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「ベランダに水道がないから新しく付けたい」と悩まれている方も多いですよね。
この記事では、「ベランダに水道を設置する際の注意点」「業者に依頼する流れ」について解説していきます。
費用相場や費用が変動する要因についてもあわせて紹介します。
基本的に、ベランダに新しく水道を設置することは可能です。
新築時や引っ越した時点で水道がなかった場合でも、「後付けで設置した」というケースは多く見られます。
建物の環境や条件によって必要な材料やかかる費用が変わってくるため、必要な情報をしっかり認識しておきましょう。
ベランダに水道を新しく付ける場合のメリット・デメリットをまとめました。
ベランダに水道を新しく付ける場合のメリットは次のとおりです。
ベランダ菜園を楽しみたい、子どもと水遊びやBBQを楽しみたいといった希望があるなら、ベランダに水道があると便利です。
水やり・水をためる・洗い物といった用事が、すべてベランダ内で完結できるのは嬉しいですよね。
さらにわざわざ外に出かけなくて済むようになれば、レジャー費が浮くことも期待できます。
ベランダに水道がないと、家の中のシンクや洗面台から水を持ってきたり、1階と2階を往復したりと、どうしても移動する場面が増えてしまいます。
疲れているときや、家に高齢者がいるときなどは大きな負担になりますよね。
ベランダに水道があればこの手間がなくなる上、時短にもなります。
これまでは面倒に感じていた掃除も、ベランダに水道があればパッと取りかかれるでしょう。
こまめに掃除できることでベランダを綺麗に保てるため、結果的に家が長持ちすることにつながります。
ベランダに水道を新しく付ける場合のデメリットは次のとおりです。
なんといっても、新たに費用がかかってしまうことが最大のデメリットです。
環境や条件によっては費用がかさんでしまう可能性もあります。
とはいえ、一度設置すればその後何年も使えることから、長期的に見るとコスパはいいと言えます。
排水設備や許可取りが必要になる場合もある点に、注意が必要です。
住んでいる家のベランダに排水設備があるか、賃貸住宅の場合は許可取りが必要になるかどうかなど、あらかじめ確認しておきましょう。
ベランダに水道を新しく付ける際に、注意するポイントは次のとおりです。
順番に解説しますね。
水道を設置するためには、同時に排水できる設備が必要です。
ベランダにはもともと排水溝が設置されていることが多いものの、「雨水用で水が流れにくい」という場合もあります。
もし別途排水設備の設置工事が必要になれば、かかる費用も変わってきます。
排水設備の有無や流れやすさについて、必ず確認しておきましょう。
賃貸住宅に住んでいる場合は、大家さんや管理会社の許可が必要です。
基本的に、設置工事そのものは大がかりなものではありません。
そのため「バレなきゃいいでしょ」などと考えてしまうかもしれませんが、後々のトラブルにつながる可能性があります。
見積もりの時点で「別途排水経路の設置工事が必要」「壁に穴を開ける工事をする」などとわかったら、必ず大家さんや管理会社にその旨を伝え、事前に許可を得るようにしましょう。
水回りの工事でもっとも基本的なことですが、水漏れ対策は徹底して行ってください。
ベランダから水が吹き出すと、部屋の中や下の部屋にまで水漏れが起きる可能性もあります。
さらに壁の中に水が入った場合は、カビや腐食の原因にもなり、結果的に家を劣化させかねません。
凍結防止の保温材や配管カバーにはしっかり費用をかけ、対策しておくのがおすすめです。
作業中の注意点として家全体の元栓を閉めるため、水が使えなくなることが挙げられます。
このように、普通に生活しているだけでも水を使う場面は意外と多いもの。
「あらかじめ水を汲み置きしておく」「料理やシャワーの時間帯をずらす」といった対策が必要です。
同居家族がいる場合は全員に共有しておき、当日になって慌てることがないようにしましょう。
前述したとおり、水道の設置工事はさほど大がかりなものではありません。
数時間〜長くても1日あれば完了するため、その日の予定さえ合わせればすぐに工事を依頼できます。
何日も水道が使えなくなると不便ですが、1日程度であれば調整もしやすいですね。
ベランダに付けられる蛇口には、次の2種類があります。
それぞれ特徴があるため、自分の目的に合った蛇口を選んでみてください。
単水栓は、よく見るタイプのシンプルな蛇口です。
水かお湯のどちらか片方だけを出し止めします。
単価が安く、業者も在庫を持っていることが多い人気のタイプです。
掃除や水やりのことを考えると、シャワーホースを取り付けやすい形状のものが便利ですね。
ある程度ベランダに広さがあり、洗い物をする機会が多い場合は、簡易的なシンクがついている蛇口も人気です。
シンクが1つのタイプ・2つのタイプや、作業台付きのタイプなどがあります。
