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ご家庭にあるトイレやキッチンなどで、排水つまりが発生したときに『トーラー』という工具を使うことがあります。
トーラーを使用する意図としては、排水管内に溜まった汚れや異物を押し出したり、引き出したりして、水の流れをスムーズにすることが目的です。
ただ、聞きなれない工具名だと思いますので、「トーラーってなに?」「どんな作業なの?」と疑問に思われる方も多いかもしれません。
この記事では『トーラーとはそもそもどういった道具なのか?』について詳しくご紹介します。
トーラー作業を水道業者に依頼した場合の費用相場や、トーラーの使用方法についても解説していくで!トーラーについて知りたい人はぜひ最後まで見たってや!
水道修理業者の間ではトーラーと呼ばれていますが、一般の方向けには『ワイヤー式パイプクリーナー』や『ワイヤーブラシ』など様々な名称で販売されています。
トーラーは水溶性のつまりに対して有効です。
水に溶けるつまりの例として『トイレットペーパーや便秘で固くなった便』『汚れの蓄積によるつまり』があります。
業務用で使用するものを『トーラー』、家庭用で使用する簡易的なものを『ワイヤー式パイプクリーナー』と覚えておけば大丈夫です。
ラバーカップ(すっぽん)は空気圧の力で間接的につまりを除去する方法ということに対して、トーラーはワイヤーを回すことでで直接的につまりを除去することができます。
そのためラバーカップと比べても、排水つまりを解消する効果が高く、配管のつまりに対して非常に有効な手段です。
ラバーカップを使用して一時的に詰まりが解消しても、繰り返し何度も詰まってしまうようなケースでは根本的な詰まりの原因の除去が必要になります。
そのような場合はトーラーや高圧洗浄の出番です。
トーラーと高圧洗浄の違いとして一番シンプルな伝え方は【高圧洗浄=水圧で洗浄】【トーラー=ワイヤーでほじくり回す】です。
トーラーの「ワイヤーをぐるぐる回す性質」では、排水管内の全ての汚れを取ることはできないことが多いですが、高圧洗浄は高圧の水を360℃噴き出しながら排水管の中を進んでいきます。
配管内の汚れをキレイに落としたいときは、360℃洗浄できる高圧洗浄が向いています。
トーラーと高圧洗浄をうまく組み合わせることで、固着した汚れや詰まりの原因にしっかりと対処することができるため、工具ごとの特徴や効果を活かして作業することが大切です。
一般的なトーラーは以下の部品から構成されます。
ドラム | シャフト(中間部分)を巻き取る部分 電源コードやバッテリーケースもここにある |
---|---|
シャフト | ドラムから伸びる柔軟性と強度を持つ金属製ワイヤー。 先端にヘッド(先端金具)を取りつける |
ヘッド | シャフト先端に取り付ける金具。 配管内部でつまり物に引っかかったり掻き出したりする役割 |
スイッチ | 電動トーラーの電源オンオフや回転・方向・速度・停止・逆転などを操作する部分 ペダル式やレバー式がある |
グリップ | 手で持って操作する部分。滑り止め加工付 |
トーラーにはさまざまな形状やサイズのヘッドがありますが、それぞれに適した用途や状況があります。
トーラーの先端に装着するアタッチメントには数多くの種類がありますが、排水管のつまりに効果的なアタッチメントについていくつがご紹介します。
一般的に市販されているワイヤーブラシやワイヤー式パイプクリーナーは先端部分がブラシのみの場合も多いですが、水道業者が利用する本格的な電動トーラーは更に高い効果を発揮することができる工具になります。
つまり物を特定するためにトーラーに装着される標準的なヘッド。繊維やトイレットペーパー、生ごみなどのつまりを掻き出すことができる。
ブレードカッターは排水管内部に蓄積した油汚れや洗剤カスなどの柔らかい堆積物を除去するためのヘッド。先端が三角状の刃の形になっている。
パンチカッタ―は硬化したつまり物を粉砕し除去することができるヘッド。ブレードカッターにギザギザの刃がついた形でより効果的につまりを除去することができる。
ワイヤブラシはつまりを除去した後に清掃仕上げ用のアタッチメント。固いブラシが排水管の壁面の汚れをこそぎ落しながら回転する。
ここからそれぞれのヘッドについて解説します。
ユニバーサルコイルヘッドは金属製のコイルがらせん状に巻かれており、排水管内に詰まった硬い異物を引っ掛けて取り除くことができます。
例えば髪の毛や爪楊枝などが絡み合って固まった場合や、指輪やキャップなどが落ちた場合などに有効です。
