが、陶器は衝撃を受けると割れやすい性質があります。
そのため、物が当たったり、掃除で外したフタが倒れたりといった衝撃でも破損してしまうことがあるのです。
トイレタンクだけの交換は、そもそも可能なのでしょうか?
じつは、トイレタンクのみの交換は一部の条件を満たす場合のみ可能です。
トイレタンクのみの交換ができれば、トイレ一式を交換するより費用が安くなるのでお得になります。
しかし、すべてのトイレでタンクのみの交換ができるというわけではありません。
基本的に、交換できるのは組み合わせタイプのタンクのみです。
組み合わせタイプとは、便器とトイレタンクが別々に取り付けられているトイレのことです。昔から長く使われているトイレには、このタイプが多く見られます。
この場合はタンクだけを取り外せるため、トイレタンクだけの交換ができます。
タンクのみの交換ができないトイレは、次の2タイプです。
タンクレストイレは文字通り、始めからタンクがついていないタイプのトイレです。
節水可能かつコンパクトで狭い場所にも設置できるのがメリットですが、もしトイレに不備が起きた場合はトイレ一式を交換する必要があります。
タンク一体型とは、便器とトイレタンクが一体化しているタイプのトイレです。
見た目がすっきりしていますが、タンクと便器が一体化しており解体や交換が困難なため、トイレタンクのみの交換はできません。
さらに、製造から年数が経った古いトイレの場合は、タンク交換ができないケースもあります。
大体の目安ですが、製造から10年以上経っている場合は難しいことが多いでしょう。
主な理由は次の3つです。
古いトイレの場合、既存設備に合うトイレタンクが市場に存在しないことがあります。
部品の形状や、サイズが古くなったトイレに適合するトイレタンクを見つけることが難しく、交換するのが困難になります。
トイレタンクの交換には、便器との接続部品や水流調整用のパーツなど、様々な部品が必要です。
しかし、製造から10年以上経つような古いタイプでは部品の供給が打ち切られていることがあり、必要な部品が入手困難なケースがあります。
製造年度が古いトイレは、経年劣化が進んでいる可能性があります。
トイレタンクだけの交換を行う場合でも、他の部分にも問題がある可能性が高く、交換後にトラブルが発生するリスクがあります。
そのため、トイレタンクのみの交換は難しいでしょう。
反対に、トイレタンクのみの交換が必要な次のようなケースもあります。
トイレタンクにヒビや破損が生じている場合は、水漏れが発生したり、水の供給や排水がスムーズに行われなかったりすることがあります。
このような状況では、タンクのみを交換して新しいタンクに取り替えることで、トイレの機能を正常に保つことができるでしょう。
トイレタンク内には、結露防止剤が貼り付けられていることがあります。
これは発泡スチロール製で、水道水とタンク内の空気の温度差による結露を防止するためのものです。
この結露防止剤が膨張してタンク内の部品を圧迫すると、タンクの水漏れや動作不良の原因になることがあります。
また、結露が起きると腐食やカビの原因になりやすく、衛生的にもよくありません。
そのため、結露防止剤が膨張・変形している場合はタンクの交換が必要です。
トイレタンク内にはパーツが多く組み込まれており、長期間の使用や経年劣化によって部品が劣化することがあります。
タンク内のフロートバルブやフラッパーバルブなどの部品が不具合を起こしている場合は、タンクのみの交換でこれらの部品を新品に置き換えることが可能です。
トイレタンクではなく、トイレ本体を交換したほうがいいのは次のような場合です。
これらの症状ではタンクではなく、タンク内部の部品や便器、給水管に破損やヒビが起きている可能性があります。
そのため、トイレタンクのみの交換では改善できません。
トイレのタンク交換は、一般的には専門知識と適切な工具が必要となるため、専門の技術者に依頼するのがおすすめです。
しかし、可能なら自分で交換したいと考える人もいるでしょう。
結論から言うと、トイレタンクの交換をDIYで行うことは可能です。
以下に、自分で交換を行うメリットとデメリットを紹介するので、参考にしてみてください。
DIYでタンク交換ができれば、なんといっても費用を浮かせられることが大きなメリットです。必要な材料や部品を自分で用意するだけで、作業代はかかりません。
