水栓の寿命は何年？交換の目安・修理判断・長持ちさせるコツを徹底解説

「最近、水栓の調子が悪い…」「水漏れするけど修理すべき？交換すべき？」
そんな悩みを抱えて検索されている方は多いのではないでしょうか。

水栓（蛇口）は、キッチンや洗面所、浴室などで毎日何度も使う設備です。
見た目には壊れていなくても、内部のパッキンやカートリッジなどの部品は、長年の使用で確実に劣化していきます。

一般的に水栓の寿命は「約10年」といわれていますが、使い方や設置環境によってその長さは大きく変わります。

水栓の寿命とは？目安と実情

水栓は毎日使う設備だからこそ、知らないうちに少しずつ劣化が進みます。
「最近水漏れが増えた」「ハンドルの動きが重い」と感じたら、寿命が近いサインかもしれません。
では、実際にどれくらい使えるものなのでしょうか？次で詳しく見ていきましょう。

寿命の一般的な目安は「約10年」

多くのメーカーが示す水栓の耐用年数はおよそ10年。
これは、内部部品のゴムパッキンやカートリッジなどが摩耗・劣化し始める時期とされています。
実際に10年以上問題なく使えるケースもありますが、「水漏れ」「ハンドルの硬さ」「吐水口のぐらつき」などの症状が出始めたら、寿命が近いサインです。

寿命を左右する3つの要因

水栓の寿命は“10年”といっても、以下の条件で大きく変わります。

① 使用頻度と操作回数

家族が多く、1日に何十回も水を使う家庭では、ハンドルやレバー部の摩耗が早く進みます。特にシングルレバー混合水栓は可動部分が多く、劣化が早まる傾向があります。

② 設置環境と水質

キッチンや屋外の立水栓など、湿気・温度変化が大きい場所では金属の腐食やゴムの劣化が進行しやすいです。
また、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル分が多い地域では、水垢が付着しやすく内部部品の寿命を縮めます。

③ メーカーと構造の違い

シンプルな構造の2ハンドルタイプに比べて、温度調整や吐水切り替え機能を備えた高機能タイプは部品点数が多く、故障リスクも上がります。
一方で、メーカーによっては交換用部品の供給が長く続くため、定期的にメンテナンスすれば長く使える場合もあります

部品ごとの交換目安

水栓の不具合は、必ずしも本体寿命とは限りません。
下記のように、部品単位での交換で改善できるケースもあります。

部品名	交換目安	主な症状
パッキン（ゴム）	5〜10年	水漏れ・滴下
カートリッジ	7〜10年	温度調整不良・レバーが固い
シャワーホース	7〜10年	ひび割れ・水漏れ
吐水口金具	5年〜	水の出方が乱れる・サビ

ただし、「交換部品が手に入らない」「修理しても他の箇所が再び不具合を起こす」ような場合は、本体ごとの交換を検討しましょう。

補修部品の供給

水栓の寿命が10年と言われる理由は、メーカーの補修部品の供給が約10年であるためです。メーカーは補修用部品を約10年間提供しており、それ以降は部品の入手が困難になることが多いです。

補修用部品は水栓の長期的な機能維持に不可欠であり、劣化や故障した場合に取り替えが必要となります。

したがって、水栓の寿命を延ばすためには、10年程度を目安に新しい水栓への交換を検討することが重要です。

参考URL：水栓金具の補修用性能部品（補修用部品）の最低保有期間は？

耐用年数が過ぎた水栓を交換する３つのメリット

耐用年数が過ぎた水栓を交換するメリットは以下の3つが挙げられます。

それぞれについて、以下の項目で詳しく解説します。

➀トラブルを未然に防げる

新しい水栓に交換することで、頻繁な故障や修理のリスクを未然に防止することができます。

耐用年数を過ぎた水栓は水漏れが発生しやすくなりますので、交換を検討しましょう。

➁修理を重ねるより安い

修理を繰り返すよりも新しい水栓を交換する方が、コストパフォーマンスが高くなることがあるため、交換を検討する価値があるでしょう。

新しい水栓の方が性能が向上していたり、省エネ性能が高いことが多く、長期的な視点で見た場合には、経済的にも合理的な選択肢と言えます。

➂性能が上がる

水栓を交換すると性能が向上します。新しい水栓は最新の機能や技術が取り入れられており、よりスムーズな操作性や効率的な水の使用が可能です。

水漏れや故障のリスクが低くなり、水圧や温度の調節も正確に行えます。

また、節水効果が高まり、経済的で環境にも優しい選択です。

さらに、デザインやカラーバリエーションも豊富で、インテリアに調和した水まわり空間を実現できます。

専門業者に依頼することで適切な取り付けとアドバイスを受けられます。

寿命が近づいたら出るサインとトラブル事例

「まだ使えると思っていたのに、突然ポタポタ水漏れ…」
そんなトラブルは、水栓が寿命を迎える前触れかもしれません。

水栓の不具合は、放置すると修理費用が増すだけでなく、水道代の無駄や床材の腐食、カビの発生といった二次被害を招くこともあります。
ここでは、水栓の寿命が近づいたときに現れる代表的なサインを紹介します。