丸ブラシヘッドは名前の通り丸いブラシになっており、金属製の毛先が配管内部をこすって細かな汚れを取り除くことができます。
例えば皮脂や洗顔フォームなどでぬめっとした汚れや油分が付着している場合や、カビや雑菌などで臭いが発生している場合などに有効です。
板バネヘッドは輪状になっており先端部分だけが欠けた形状をしています。
配管内部に入れることで弾力性を発揮し、特に硬く固まってしまった油分を削って取り除くことができます。
例えばキッチンシンクや浴室などで、料理油やシャンプーやコンディショナーなどが冷えて固まった場合や、冬場の気温低下で汚れが凝固した場合などに有効です。
またサイズを変えることで太めから細めの配管まで対応可能です。
ドロップヘッドはらせん状構造のユニバーサルコイルヘッドと同じように、硬い異物を引っ掛けて取り除くことができます。ユニバーサルコイルヘッドとの違いとしては、重心位置が下にあるため曲がった配管でも操作がしやすいことが挙げられます。
例えば洗面台や浴室などのS字トラップやP字トラップなどでも、詰まった髪の毛や石鹸カスなどを取り除く場合に有効です。
グリスカッターはらせん状のコイルに加えて2枚の刃が付いており、配管内に固まった油脂(グリス)を削って取り除くことができます。
例えばキッチンシンクやレストランなどで、料理油や動物性脂肪などが冷えて固まった場合や、冬場の気温低下で油分が固まった場合などに有効です。
トーラーには大きく分けて2種類あります。それぞれの特徴や用途について説明します。
手動トーラーは、ネットやホームセンターなどで2万円~3万円程度で購入することができます。
手動トーラーがお家にあれば、多くのつまりのトラブル時に活躍してくれます。
手動式なので手の感覚を使って排水管を傷めないように作業することが可能です。
ワイヤーの長さは商品によって異なりますが、家庭用で利用するものは2m~3m程度の長さがあれば十分です。
3m以上奥につまった排水管の汚れは自分で対処することは難しいため、専門の詰まり業者に依頼して修理してもらうようにしましょう。
電動トーラーは電気の力でワイヤーを回して排水管内部を強力に掃除できる、水道業者が使うことが多い専門の工具です。
ワイヤーの長さは10m以上あり、本格的な排水管内部のつまりや汚れに対処することが可能です。
ただしトーラー本体の値段も跳ね上がり、数十万円するものなので家庭用として購入するのはあまりおすすめできません。
電動トーラーはパワーも強いため、設置してから経年劣化している排水管などは、破損などのトラブルがおきるリスクもあります。
「どうしても電動トーラーが欲しい」「水道屋さんとして独立したい」といった方以外は、購入する必要はないと思います。
電動トーラーで排水つまりを解消したい場合には、給排水設備について正しい知識と技術力を持った専門の詰まり業者に依頼して作業を行ってもらうのがおすすめです。
トーラーは排水管に直接ブラシを差し込むため、細心の注意を払って作業をする必要があります。
排水管の状況によってはトーラーを使えないケースもあるということを覚えておきましょう。
以下ではトーラーが使えないケースについてご紹介します。
トーラーは排水口からブラシを直接差し込んでいくため、力加減を間違えてしまったりすると排水管を傷付けてしまうリスクがあります。
金属製の排水管が劣化している場合には、ヒビが入ってしまい水漏れが発生することもあるため注意しなければなりません。
手動式の場合にはある程度の感触が手に伝わってきますが、電動式の場合には加減が難しくなってしまいます。
トイレの便器内に生理用品や腕時計などの固形物を落としてしまった場合にトーラーを使ってしまうと、つまりの原因を排水経路の奥に押し込んでしまうため症状が悪化してしまうケースもあります。
水に流すことのできないティッシュやお掃除シートの場合は、ワイヤーの先のブラシで掻き出すことができることもあります。
もしもトイレの便器内に異物を落としてしまったときには決して水を流さず、直接取り除くようにしましょう。
便器内のトラップ部分に引っ掛かった場合には、便器を取り外して作業を行わなくてはならないケースもあります。
便器の取り外しを伴う作業は便器を破損させる恐れもあるため、プロの水道業者に依頼して修理してもらうようにしましょう。
トーラーはワイヤーの先にブラシが付いているという特性上、どうしても使用することができないケースがあります。
自宅の排水管が以下の3つに当てはまる場合は、トーラーを使ってつまりを解消することは難しくなります。
排水管が20㎜以下で細すぎる場合は、トーラーを排水管内部で動かすことが難しいためトーラー作業を行うことができません。