また、業者と予定をすり合わせる必要もなく、思い立ったときに自分のペースで作業ができます。
デメリットはやはりリスクがあることです。
トイレタンクの交換には水道設備の専門知識や適切な工具の使用、安全面への配慮が欠かせません。また、古いトイレタンクの廃棄処理という問題もあります。
さらに、誤った取り付けや不適切な工程で行うと水漏れやトイレの故障を引き起こす恐れもあるため注意してください。
トイレタンク交換を自分でする場合、以下の点に注意しましょう。
トイレタンクには、主に次の3つの種類があります。
密結タイプとは、便器とタンクが別々になった、いわゆる組み合わせタイプのトイレのことです。
便器とタンクはボルトで固定され、便器の上にタンクが取り付けられています。
平付きタイプとは、トイレ正面の壁にタンクが取り付けられているトイレのことです。
便器の背面にタンクがあり、取り外しや取り付けが比較的容易で、便器の後ろ側にある程度のスペースがあるトイレによくみられます。
ユニットバスに多いタイプです。
隅付タイプのトイレタンクは、トイレの角に設置されています。
スペースの制約がある場合に適しており、取り外しや取り付けがやや複雑なタイプです。
築年数の古い家やマンションでよく見られます。
トイレタンクの交換を自分で行う場合、トイレ本体のメーカーや品番によっては取り付けできない場合があります。
これを防ぐためには、トイレ本体と互換性のあるタンクを選ぶことが重要です。
まずは、トイレ本体のメーカーや品番を確認してみましょう。
便器やタンク本体から探すか、取扱説明書を見ると書いてあります。
探せなかった場合は、メーカーの公式ページで形状や特徴から検索することも可能です。
トイレタンクの交換作業は、専門の技術者であっても慎重な取り扱いが必要な作業です。
素人が行う場合、誤ってトイレ本体を破損するリスクがあるため、慎重かつ正確な作業が求められます。トイレタンクは陶器もしくは樹脂製で重さがあるため、できれば作業は2人以上で行うといいでしょう。
また、トイレに水を流したり、排水パイプを外したりする際に水がこぼれ、周囲の床や壁に被害が及ぶリスクもあります。
十分な準備をした上で、細心の注意を払いながら作業を進めてください。
ここでは、トイレタンクを自分で交換する際に必要なものや、手順について解説します。
準備するべきものは次のとおりです。
新しいトイレタンクは、次の場所で購入できます。
新しいトイレタンクを選ぶ際には、トイレ本体のメーカーや品番との互換性を確認し、必要なサイズや機能を選択しましょう。
基本的に、トイレタンクと便器はセットで売られています。たとえメーカーが同じでも、便器と型番の違うトイレタンクは取り付けできません。
後からレバーのみ交換した場合など、レバーとタンクに別々のメーカー名が書かれていることもありますが、あくまでタンクのメーカーと品番を参考にしてください。
また、交換に必要な部品も忘れずに購入しましょう。
トイレタンク本体同様、部品も年数とともに劣化するため、パッキンやボルト、給水管も同時に交換するのがおすすめです。
トイレタンクのみの場合、およそ30,000円〜50,000円ほどの予算を見ておきましょう。
一般的な密結タイプのタンク交換の手順は次のとおりです。
タンク交換時の注意点は次のとおりです。
作業前には、止水栓を締めて水を止めておきましょう。
一般的に、右回りに回すことで一時的に給水を止められます。
もしトイレの止水栓が経年によって癒着して動かせない場合は、家全体の水道の元栓を締めてください。
温水暖房便座の場合、トイレ内のコンセントに接続しているはずです。
作業で水がかかると危険なため、電源プラグは必ず抜いておきましょう。
トイレタンクを固定しているボルトを外し、タンクを持ち上げて取り外す作業のときは、2人以上で行うのがおすすめです。
トイレタンクは主に陶器製で重量がある上、上下に移動するためかなりの負担になります。
また、陶器であるタンクを万が一ぶつけてしまうと、ヒビが入って破損するリスクもあるためです。
タンクの取り付け後に2本のナットを締めるときは、必ず交互に行いましょう。
片締めすると片側にだけ力が加わるため、タンクのひび割れの原因になります。
水道業者にタンク交換を依頼した場合の費用相場を、以下の表にまとめました。
作業内容 | 費用の相場 |
---|---|