① ポタポタ水漏れが止まらない

最もよくある症状が、吐水口やハンドル周辺からの水漏れです。
パッキンやカートリッジの摩耗・劣化が進むと、水が完全に止まらなくなります。

はじめのうちは「閉め方が弱いのかな？」と見過ごされがちですが、放置すると内部部品がさらに傷み、本体交換が必要になる場合も。
特に、レバー式水栓でレバーを上げても水が止まらないときは、内部カートリッジが寿命を迎えています。

② レバーやハンドルの動きが固い・重い

ハンドルを回す・レバーを上下する動作が重くなってきたら、内部の潤滑油が切れているか、カートリッジが摩耗しているサインです。
力を入れて動かすと、内部金属や樹脂パーツを傷つけてしまい、結果的に水漏れにつながります。

症状が軽いうちなら部品交換で改善できますが、10年以上使用している場合は本体交換のほうがコスパが良いケースが多いです。

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③ 吐水口がぐらつく・根元から水がにじむ

水栓の根元（シンクとの接合部）がぐらつく場合、取り付けナットの緩みや腐食が原因です。
また、根元に水がにじむような症状が出たら、内部パッキンが寿命を迎えている可能性が高いです。

この状態を放置すると、カウンター下に水が漏れ出し、木製台や収納部が腐るリスクがあります。
特にキッチンや洗面台では早めの対応が重要です。

④ シャワーホース・切替レバーの不調

シャワー付き混合水栓で多いのが、ホース部分のひび割れ・漏れ・切替不良。
ホース内部は水圧がかかるため、経年で硬化・劣化が進みます。

また、シャワー⇔ストレートの切り替えが戻らない場合も、バルブの寿命が考えられます。
ホースのみ交換できるタイプもありますが、10年以上経過している場合は本体ごとの交換を検討したほうが安心です。

⑤ 水の出方が不安定・異音がする

「水の勢いが弱くなった」「急に止まる」「ギーッという異音がする」――
これらも、寿命が近いサインのひとつです。

水圧や配管の問題であることもありますが、多くは内部部品の詰まり・弁座の摩耗・サビの付着が原因です。
特に古い水栓では、長年の使用で内部にサビが発生し、健康面にも影響を及ぼす可能性があります。

放置するとどうなる？寿命サインを見逃すリスク

「少し漏れているけど、まだ使えるから…」と放置するのは危険です。

水栓の劣化を放置すると、以下のような二次トラブルに発展します。

修理と交換、どちらが適切？判断ポイント

水栓の不具合が起きたときに悩むのが、「修理で直るのか？それとも交換すべきなのか？」という判断です。
実際のところ、水栓の状態・部品の供給・使用年数によって最適な対応は異なります。
ここでは、修理と交換それぞれの判断基準を整理します。

① 修理が有効なケース

以下のような場合は、部分修理や部品交換で十分対応可能です。

状況	対応内容	概算費用（目安）
吐水口やハンドルからの軽い水漏れ	パッキン交換	約3,000〜8,000円
レバーが固い・温度調整しにくい	カートリッジ交換	約5,000〜15,000円
シャワーホースからの水漏れ	ホース交換	約8,000〜18,000円
根元のぐらつき・緩み	ナット増し締め・パッキン調整	約3,000〜10,000円

部品交換で改善する場合、費用は本体交換の1/3〜1/5程度で済みます。
また、比較的新しい水栓（設置5〜8年以内）であれば、修理を選ぶ方がコスパが良いです。

ただし、部品が入手できるかどうかが大きなポイント。
製造から10年以上経っていると、メーカーが補修部品の供給を終了しているケースが多いため、修理が難しい場合もあります。

② 交換をおすすめするケースと費用相場

次のような場合は、修理よりも交換が現実的・安全です。

設置から10年以上経過している

内部部品全体が劣化しており、他の箇所が次々壊れる可能性大。

水漏れが複数箇所に発生している

修理を重ねるより、本体交換の方が結果的に安く済むことも。

部品がすでに廃盤で入手できない

古い型番ではメーカー対応が終了していることが多い。

サビや腐食、内部破損がある

目に見えない部分に損傷が広がっている恐れ。

機能が古く使いにくい

節水・浄水機能などの新型水栓に替えると、使い勝手も光熱費も改善。

交換費用の目安は以下の通りです。

種類	本体価格	交換工事費	合計目安
単水栓（洗濯機・屋外用）	約2,000〜5,000円	約5,000〜10,000円	約7,000〜15,000円
混合水栓（キッチン・洗面所）	約10,000〜25,000円	約10,000〜20,000円	約20,000〜45,000円
シャワー付き・浄水機能付き	約20,000〜40,000円	約15,000〜25,000円	約35,000〜65,000円