無理にトーラーを掛けてしまうと排水管を傷付けてしまい、配管や接続部分が破損して水漏れが生じてしまうこともあります。
排水管が細くトーラー作業を行うことが難しいときにはローポンプや高圧洗浄を使って排水つまりを解消するようにしましょう。
排水管が40㎜以上の場合には、排水管の壁面に付着した汚れにワイヤーの先端のブラシが届きづらくなってしまいます。
排水管内部を完全に塞いでしまうような排水つまりの場合には、排水管の中心部分のつまりを削り落として排水トラブルを解消することができますが。
しかし、排水管に付着したすべての汚れを取り除くことは難しく、再び同じ症状が繰り返し引き起こされることがあります。
この場合には併せて高圧洗浄などを行い、つまりの根本的な原因を除去する必要があります。
排水つまりの原因が排水口から12mを越えるような、排水管の奥深くで発生している場合にはトーラーのワイヤーの長さが足らず作業を行うのが難しくなります。
排水管の奥でつまりが生じたときには、高圧洗浄などのトーラー以外の方法でつまりを解消する必要があります。
しかし、その他の方法でも原因となる異物を除去するのが難しい場合には、排水管を取り替えなければならないケースもあります。
ここからは、手動と電動のトーラーをそれぞれ3種類ずつピックアップしてご紹介します。
手動トーラーはコンパクトで安価なものが多く、自分で力を入れて回す必要があります。
電動トーラーは重量があって高価なものが多いですが、モーターで回転させることができるので作業が楽になります。
それではそれぞれのおすすめ商品を見ていきましょう。
手動トーラーは電動とは違い電力を使わないため、電源によって作業範囲を制限されることがありません。
またコンパクトなため、家庭での使用もおすすめです。
「アサダ ドレンクリーナH-75 バルブヘッド仕様」は、パイプ径20mmから75mmまでの排水管やトイレの詰まりを解消することができます。
7.5mのスチールワイヤーが付属しており、バルブヘッドが先端についています。
バルブヘッドはパイプの曲がりに追従して進むことができるため、効率的に清掃することができます。コンパクトで軽量な設計なので、持ち運びや収納にも便利です。
「ヤスダ 配水管掃除機H12型8mm×9m」は、小型で便利な手動式の配水管掃除用品です。
この商品は床に置いて使うことができますが、足を外せばハンディータイプとしても使えます。
高い所ではベルトで腰に付けて楽に使えます。流し台、手洗い、洗面器、小便器、床排水などの掃除が簡単にできます。
付属品として「ヘッドセット(コイルヘッド・フック・カッター)」「ケーブル(8mm×9m)」「ケーブルガイド(30cm)」「腰掛けベルト」があります。
「ヤスダ 排水管掃除機F3型スタンド型」は、中型の排水管掃除用の機器です。
ドラム内にシャフトねじれ防止装置を備えており、流し台の上や狭い場所でも安定して作業できます。
操作も簡単でヘッドセットが付属しています。
手動トーラーとは違い電動トーラーは、力が強くより多くの状況に対応できます。
一般的にはプロ仕様の製品となりますが、おすすめの製品を紹介します。
「アサダ ドレンクリーナE-150」は、電動で回転するフレキシブルシャフトに専用のヘッドを取り付けて、排水管の中の汚れや詰まりを除去します。
排水管の直径は25mmから100mmまで対応できます。操作は簡単で、スイッチを入れるとシャフトが回転し始めます。
シャフトは自動送り装置によって前後に動かすことができます。
またシャフトはケースに収納されているので、持ち運びや保管が便利です。
「ヤスダ 排水管掃除機FX3型電動」は、ねじれ防止付きの自動送り・戻し装置付きの排水管清掃機です。
0~280回転の無段階調整が可能で、パイプ径50~150mmの排水管に対応しています。
替えのシャフトやヘッドセットなどのオプションも豊富に揃っており、さまざまな汚れに効果的に対処できます。
「ローデン ドレンクリーナR-550 PCワイヤ仕様」は、管清掃のプロがよく利用する機器の1つです。
トイレや浴室、洗面所などの詰まりに効果的に対処できます。
PCワイヤは折れや曲がりに強く、硬すぎず柔らかすぎないので詰まり箇所まで確実に届きます。
清掃能力パイプ径は40~150mm、ワイヤ径は16mm、ワイヤ長は2.3mです。
「ドレンクリーナR-550 PCワイヤ仕様」は、水道工事や建築現場などで活躍する便利なアイテムです。
トーラーを使う事で発生するリスクについては、おわかりいただけたかと思います。
ここからは「トーラーの使い方」を解説していきます。