シンクに水をためることもでき多用途に使用できますが、単水栓と比べるとどうしても割高になる点に注意してください。
また、シンク付き蛇口は業者が在庫を持っておらず取り寄せになる可能性もあるため、あらかじめ業者に確認しておくといいでしょう。
単水栓を設置する場合は、一緒にシャワーホースも購入しておくのがおすすめ。
植物への水やりや掃除で活躍します。
ベランダ用の長靴や、濡れてもいいクロックスタイプのサンダルもあると便利です。
また、給水管はそのままだとむき出しで外から丸見えになってしまうため、一緒に配管カバーの購入・取り付けをすすめられることも多いです。
見積もり時には、これらの費用も視野に入れて検討しましょう。
費用の相場は、おおむね次のとおりです。
給排水管の設置費用 | 3〜7万円程 |
蛇口の設置費用 | 2〜5万円程 |
排水管の設置費用 | 3〜6万円程(※必要な場合) |
運搬費・廃材処分 | 2〜3万円程 |
給排水管の設置費用 | 10〜20万円程 |
蛇口の設置費用 | 2〜5万円程 |
排水管の設置費用 | 3〜6万円程(※必要な場合) |
運搬費・廃材処分 | 2〜3万円程 |
ベランダに水道を新しく付ける際の費用は、主に「水道を引くための給排水管が近くにあるか、遠くにあるか」で変わってきます。
そのほか、給排水管を「外から通すか、中から通すか」によっても違いが出るため、あくまで参考としてご覧ください。
建物の中から通す方法は新築時に使われることがほとんどで、多くは庭や外にある水栓柱を分岐して利用します。
庭の水栓柱とベランダの水道を設置したい場所の距離が近い場合は、それだけ作業費用が安くなります。
距離が近ければ近いほど、使用する材料や手間も少なくて済むからですね。
費用はおおむね3〜7万円ほどが目安です。
このほかに、蛇口の設置費用として2〜5万円程、排水溝がなければ雨水管を新たに設置するため別途3〜6万円程度がかかります。
庭の水栓柱とベランダの水道を設置したい場所の距離が遠ければ、その分作業費用は高くなります。
たとえばベランダが2〜3階にあって、庭の水栓柱から給水管を引く場合などですね。
外壁の形状や位置によって、給水管の通し方も変わります。
こればかりはもともとの家の環境によるものが大きいです。
作業費用が変動する要因には、次のものが考えられます。
たとえばベランダが3階以上などとなると、給水管の量や運搬費がより多くかかることになります。
反対に、距離が近ければ費用も安くなると考えていいでしょう。
給水管を外から通すか、中から通すかで費用が変わります。
新築でない限り外から通すほうが一般的で、かつ安くなります。
ベランダに水道を設置するためには、排水する経路も必要です。
もともと排水溝があれば問題ありませんが、「排水溝がない」「あっても雨水用で流れが悪い」というような場合は新たに設置することになるため、費用が高くなると考えていいでしょう。
また、排水管の種類や機能によっても価格は変動します。
単水栓か、シンク付水栓かによっても費用に差が出ます。
見栄えを考えるなら、給水管につける配管カバーの有無も検討しましょう。
それによって費用も変わります。
ここまで紹介してきた通り、住宅環境や施工条件によって費用は異なるため、一概に「いくら」とは言えません。
実際にいくらかかるかは、業者に見積もりをとることで確認できます。
ここでは、あくまで相場の参考として考えてみてください。
ベランダに水道を新しく付けたいとなったとき、いったいどこの業者に頼めばいいのか迷ってしまいますよね。
頼める業者には、大きく次の3つがあります。
順番に解説しますね。
水道設備業者とは、よくマグネットになっている「緊急系」の業者のことです。
24時間365日対応のことが多く、見積もりまで無料で行ってくれることがほとんど。
水回り専門の業者のため、安心して任せられる点がメリットです。
ただし、たとえ有名業者でも「水道局指定業者・工事店」でなければ工事はできません。
必ず「水道局指定業者・工事店」の記載があるかを確認するようにしてください。
地元密着型の工務店やリフォーム業者でも、水道の設置工事を請け負っています。
田舎であれば親や友だちの知り合いの業者がいる、という人もいますよね。
もし家を新築したときに頼んだ業者などがいれば、安心して頼めるのではないでしょうか。
ただし営業時間が決まっていることが多く、土日祝日や夜間には作業できない場合もある点に注意しましょう。
水回りにかぎらず、さまざまな雑用を請け負う「街の便利屋さん」に頼むパターンです。
普段から利用していて、信頼できる便利屋さんがいれば頼んでみてもいいかもしれません。
ただ、水道工事の専門業者ではないので請け負ってもらえなかったり、保障がきかなかったりする可能性もあるため気をつけてください。
業者に依頼するときのポイントは次のとおりです。
順番に解説します。
業者に依頼するときは、必ず「水道局指定工事店・業者」と記載があるかをチェックしましょう。