プロの目線：迷ったら「無料見積り」を活用

修理か交換かの判断を自分だけでするのは難しいものです。
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複数業者の見積りを比較すれば、

が一目でわかります。

水栓を長持ちさせるための日常メンテナンス＆使用のコツ

水栓を長く使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

ちょっとした手間をかけることで、劣化を遅らせ、寿命を延ばすことができます。

ここでは、普段の掃除から交換部品のメンテナンスまで、実践的な方法を紹介します。

① 毎日の使い方で気をつけたいこと

レバーやハンドルを“ゆっくり”操作する

勢いよくレバーを上げ下げしたり、ハンドルを強く締めたりすると、内部のカートリッジやゴムパッキンが早く摩耗します。
特にシングルレバー水栓は繊細な構造なので、軽く操作する習慣をつけましょう。

熱湯を直接かけない

鍋の湯や熱湯をシンクでそのまま流すと、内部のゴムパーツが変形することがあります。
80℃を超える高温水は避け、少し冷ましてから排水するのが長持ちのコツです。

使用後は水滴を軽く拭き取る

水栓本体に残った水滴をそのまま放置すると、水垢やカルキ汚れが固着します。
柔らかい布でサッと拭くだけで、見た目の輝きも維持できます。
週に1〜2回は中性洗剤を薄めてやさしく拭くとベストです。

②定期的な掃除と点検

水栓を長持ちさせるための第一歩は、掃除と点検です。水垢やカビが溜まりやすい場所ですが、これらを放置すると、水流が悪くなったり、見た目が悪くなるだけでなく、金属部分が腐食する原因にもなります。

以下のポイントで定期的に掃除を行いましょう。

水垢の掃除

ぬるま湯で洗い流し、必要に応じてクエン酸を使って水垢を落とす。軽い汚れならスポンジや布で拭くだけで十分。

カビの防止

水栓の隙間にカビが発生することがあります。定期的に掃除し、湿気を防ぐために、使用後に軽く拭き取るのが効果的です。

点検の重要性

使っている間に水漏れが発生していないか、操作がスムーズかどうかをチェック。異常を早期に発見し、修理や交換を行うことが、長持ちさせる秘訣です。

水垢・サビを防ぐ簡単お手入れ方法

• スプレーボトルに水100ml＋クエン酸小さじ1を混ぜる
• 水栓表面に吹きかけて3分ほど置く
• 柔らかいスポンジで軽くこする
• 仕上げに乾いた布で拭く

これだけで、頑固な白い水垢やカルキ汚れが落ちやすくなります。
ただし、金属たわしや研磨剤入りクリーナーはNG。表面コーティングを傷つけ、逆にサビやすくなります。

③交換部品のメンテナンス

水栓の寿命を延ばすためには、内部パーツのメンテナンスが大切です。

特に水栓内部のゴムパッキンやカートリッジは消耗品で、定期的に交換することで、問題を未然に防げます。

ゴムパッキンの交換

ゴムパッキンが劣化すると、蛇口からの水漏れが発生することがあります。パッキンが硬化したり、ひび割れたら交換が必要です。交換は比較的簡単で、専用の工具を使えばDIYでも対応できます。

カートリッジの交換

シングルレバータイプの水栓には、カートリッジという部品が使われており、これが劣化すると水温や水圧の調整がうまくいかなくなります。定期的に点検し、必要に応じて交換を行いましょう。

フィルターの清掃

水栓によってはフィルターがついている場合もあります。フィルターが詰まると水流が悪くなるため、定期的に取り外して掃除しましょう。

④ 寿命を延ばす“賢い選び方”

次に水栓を交換するときは、以下の点を意識すると長持ちしやすいです。

メンテナンス部品が長期供給されるメーカーを選ぶ

代表的にはTOTO、LIXIL、KVK、INAXなど。10年以上部品供給している場合が多い。

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水栓の寿命に関してよくある質問≪Q＆A≫

まとめ｜10年以上使用している水栓は早めに交換を検討しよう

この記事では水栓に関する様々な情報を解説しました。水栓の寿命や耐用年数、故障のサイン、交換のメリット、寿命延長の方法などについて説明しました。水栓の交換や修理を検討する際には、以下のポイントに留意することが重要です。

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