「トーラーを使ってみたけれど、排水口からワイヤーが抜けなくなった!」といったトラブルも起こり得ますので、排水管内でワイヤーがどのような動きをしているのかイメージしながら作業しましょう。
手動トーラーやワイヤーブラシの付い方を紹介します。
高い工具を購入しなくても、シンプルなタイプのもので十分効果を発揮します。
家庭用として使用するトーラーは2m~3m程度のものを選ぶようにしましょう。
トーラーを差し込むときに、まったく奥まで入らないことがあります。
この場合にはS字型に湾曲した排水トラップやエルボ(排水管が曲がっている部分)に引っ掛かっていることが原因でうまく差し込めていない可能性があるため、先端を曲げたり、ゆっくり回して奥へ入れていくようにしましょう。
実際に作業を行ったときに「これ以上は難しい」と感じた場合には、すぐに作業を中止してプロの水道業者に依頼するようにしてください。
電動トーラーは手動式のものよりも効果が高いですが、パワーも強力なため注意して作業しなければ排水漏れなどが生じてしまうリスクがあります。
電動トーラーは扱い方にコツがあるため慣れていない方はとくに注意するようにしましょう。手順は以下の通りです。
電動トーラーを使用するときにコンセントが近くにない場合には、延長コードを準備しておくようにしましょう。
電動トーラーを使用するときには、貫通させるのではなく異物を少しずつ削り取っていくイメージで行うようにしましょう。
電動トーラーを使っても解消できない場合には、排水管につまりが生じている部分をカットして新しい排水管に交換して対処します。
排水管の交換などは自分で行うことは難しいため、必ずプロの水道修理業者に依頼して適切に対処してもらうようにしましょう。
自分で作業するのが難しい場合や、そんなに頻繁に詰まりのトラブルが起きない家庭なら、水道修理業者に依頼するのがおすすめです。
確実に排水つまりの原因を取り除いてくれるため、最短でトラブルを解消することができるでしょう。
24時間365日対応している水道修理業者に頼めば、早朝や深夜に起きた突然のトラブルでも即日対応してもらうことができるという大きなメリットがあります。
トーラー作業を水道修理業者に依頼する場合にかかる料金の目安は12,000~20,000円が相場です。
水道修理業者によって作業料金や基本料金は異なるため、詳しい費用は見積もりを行った時に確認するようにしましょう。
つまりの原因となるものが排水管のどの位置にあるかということも重要なポイントです。
ほとんどの水道修理業者が3mまでのトーラー作業が基本作業料金としており、3mを越えるトーラー作業に関しては1mごとに追加費用がかかるケースが多いです。
トイレの排水つまりに関しては便器の脱着が必要な場合もあるため、便器の脱着作業料金が別途必要になることもあります。
便器の脱着作業の費用相場は15,000円~30,000円程度がかかります。
便器の脱着を行ってトーラー作業でつまりを解消する場合には、30,000円~50,000円と高額になる可能性があるということを理解しておきましょう。
トーラーに関してよくあるQ&Aをまとめました!
時間に余裕のある人はぜひチェックしてみてや!
どのご家庭にもあるワイヤー製のハンガーをトーラーの代用品として使うことができます。
ワイヤー製のハンガーをまっすぐに伸ばして、ワイヤー代わりにして排水口の内部に送り込んでつまりを削り取るように動かします。
ハンガーの切り口が排水管を傷付けてしまうこともあるため、挿し込むほうを軽くを丸めておくと安心でしょう。
ローポンプはラバーカップ(すっぽん)と同じく、真空状態による吸引力で詰まりの原因を解消する道具です。
一方トーラーは、詰まりの原因となるものに直接働きかけて引っ張り出したり、削り落とすことによって解消します。
トーラー>ローポンプ>ラバーカップ(すっぽん)といったように、トーラーが詰まりを解消できる効果を一番発揮することができます。
トーラー作業は、排水管内でをワイヤーで掻きまわすため、固着した汚れや排水詰まりにも高い効果を発揮する工具の1つです。
ただ、トーラーを使うときには、正しい手順で注意点をしっかりと押さえて行わなければ排水トラブルが深刻化してしまうというリスクもあります。
ラバーカップよりも効果は高いですが、トーラー作業は手間も時間もかかるため軽度なつまりに対しては、まずラバーカップを使ってみるのがおすすめです。
最終的にトーラー作業が必要になった場合でも決して無理することなく、つまりが解消することができないと判断した場合にはプロの水道修理業者に依頼して適切に対処してもらうようにしましょう。