密結タイプのタンク交換 | 15,000円〜30,000円 |
平付タイプのタンク交換 | 20,000円〜40,000円 |
隅付タイプのタンク交換 | 25,000円〜50,000円 |
既存設備の撤去・廃棄 | 5,000円〜10,000円 |
作業費用 | 10,000円〜20,000円 |
部品の材料費 | 3,000円〜10,000円 |
合計 | 40,000円〜100,000円 |
一般的な相場としては、トイレタンクの交換作業にかかるのは40,000円〜100,000円程度です。
内訳は主に次のとおりです。
トイレタンクにも簡易的なものから多機能なものまでさまざまなタイプがあり、作業が複雑になるほど高額になる可能性があります。
例えば、次のようなケースでは費用が高くなることがあるため、覚えておいてください。
参考までに、トイレ一式を交換した場合の費用相場は100,000円〜150,000円ほどを見ておきましょう。
トイレタンクの交換作業は、専門業者に依頼することで確実な作業が期待できます。
しかし、その分費用がかかってしまうことがネックですよね。
交換費用を抑えるための、いくつかのテクニックをご紹介します。
地方自治体や公共機関では、トイレリフォームの際に補助金を交付している場合があります。
補助金を活用できれば、交換費用の一部の補填が可能です。
利用できる条件には、次のものがあります。
とはいえ、補助金の対象条件や金額は地域や年度によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
トイレタンクの交換時には、便器や配管など他の部分も交換したくなるかもしれません。
また、依頼した業者のほうから思いもよらない部分の破損を指摘されたり、壁紙や手洗い場のリフォームを勧められたりすることもあります。
しかし、無駄な出費を抑えるためには、必要な工事だけを依頼することが重要です。
トイレタンクのみの交換を希望する場合は、事前に業者にはっきり伝えておき、不要な追加費用を回避するようにしましょう。
一部の業者では、トイレタンク交換用の商品を自分で購入することを認めている場合があります。
インターネットやホームセンターで購入すれば、業者に依頼するよりも安く済む可能性があります。
ただし、商品の互換性や品質には十分に注意して選びましょう。
業者に依頼する際は、2〜3社に見積もりをとる相見積もりを行うのがおすすめです。
業者によって料金が異なるだけでなく、リフォームの融通がきく、補助金制度に詳しい、工期が短いなどさまざまな特徴があるため、比較検討の大きな材料になります。
費用節約のためにも、不要な工事や部品の購入を押し付けてくるような業者は選ばないよう注意してください。
トイレタンクの交換を検討する際には、トイレ本体の年数や状態も考慮しましょう。
古いトイレの場合、タンクの交換だけでなく一式交換を検討することで、より快適で節水効果の高いトイレにリフォームが可能です。
既存のトイレが古ければ、タンクのみを交換するよりかえって一式交換のほうが安上がりになることもあります。
また、トイレ本体のリフォームには初期費用がかかりますが、節水機能によって年間の水道代が抑えられ、長期的に見てお得になる可能性もあります。
節水機能以外にも、最新のトイレは自動洗浄や手入れのしやすさなど、驚くほど機能が向上しているため、これを機会に新しいトイレを検討してみてもいいかもしれません。
この記事では、トイレタンクのみの交換が必要なケースや注意点、自分で交換する手順、業者に依頼したときの費用相場についてまとめました。
トイレタンクのみの交換を考えたとき、既存のトイレのタイプや製造年度によってできるか、できないかが変わってきます。まずは既存のトイレのメーカーや品番をチェックし、新しいトイレタンクに交換できるかを調べてみましょう。
トイレタンクの交換は専門的な技術が必要な作業ですが、補助金の活用や必要な工事のみの依頼、自分で商品を購入するなどのテクニックを使うことで交換費用を抑えられます。それが難しい場合には、専門業者へ依頼するのがおすすめです。
また、年数が経ったトイレは一式交換を検討することで、快適で節水効果の高いトイレにリフォームできます。
トイレタンクのみか、それとも一式交換するかは家族と相談の上、予算や状況に応じて検討してみてくださいね。