「水道局指定工事店・業者」とは、法律で定められた基準で施工できると認められた店や業者だけが名乗れる制度です。
名前を聞いたことがある有名な業者でも「非指定業者」だった…ということもあり、認定業者以外が工事を行うとペナルティを受ける可能性もあります。
各自治体の水道局などの水道事業者ごとに認定されるため、まずはHPに記載があるかを確認し、心配であれば自治体に問い合わせてみましょう。
各自治体の水道局のHPに一覧が載っている場合もありますよ。
会社概要をきちんと記載しているかも確認しておきましょう。
「チラシで見たから」「有名なサービスだから」と安易に頼んでしまいがちですが、評判がよくない会社の場合、わざと概要を記載しないこともあります。
対応してくれるエリアは業者によって異なります。
出張費が別途かかるかどうかも見ておきましょう。
また、見積もりだけなら無料のところ、見積もり費がかかるところなど、業者によってさまざまです。
後々トラブルにならないよう、あらかじめ確認しておくのがおすすめです。
土日祝日や夜間に頼みたいという場合は、割増金があるかもチェックしておきましょう。
24時間・365日対応とあっても、割増金が別でかかる場合もあるため注意してください。
工事後のアフターサポートの有無も重要です。
万が一水漏れなどのトラブルが起きたときのために、専用の窓口があると安心ですね。
ここまで紹介した見るべきポイントを押さえたら、次は実際に複数の業者に見積りをとってみましょう。
引っ越しをするとき、あらかじめ複数の業者に見積もりをとりますよね?それと同じです。
1社だけを見て決めてしまうと相場感やサービスの良し悪しがわからず、大損してしまう可能性もあります。
サービス内容や価格を比較することで、よりよい業者に出会える可能性が高まりますよ。
それではいよいよ、実際に水道を設置する作業について見ていきましょう。
水道設置作業の流れは次のとおりです。
順番に解説します。
お互いに都合のいい日程を調整したら、実際に業者に来てもらいましょう。
その日のうちに工事まで済ませたい場合は、その間水が使えなくても困らないよう対策しておいてください。
「まずは見積もりだけ」という場合は、とくに考えなくても大丈夫です。
ベランダに排水溝はあるか、排水管・給水管の位置などを確認してもらいます。
ベランダに物が多い場合は、その日までに片付けておきましょう。
次の点を考慮しながら、蛇口を取り付ける場所を決めていきます。
また、単水栓にするのか、シンク付き蛇口にするのかも相談して決めていきましょう。
ここまでで一旦見積もりをとります。
内容や値段に納得でき、製品の在庫もあるようなら、設置作業を行いましょう。
別の業者に見積もりをとりたい場合や、即日での工事は都合が悪い場合は「一旦考え、後日連絡します」という形でも大丈夫です。
水道設置作業が終わったら、業者立ち会いのもとで水漏れがないか、水がちゃんと出るかを確認しましょう。
問題なければ工事終了となります。
万が一、その後使っていてトラブルが起きた場合は、アフターサポート窓口を利用するか、電話で問い合わせてみましょう。
DIYが得意な人であれば、「自分でベランダに水道を付けたら安く済むのでは?」と考えるかもしれません。
実際に、知識や道具があればDIYで水道を付けることは可能です。
DIYなら業者と日程を調整する必要もなく、自分のペースで自由に作業できるため、一見いいことばかりのように思えます。
しかし、自分でベランダに水道を付けるのはおすすめしません。
なぜなら、次のようなリスクを伴うからです。
順番に解説します。
DIYが得意といっても、水道に関するプロではありません。
そのため、水道管や給水管を誤って破損してしまったり、接続があまく水漏れを起こしたりする可能性があります。
プロであれば防水処理もしっかり行ってくれるため、水漏れ事故も防げます。
また、万が一なにかあった場合は保障が受けられる点も安心です。
水回りは毎日使うもの。
プロにまかせたほうが、あとあとまで安心して長く利用できるでしょう。
外壁づたいに排水管を持ってきてベランダに水道を設置する場合、排水管は外から丸見えになってしまいます。
この対策として配管カバーをつけるのですが、プロのように見栄えよく綺麗にできるとは限りません。
また、防水処理も素人には難しい場合があります。
以上2点から、自分でベランダに水道を付けるのはおすすめしません。
まずは複数業者に見積りしてみて、自宅の水道設置工事の相場感をつかんでみてはいかがでしょうか。
今回の記事では、ベランダに新しく水道を付けたい場合に注意したいポイントや費用の相場、業者選びのポイントなどを解説しました。
引っ越し先の家や住んでいる家のベランダに水道がないと、不便に感じる場面も多いですよね。
ベランダに後付けで水道を付けることは可能です。
まずは複数の業者に見積もりをとり、サービス内容や料金を比較してみましょう。
ぜひ今回の記事を参考に、ベランダに新しく水道を付けることを検討してみてください。